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記事一覧(最新15件)

  • (サステナ台湾――環境・エネルギー政策の理想と現実――)第7回 太陽光発電、石炭火力、そして脱原発をめぐる諸課題 / 鄭 方婷 前回の連載では、地域コミュニティレベルの取り組みに目を向け、気候変動適応策への対応や、再生可能エネルギー開発事業の推進事例を紹介した。今回は、①全国の小規模な地面型太陽光発電の拡大と環境破壊の懸念、②石炭火力発電をめぐる中央政府・地方自治体・台湾電力会社・市民団体の根深い対立、③「脱原発」の進捗と課題、という三つの「現実」から、エネルギー・トランジションを目指す台湾の問題点を指摘していきたい。 2021/02/26
  • (2020年ミャンマー総選挙)クーデター後、国軍は何をしようとしているのか? / 長田 紀之 2021年2月1日、選挙にもとづく国民民主連盟(NLD)政権を国軍が転覆するクーデターが発生した。発生から2週間が経過しようとしている本稿執筆時点(2月14日)でも、国内の諸都市で大規模な抗議デモが展開されており、事態はきわめて流動的である。そもそもこのクーデターがなぜ起きたのかは大きな謎であり、さまざまな分析が出されているが、ここでは直接その問題には触れない(本特集の工藤年博氏による論考も参照のこと)。本稿では、クーデターが発生した後の経緯をおもに国軍側の動向を中心に振り返り、国軍が何をしようとしているのかについて暫定的な解釈を示したい。なお、本稿では国軍発表からの引用などはビルマ語版にもとづき筆者が翻訳したものだが、文中のリンクは英語版のページにつなげてある。 2021/02/16
  • (2020年ミャンマー総選挙)クーデターの背景――誤算の連鎖 / 工藤 年博 2021年2月1日、ミャンマーで国軍によるクーデターが発生し、アウンサンスーチー(以下、スーチー)国家顧問やウィンミン大統領が拘束された。国防治安評議会 との協議に基づき国軍出身のミンスウェー副大統領(大統領代行)が非常事態を宣言し、ミンアウンフライン国軍最高司令官が全権を掌握した。このクーデターの原因は、2020年11月に行われた総選挙でスーチー率いる国民民主連盟(NLD)が圧勝し、国軍系の連邦団結発展党(USDP)が大敗したことにあるといわれている。たしかに総選挙でのUSDPの大敗がクーデターのトリガー(引き金)となったことは間違いないだろう。 2021/02/15
  • 新型コロナ禍のなかのインドネシア(2)――雇用への影響 / 東方 孝之 インドネシアでも新型コロナウイルスの感染拡大は引き続き悪化の一途をたどっている。国家災害対策庁(BNPB)によると、累積でみた感染者数は103万8千人、死亡者数は2万9千人を超えた(2021年1月28日時点)。2021年に入って、新規感染者が1万人を超える日も珍しくなくなっている。 2021/02/12
  • ラオス人民革命党第11回大会――第9次5カ年計画の方向性 / ケオラ・スックニラン 2021年1月13日から15日まで開催されたラオス人民革命党第11回全国代表者大会(以下、党大会)において、第9次経済・社会開発5カ年(2021~2025年度)計画案(以下、5カ年計画案)が報告された。2016年に承認された第8次5カ年(2016~2020年度)計画からの大きな転換は、成長目標の大幅な引き下げである。第8次5カ年計画の国内総生産(GDP)年間平均成長率目標は、長期目標である2030年までの所得4倍増計画に向けて、7.5%に設定されていた。7.5%は高い成長目標であるが、所得の評価基準は米ドルであるため、為替効果がなければ所得4倍増計画を達成するには十分な成長率ではない。しかし第9次5カ年計画案では、GDPの年率成長目標が4%台に大きく引き下げられた。これは2000年度 以降の計画では類をみない低さであり、この水準では所得4倍増計画の達成はほぼ不可能である。 2021/02/05
  • ベトナム共産党第13回大会に寄せて(2)中長期発展目標と方向性 / 藤田 麻衣 2021年1月25日から2月2日までベトナム共産党第13回大会が開催される予定である。5年に1度開催される党大会の見どころを紹介する前編では、政治路線と人事の見どころについて論じた。後編にあたる本稿では、中長期発展目標と方向性を取り上げる。 2021/01/22
  • ベトナム共産党第13回大会に寄せて(1)政治路線と人事の見どころ / 石塚 二葉 2021年1月25日から2月2日までベトナム共産党第13回大会が開催される。5年に1度開催される党大会では、前回党大会決議の実施結果の総括がなされ、今後10カ年の発展戦略および5カ年の方向性・任務が採択される。また、中央執行委員会(以下、中央委員会)が選出され、新たに選ばれた中央委員会によって、政治局、書記長、書記局、中央検査委員会などが選出される。共産党の一党支配体制をとるベトナムにおいて、党大会は最も重要な政治イベントである。 2021/01/21
