出版物・レポート
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新刊
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ビジネスと人権――グローバルトレンドとアジア――
2025年12月発行 / ISBN978-4-258-04673-7
国家や企業の活動による人権侵害が世界的な問題になるにつれ注目されている「ビジネスと人権」。最大の課題は「ガバナンス・ギャップ」にある。国境を越える経済活動がもたらす人権への負の影響を、投資する先進国、投資される途上国ともに制御できていないのである。その解消をめざして創案された「ビジネスと人権に関する国連指導原則」は、2011年の成立を経て現在、いかに展開されているのか。本書では、政策の変化、人権と環境イシューの接近、条約化の進捗といったグローバルトレンドを追跡する。その上で、グローバルサウスと呼ばれ国際的な影響力を高める途上国、とくに東南アジアにおいて指導原則の理念がいかに実装されているのか、その実態を探る。「ビジネスと人権」研究は、さまざまなディシプリンとアプローチ、理論と政策と実務とが必要とされる。アカデミアはもちろん、政策立案者、企業、そして市民の多くの方々に読んでいただきたい。
山田 美和 編
ラージャパクサ一族体制の形成
2025年3月発行 / ISBN978-4-258-04670-6
スリランカでは、2005年に大統領に就任したマヒンダ・ラージャパクサとその一族が政治的な意思決定権を独占し、スリランカの民主主義は崩壊寸前と評された。途中で選挙に敗れ下野したものの、露骨な一族支配は2022年の反政府運動により辞任を余儀なくされるまで続いた。本書では、この特異な政治構造と展開に焦点を当て、スリランカ政治を理解するために多角的な分析を提供する。ラージャパクサ一族の権力基盤構築プロセス、彼らを取り巻く政治環境、権限を強化するために実施された憲法改正を検証する。さらに彼らの台頭を支えたシンハラ・ナショナリズムの役割や、選挙において決定的影響力を持つ、村に居住するシンハラ人の政治意識の変化、ラージャパクサ政権下の財政運営の特徴、そして同政権と中国との関係性について詳細に論考する。
荒井 悦代 編
エチオピア農村社会の変容――ジェンダーをめぐる慣習の変化と人々の選択――
2025年3月発行 / ISBN9784812224083
多民族国家エチオピア。若年層から高齢者まで、たくましく生きる人々のエスノグラフィからアフリカ農村の来し方と行く末を考える。
児玉 由佳 著
国際貿易論の包絡線
2025年3月発行 / ISBN978-4-7664-3018-9
グローバリゼーションの進む世界経済は、戦争、保護主義の台頭など試練を迎えている。一方で経済的な結びつきの重要性は増々高まっている。国際貿易論のみならず国際経営学、社会起業論など幅広いジャンルのテーマが織り成す1冊。
木村 福成 清田 耕造 安藤 光代 小橋 文子 編著
