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(世界はトランプ関税にどう対応したか)第4回 ミャンマー ――「ディール」を模索する軍事政権とトランプ大統領
Myanmar: Military Junta and President Trump Seeking “Deals”
PDF版ダウンロードページ:https://hdl.handle.net/2344/0002001557
工藤 年博
Toshihiro Kudo
2025年11月
(7,449字)
トランプ大統領からの「手紙」
アメリカのトランプ大統領は2025年7月7日以降、貿易相手国に対して新たな関税率を通知する「手紙」の送付を始めた。新税率は日本、韓国、マレーシアが25%であったのに対し、インドネシアが32%、タイとカンボジアが36%などと高く設定された。東南アジア諸国のなかで最も税率が高かったのは、ミャンマーとラオスの40%であった。各国ともアメリカが設定した高い関税率に頭を抱えたが、ミャンマー軍事政権を率いるミン・アウン・フライン総司令官は、この手紙を受け取り、大変喜んだといわれる。
それは手紙の宛名にHis Excellency(閣下)が使われ、ミン・アウン・フラインを「ミャンマー連邦共和国国家行政評議会議長兼国軍総司令官」(Chairman of the State Administrative Council and Commander and Chief of the Republic of the Union of Myanmar)1と呼んだからである。2021年2月にミャンマー国軍は事実上のクーデターで権力を掌握し、国家行政評議会(SAC)を設置した。しかし、これまでアメリカはこれを正式な政府として認めず、ミン・アウン・フラインを将軍(General)、SACを軍事政権(military regimeまたはmilitary junta)と呼んできた。ミン・アウン・フラインはこの手紙によって、アメリカが自分を正式な政府のトップと認めたと解釈したのである。
ミン・アウン・フライン総司令官は、すぐにトランプ大統領に返信を送った。7月9日付の返信では、最初に「貴殿が真の愛国者の精神をもって国家を繁栄へと導く強力なリーダーシップを発揮されていること、また国際社会における平和促進に向け継続的な尽力をされていることに深く敬意を表します」とトランプ大統領を持ち上げたうえで、「ミャンマー産品に対する当初の関税率を44%から40%に引き下げられたことに心より感謝申し上げます。ミャンマーはアメリカとの長年にわたる友好関係と確固たる貿易へのコミットメントを享受してまいりました」と謝意を伝えた。そして、「ミャンマーからアメリカへの輸出品に対する現行関税率を10%~20%の範囲に引き下げるとともに、アメリカからミャンマーへの輸出品に対しては0%~10%の関税率を相互に適用することを提案」し、ハイレベルの交渉チームを派遣する用意があるとした。
ミン・アウン・フライン総司令官が東南アジアで最も高い水準の関税をかけられたにもかかわらず、このようなへりくだった返信を送ったのは、「閣下」と呼ばれたことがよほどうれしかったからかもしれない。しかし、実際にはトランプ大統領が各国に発出した手紙はほぼ同じフォーマット、同じ内容で書かれており、この手紙がアメリカのミャンマー軍政に対する厳しい姿勢の転換を意味するものではなかった。むしろ、今回のような不用意な呼称が使われたことは、トランプ大統領やホワイトハウスのミャンマーへの無関心を示すものであったといえよう。
一方、ミン・アウン・フラインが余裕のある姿勢を維持できたのには、合理的な理由もあった。2024年時点で、ミャンマーのアメリカ向け輸出は全輸出の3%しか占めていなかった。これに対して、中国(23%)、タイ(19%)、インド(9%)の3カ国向け輸出が全輸出の半分を占めた。輸入においてもこれら3カ国にシンガポール、マレーシアを加えた5カ国が全輸入の8割を占めていた。ミャンマーは近隣諸国との関係さえ維持できれば、貿易に大きな支障はなかったのである。これは前の軍事政権時代の2003年に、アメリカがミャンマー産品の輸入を禁止したときと大きく事情が異なっている。当時はミャンマー全輸出の3~4割がアメリカ向けであり、禁輸によりミャンマー経済は大きな打撃を受けた。