  • ラオス人民革命党第11回大会――人事と政治報告内容(速報) / 山田 紀彦 2021年1月13日から15日にかけて、ラオス人民革命党第11回全国代表者大会(以下、党大会)が開催された。今大会での最大の注目点は党書記長を含めた指導部人事と、今後の国家建設方針が示される「政治報告」の内容であった。 2021/01/20
  • 人民党長期支配下で台頭するカンボジア版「太子党」 / 山田 裕史 カンボジアでは1985年1月からフン・セン首相による長期政権が続いているが、長らく権力の中枢にとどまっているのは彼だけではない。実は、与党カンボジア人民党 の現指導部である第5期中央委員会は、1985年10月の第5回全国代表者大会(以下、党大会)で選出されて以降、1度も改選されていない。つまり、フン・センを中心とする少数の支配者集団が、35年以上も結束を保ったまま長期支配を続けているのである。 2021/01/19
  • ラオス人民革命党第11回大会の見どころ / 山田 紀彦 2021年1月13日から15日にかけて、ラオス人民革命党第11回全国代表者大会(以下、党大会)が開催される。党大会は、5年ごとに開催されるラオスでもっとも重要な政治イベントであり、指導部の交代、党・国家建設方針の提示、そして党規約の改正などが行われる。 2021/01/12
  • エルドアンの「経済・法制度改革」――意志と抵抗 / 間 寧 トルコでは2020年11月に入り経済状況が深刻化するなか、エルドアン大統領が7日にムラット・ウイサル中央銀行総裁を更迭した。さらにベラト・アルバイラク国庫財務相が8日に辞任、エルドアンはそれを27時間後に承認すると11日に「経済・法制度改革」を宣言した。この一連の動きから3つの疑問が浮かぶ。第1に、エルドアンが後継者として育てていたアルバイラクはなぜ辞任に至ったのか。第2に、中央銀行の独立性を著しく損ねる総裁解任がなぜ経済改革に繋がるのか。第3に、いまだに具体策が提示されず政権内部からの抵抗をも表面化させたこの改革宣言は、何をもたらすのか。本稿ではこの3つの問いへの答えを探すことで、改革宣言の背景と展望を、2017年にトルコで導入された集権的大統領制の機能から説明する。 2020/12/24
  • スリランカの20次憲法改正――大統領の権限強化 / 荒井 悦代 スリランカで2020年8月5日に行われた国会議員選挙で、マヒンダ・ラージャパクセ元大統領が率いるスリランカ大衆党(SLPP)が、憲法改正を可能にする国会議席の3分の2の150議席にせまる148議席を獲得した。そして選挙からわずか2カ月半後の10月22日に、1978年憲法の20次改正案が国会を通過した 。 2020/12/10
  • 大統領が相次いで交代したペルーの政治混乱 / 清水 達也 2020年11月、ペルーでは1週間に2回大統領が交代した。
    政治や経済の混乱が相次ぐラテンアメリカ諸国のなかでペルーは、2000年代以降、順調な経済成長と比較的安定した政治を維持してきた。しかし、コロナ禍による死者が世界的にみても高い水準に達しているのに加え、経済は域内で最も深刻なマイナス成長が予測されている。そのような状況において、相次いで大統領が交代した。
    2020/12/04
  • ASEANを通じた内政干渉?――災害管理の事例から / 鈴木 早苗 ミャンマーのロヒンギャ問題が国際的な注目を集めている。ロヒンギャはミャンマーのラカイン州に住んでいるムスリムで、ミャンマー国籍を付与されず、たびたび迫害を受けてきた。2017年8月、ミャンマー国軍とロヒンギャとの軍事衝突の結果、70万人を超えるロヒンギャの人々が国外に逃亡し、難民化したとされる。国際社会がミャンマー政府への批判を強める一方、ミャンマーが加盟するASEANはこの問題を「災害」と位置づけ、ASEAN事務総長を現地に派遣し、状況の把握と支援の可能性を探っている。 2020/12/01
  • (2020年ミャンマー総選挙)アウンサンスーチー圧勝の理由と、それが暗示する不安の正体 / 中西 嘉宏 2015年11月8日の夕刻、筆者はヤンゴンの国民民主連盟(National League for Democracy、以下NLD)の本部前にいた。その日、ミャンマーで総選挙が実施されていた。午後を過ぎたあたりだっただろうか、投票締め切り後に党本部でアウンサンスーチー(以下スーチー)が勝利宣言をする、という噂が広がった。筆者もその噂を耳にしてすぐさま党本部のあるシュエゴンダイン通りに向かった。本部前には群衆や内外の報道陣が集まっていた。夕方には雨が降りはじめたが、人の数はどんどん増えていった。ついには、本部前を車が通行できなくなってしまった。 2020/11/27