ただし、返信の手紙のなかで、ミン・アウン・フラインの本音をうかがうことができた部分もあった。彼は2020年総選挙で不正があり、国軍が行動せざるを得なかったのだと説明したうえで、「一方的な誤情報や歪められた情報に基づく評価によって、最終的にミャンマーに経済制裁が科せられる結果となった」として、アメリカの制裁解除を求めたのである。現在のアメリカのミャンマーへの制裁は貿易・投資を包括的に禁止するものではなく、国軍幹部や軍関連企業などをターゲットとする標的制裁である。それでもアメリカの制裁を受けるなかでは、多国籍企業の多くはミャンマーでビジネスをできず、外国投資や援助は入ってこない。ミャンマーが経済成長を目指すためには、アメリカの制裁解除がどうしても必要なのである。
アメリカ、ミャンマーのレアアースに注目
トランプ大統領のミャンマーへの手紙の宛名が物議をかもしていたのと同じ時期の7月17日、ヴァンス副大統領の執務室でアメリカの対ミャンマー政策の変更について、重要な提案がなされたとロイターが報じた2。この会議には、ミャンマーでセキュリティ会社を経営する元在ミャンマー米国商工会議所会頭のアダム・カスティーヨ氏やアジア情勢や貿易に関するヴァンス副大統領の顧問が含まれていたが、副大統領自身は出席しなかったという。ロイターによれば、会議で提案された案には、ミャンマーに課す40%の関税の緩和、ミャンマー軍事政権に対する制裁の撤回、インドとの協力によるミャンマーから輸出された重希土類の一部の精錬、これらの任務を遂行するための特使の任命などが含まれていたとされる。
ディールを重視するトランプ大統領が、急にミャンマーに関心をもったのはなぜだろうか。それはミャンマーが、交渉のための「カード」をもっている可能性が出てきたからである。そのカードとは、レアアースであった。米中の覇権争いが激化するなかで、アメリカは戦闘機、ミサイル、防衛用レーダーなど最先端の兵器システムや、電気自動車(EV)向けの高性能磁石に不可欠なレアアースの供給を中国に依存することに懸念を強めていた。中国がレアアースの輸出規制を、対米交渉の切り札として使っていたからである。現状では中国が世界のレアアースの約7割を生産し、アメリカやミャンマーがそれぞれ1割程度を占めている。とくに磁石に添加して耐熱性を高めるジスプロシウムなどの重希土類の生産は、中国とミャンマーに集中している。
民間シンクタンクのISPミャンマーのリポートによると、ミャンマーの中国へのレアアースの輸出額は2021年のクーデターが起きる前の4年間は6億6500万ドルだったが、2021年から2024年の4年間はおよそ36億ドルと5倍超に膨らんだ3。中国は鉱石の調達増を目論み、精錬能力をもたないミャンマーは輸出先を求めており、両者の利害は一致していた。
アメリカは中国への過度の依存を低減するため、世界第3位の生産量をもつミャンマーのレアアースにアクセスできないか模索し始めた。先のロイターの報道によれば、ある提案者は「アメリカは少数民族武装勢力、とくにカチン独立軍(Kachin Independence Army: KIA)を通じてレアアースにアクセスすることができる」とし、「KIAは中国に搾取されることに辟易しており、アメリカと協力することを望んでいる」と主張したとされる。さらに、「アメリカ当局とカチン州反政府勢力の間で仲介者を通じてここ数カ月でレアアースに関する協議が複数回行われた」とのことである4。
カチン独立軍(KIA)、レアアース産地を支配
アメリカがカチン州のレアアースに関心を示すきっかけとなったのは、2024年11月初めまでにKIAがレアアース産地のチプウィ、ソーロー、パンワの支配権を、国軍傘下の国境警備隊(Border Guard Force : BGF)およびカチン新民主軍(New Democratic Army–Kachin : NDA-K)民兵から奪取した事件であった。KIAとNDA-Kとの争いを理解するためには、この地域の武装勢力の歴史を知る必要がある。
中緬国境のこの地域は、長年ビルマ共産党(Communist Party of Burma:CBP)が支配してきた。しかし、中国の改革開放路線への転換により中国共産党の支援を失ったCBPは、1989年に民族別に分裂し、崩壊した。その結果、民族民主同盟軍(Myanmar National Democratic Alliance Army : MNDAA、コーカン族)、統一ワ州連合軍(United Wa State Army : UWSA、ワ族)、民族民主同盟軍(National Democratic Alliance Army : NDAA、シャン族)と共に、NDA-Kが誕生した。NDA-Kは他の3つの少数民族勢力と同様、すぐにミャンマー国軍と停戦合意を結び、カチン州において第1特区(Special Region No.1, Kachin)を得た5。NDA-Kを率いていたのは、ザクン・ティンイン(Zahkung Ting Ying)である。
NDA-Kは2008年憲法に基づく2010年総選挙を目前とした2009年に、国軍傘下のBGFに編入された。しかし、BGFへの編入を拒否する部隊もあり、そうした部隊はザクン・ティンインの下にNDA-K民兵として残った6。
国軍傘下におかれたBGFおよびNDA-K民兵は、カチン州第1特区で様々なビジネスを展開した。そのなかには、麻薬、森林伐採、ギャンブル、人身売買、密輸など違法な活動も含まれていた。こうした「自由な」活動が可能であったのは、国軍の庇護があったからである。もちろん、こうしたビジネスから生み出される利益の一部が、国軍に渡っていたと考えるのが自然だろう。
様々なビジネスのなかでも、2021年のクーデター後、レアアースの乱開発が進んだ。環境監視団体グローバル・ウィットネスによれば、2023年末までにカチン州第1特区に300以上のレアアース採掘サイトが、KIA支配地域に40以上のサイトが確認された7。カチン州で採掘されたレアアースはすべて中国へ輸出された。
一方、カチン州最大の少数民族武装勢力であるKIAは、1994年にミャンマー国軍と停戦合意を結んでいたが、2009年以降の国軍によるBGFへの編入の要請を拒否した。その結果、2011年には国軍との停戦協定が破れ、戦闘が勃発した。この時、国軍傘下におかれていたNDA-Kの部隊は、国軍側に立ってKIAと戦った。
2021年2月のクーデター後、紛争が全国に拡大し、カチン州における国軍の支配力が弱まると、KIAは自軍に参加したビルマ族若者を中心とした人民防衛隊(People’s Defense Force : PDF)と共に、カチン州第1特区を攻撃した。2024年6月、ザクン・ティンインはKIA-PDF連合軍を粉砕するように命令を下したが、同年9月にはチプウィが占領され、10月にはソーロー、パンワが占拠された。ザクン・ティンインは中国へと逃れた。11月28日、KIAはカチン州第1特区の廃止を宣言した。こうしてカチン州最大のレアアースの産地が、KIAの支配下にはいったのである。
アメリカによるレアアース調達は可能か
問題はアメリカがカチン州からインド経由などでレアアースを調達することができるかである。ミャンマー事情に詳しいジャーナリストのバーティル・リントナー(Bertil Lintner)は先のロイターの記事において、「ミャンマーの過酷な山岳地帯と原始的な物流を考えると、アメリカが中国の鼻先からレアアースを入手するという考えは全く狂気の沙汰(totally crazy)」だとし、「もしアメリカがこれらの鉱山からレアアースをインドに輸送したいなら、道は一つしかない。そして、中国は間違いなく介入してそれを阻止するだろう」と指摘した8。
グレゴリー・B・ポーリング(東南アジアプログラム・アジア海洋透明性イニシアチブ ディレクター兼シニアフェロー)は、2025年8月1日に国際戦略問題研究所(CSIS)に発表した論考のなかで、「レアアースの代替輸送ルートは、よく見積もっても一か八かの危険を伴うものである。鉱山の東側はシャン州北部に接しており、この地域の大部分は中国が支援する抵抗勢力が支配している。南には、内戦で最も激戦が繰り広げられたザガイン地域があり、同地域のほとんどのタウンシップは抵抗勢力と連携する人民防衛隊の支配下にある。その先にはチン州とラカイン州があり、これらはほぼ完全にチンとラカインの少数民族武装勢力の支配下にある。そのため、レアアースを輸出するための現実的な海路はなく、ましてや軍事政権が支配するルートは存在しない。残るのは西へ陸路でインドに向かうルートであるが、輸送手段は限られており、精錬インフラも整っていない。インドでの輸送と精錬に必要な投資は莫大なものとなり、内戦による不確実性を考えると実現の可能性は極めて低い。いつか投資が行われる可能性はあるが、軍事政権の統制下ではないだろう」9と述べている。カチン州のレアアースを中国以外の国が調達し、精錬し、輸出することは難しいというのが、識者の共通認識である。
インドもカチン州からのレアアースの調達に関心を示している。ロイターは、インド政府が国営 Indian Rare Earths Limited(IREL)と民間 Midwest Advanced Materials に対し、ミャンマー北部で鉱石サンプルを取得するよう指示したと報じた10。しかし、先に指摘した輸送ルートや加工設備の問題に加えて、採掘拡大や乱開発に伴う環境破壊や住民の健康被害も深刻で、最近ではメコン川の汚染が国際問題となった11。このような状況で、インドがカチン州のレアアース調達に踏み出すことは、外交的にも環境的にも難しい。
レアアースは「カード」になり得るか
レアアースはトランプ大統領との交渉の「カード」になり得るのだろうか。上記の議論を踏まえれば、レアアースが、ミャンマー国軍がアメリカの関心や協力を引き出すためのカードにならないことは明らかであろう。現在、カチン州のレアアースの産地はKIAに支配されているからである12。
しかし、先のヴァンス副大統領の執務室における会議で、元在ミャンマー米国商工会議所会頭のカスティーヨ氏は、アメリカがミャンマー国軍とKIAとの間で停戦と自治協定(bilateral self-governance deal)を仲介すべきと主張したといわれる。そのうえで、アメリカもしくはインドがKIA支配地域のレアアースを、国軍支配地域を通って調達することが構想されていたのかもしれない。
アメリカがKIAに影響を与えられると考えたのは、じつは元来KIAが西側諸国に近く、連邦民主主義の実現を目指す国民統合政府(National Unity Government : NUG)にシンパシーをもつ、いわゆるK3Cの一員であるという背景があった。K3Cはクーデター後、明示的に反軍勢力に与した4つの組織――カレン民族同盟(KNU)、カチン独立機構(KIO/KIA)、カレンニー民族進歩党(KNPP)、チン民族戦線(CNF)――の総称で、クーデター直後から軍の弾圧を逃れたビルマ族の若者たちに軍事訓練と武器供与を行って、PDFの誕生に貢献した。その意味でKIAは、必ずしも民主主義的価値を重視しておらず、NUGとも一線を画している兄弟同盟13とは異なっている。
しかし、支配地域が中国と長い国境を接することから、KIAは中国の強い影響をも受けている。例えば、K3CはNUGと共に2024年1月31日に「軍事独裁政権の消滅と連邦民主国家の樹立に向けた革命的闘争に取り組む同盟組織による共同声明」を発表したが、KIO/KIAは中国への配慮から表向き署名をしなかった。中国と価値観を共有しないが、その影響力は避けられない、というのがKIAのおかれた現実である。
こうした状況下で、将来的にもしカチン州のレアアースをインド経由で輸出できるようになるならば、KIAは中国を牽制するカードを手に入れることになる。このことは中国にとって歓迎すべき事態ではないし、ミャンマー軍政にとってもよい知らせではない。現時点では、識者が指摘するように、KIA支配地域のレアアースが中国以外に輸出されることは考え難い。しかし今後米中対立を背景として、カチン州のレアアースをめぐる国際的な駆け引きが激しくなる可能性はある。当然、ミャンマー国軍もこの対トランプ交渉「カード」を奪いにくるだろう。結局、カチン州のレアアースの開発はこの地域の紛争を激化し、長引かせることはあっても、解決に資することはない。
ミャンマー軍政とトランプ大統領との一見奇妙にみえる行動の背景には、両国が大きく変化する国際環境のなかでお互いを利用し、自国に有利な環境を構築しようとする現実的な駆け引きがある。ミャンマーにとってアメリカは孤立する国際社会のなかで生き延びていくために、どうしても関係改善を図らなければならない超大国である。
一方、トランプ大統領にとって、ミャンマーは世界のどこにあるかも分からない国であったに違いない。しかし、ディールを重視するトランプ大統領が、ミャンマーのレアアースを「カード」と認識しても不思議ではない。中国がミャンマー国軍支援を旗幟鮮明にするなか、トランプ大統領のディール外交がどのように展開するかは、ミャンマーの将来を左右する。
アメリカの制裁緩和を狙うミン・アウン・フライン総司令官、ミャンマーのレアアースを狙うトランプ大統領、両者の「ディール」はあり得るのだろうか。その可否は分からない。ただ、ひとつ確実なことは、そこではミャンマー国民の民主主義への希望が顧みられることはないという現実である。
写真の出典
- 筆者撮影
著者プロフィール
工藤年博(くどうとしひろ) 政策研究大学院大学教授。主な編著に『ポスト軍政のミャンマー――改革の実像――』(アジア経済研究所、2015年)、『ミャンマー政治の実像――軍政23年の功罪と新政権のゆくえ――』(同、2012年)、『ミャンマー経済の実像――なぜ軍政は生き残れたのか――』(同、2008年)など。
注
- Commander and ChiefはCommander-in-Chiefの誤りと思われる。
- Trevor Hunnicutt, David Brunnstrom, Devjyot Ghoshal and Poppy McPherson, “Trump team hears pitches on access to Myanmar's rare earths.” Reuters, July 29, 2025.
- 「ミャンマーのレアアース、中国が囲い込み 産地占拠の武装勢力に圧力」『日本経済新聞』2025年8月12日。
- 注2に同じ。
- MNDAAはシャン州第1特区、UWSAはシャン州第2特区、NDAAはシャン州第4特区を得た。
- ミャンマー国軍によるBGFへの編入の要請は他の少数民族武装勢力に対しても行われたが、各武装勢力の対応は異なった。例えば、彭家声(Pheung Kya-shin、ポン・チャーシン)率いるMNDAAはBGFへの編入を拒否し、国軍と戦闘になった。国軍は彭家声を追放し、コーカン軍のNo.2であった白所成(Bai Xuoqian、パイ・スオチェン)をリーダーに据え、彼の部隊をBGFに編入した。この時の遺恨が、2023年10月の「1027作戦」の原因のひとつとなっている。詳しくは、工藤年博「『1027作戦』が変えたミャンマー紛争──民主化運動から民族闘争へ──」(アジ研ポリシー・ブリーフNo.216、2025年3月4日)を参照。
- Emily Fishbein and Jauman Naw, “‘Strategic bargaining chips’ : Kachin’s rare earth mining pause.” Frontier, August 1, 2025.
- 注2に同じ。
- Gregory B. Poling, “The Dangerous Allure of Myanmar’s Rare Earths.” Center for Strategic and International Studies (CSIS), August 1, 2025.
- Neha Arora and Naw Betty Han, “India explores rare-earth deal with Myanmar rebels after Chinese curbs.” Reuters, September 10, 2025.
- 「レアアース争奪戦でタイ河川が汚染 ミャンマー乱開発、中国に輸出」『日本経済新聞』2025年8月12日。
- 一方、レアアースはKIAの中国に対する交渉カードにはなり得るかもしれない。ISPミャンマーによると、中国のレアアース輸入量に占めるミャンマー産の比率は、近年減少しつつあるものの6割を占めている。レアアースを対米交渉の切り札と考える中国にとって、ミャンマーは貴重な供給源であり、失うわけにはいかないからである。
- 兄弟同盟はMNDAA、タアン民族解放軍(Ta'ang National Liberation Army:TNLA、パラウン族)、アラカン軍(Arakan Army:AA、ラカイン族)の3つの少数民族武装勢力が結成する軍事同盟である。2023年からの「1027作戦」で、北シャン州の国軍基地を攻撃した。この作戦により、2024年に国軍の北東軍管区司令部を陥落させた。
