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海外研究員レポート

記事一覧(最近15件)

  • 世界銀行ほか共催「仕事と開発 国際会議」に参加して / 牧野 百恵 2019年6月6~7日、ワシントンDCの世界銀行において、「途上国の仕事にまつわる問題を改善する」ことをテーマとする「仕事と開発 国際会議」(原題はJob and Development Conference)が開催された。世界銀行、Institute of Labor Economics(IZA)、Network on Jobs and Development(NJD)の共催である。筆者は論文" Labor Market Information and Parental Attitude toward Daughters' Labor Force Participation: Experimental Evidence from Rural Pakistan"を発表する機会を得て、本会議に出席した。世界銀行の世界開発報告2013 (World Bank 2012)のテーマが「仕事=Jobs」であったことからも分かるように、途上国の貧困削減および経済成長において、「仕事」が重要な役割を果たすことは、論をまたないだろう。以下は本会議の参加報告である。 2019/08/26
  • ニュージーランドの大学と研究評価 / 片岡 真輝 ニュージーランドには8つの大学がある。8校中7校がいわゆる総合大学であり、サイエンスから人文・社会科学系まで幅広いコースを提供している。そして、ニュージーランドの大学は総じて国際的な評価が高い。QS世界大学ランキング でも8校すべてが上位500位にランクされている。現在、およそ17万人がニュージーランドの大学で勉強しており、その内およそ16%が留学生である。また、30%が大学院生である(Universities New Zealand 2018)。 2019/07/19
  • シンガポールのデジタル資料横断検索サービス“OneSearch”を使ってみよう / 土佐 美菜実 昨今、私たちの生活はあらゆる場面においてデジタル化が進んでいるが、筆者が滞在しているシンガポールではことさらその状況を実感させられる。 2019/07/12
  • 朝鮮最高人民会議第14期第1次会議で組織された政権機関 / 中川 雅彦 朝鮮民主主義人民共和国では2019年3月12日に、日本の国会総選挙に相当する最高人民会議代議員選挙が実施され、4月11日に最高人民会議第14期第1次会議が開催された。この会議では、金正恩が国家の最高位である国務委員会委員長に再選され、国務委員会および内閣などの国家機関が改めて組織された。ここでは、今回組織された最高人民会議、国務委員会、内閣の人員構成をみていく。 2019/06/28
  • 国際関係論ジャーナルの盛衰(続)――フィールド・ジャーナル、学際ジャーナルは権威あるジャーナルを超えるか? / 浜中 慎太郎 国際関係論研究においては、その全般をカバーする権威あるトップ・ジャーナルの影響力が依然強いのであろうか。それとも分野の細分化・専門化に伴い、紛争研究や国際政治経済学(International Political Economy、以下IPE)等の各分野に対象を絞ったフィールド・ジャーナルに最先端の研究成果が掲載されるのであろうか。あるいは国際関係論を超えた、より学際的なジャーナルに良質のペーパーが集まり始めているのだろうか。本稿ではこれらの問題について、インパクト・ファクター(Impact Factor、以下IF )の傾向を踏まえつつ考察を行う。 2019/05/17
  • クライストチャーチ銃撃事件とニュージーランドの反応――悲劇を繰り返さないために / 片岡 真輝 2019年3月15日午後、ニュージーランドのクライストチャーチで銃撃事件が発生した。事件があったのは、金曜礼拝のために多くのイスラム教徒が集まっていた2カ所のモスクで、50人が犠牲になるというニュージーランド史上前例のない大惨事となった。その被害者の多さに加え、犯人が白人至上主義を伺わせる犯行声明をSNS上に投稿しており、銃撃の様子をライブ映像で放映していたという事実が、さらに人々にショックを与えた。 2019/03/28
  • インドネシアの高等教育における巨大プログラム“KKN” / 土佐 美菜実 インドネシアの大学生は大変だ。筆者がKKN と呼ばれるインドネシアの高等教育機関で行われているプログラムを知った時、最初に思った感想がこれである。KKNとは、実践活動授業(Kuliah Kerja Nyata)の略語で、インドネシア国内の農村地域などへ学生がグループ単位で赴き、特定の課題テーマに取り組むものである。テーマは地域開発や貧困対策が中心だ。活動の特徴として、参加する学生たちはお互いに専門分野の垣根を超えて協力し合うこと、そして履修期間が約2カ月間という長期にわたることなどがあげられる。 2019/02/12
  • 国際関係論ジャーナルの盛衰――米国系の覇権凋落(?)と欧州系・中国系の台頭―― / 浜中 慎太郎 ひと昔前までは、「理論に関する問題」 を扱う論文が米国の主要な国際関係論(International Relations)ジャーナルにおいて重要な地位を占めていたように思われる。しかしここ十数年で状況は一変し、定量研究の波が押し寄せた。米国で主流の定量研究においては、変数の因果関係あるいは相関関係に関する仮説を理論と呼んでいるふしがあり、国際関係の見方についての根本的な相違についての論争をジャーナル誌上で見ることは極めて稀となった。一方で、定量研究への傾向は日本人研究者 に有利な状況かもしれない。なぜなら、欧米の文化と哲学、歴史を前提に発展してきた国際関係論の理論談義に日本人が割って入るのは極めて困難だからである。定量的な実証研究であれば、日本人研究者でも一定の貢献をすることは不可能ではない。 2019/02/06
  • ミャンマー農業・農村開発研究の動向 / 久保 公二 近年、欧米の研究者によるミャンマー農業・農村開発研究が急速に拡大している。長らく軍事政権下にあり、欧米諸国から経済制裁を受けていたミャンマーでは、一部の例外 を除いて欧米の研究者が農村調査に基づく研究を行うことはなかった。ミャンマー農村研究では、高橋昭雄(1992、2000)や藤田幸一(Fujita et al. 2009)、岡本郁子(Okamoto 2008)をはじめとする日本人研究者による限られた研究が存在する程度であった。しかし、2011年3月にミャンマーが民政化し、その後、経済制裁も解除されたことで、欧米の研究者による農村調査に基づく研究が増えている。 2019/01/28
  • 韓国の大学入試制度改編 / 二階 宏之 韓国教育部は2018年8月17日に「2022年度大学入学制度改編方案と高校教育革新方案」を発表した。韓国ではあまりに激しい受験戦争が社会問題ともなっているが、今回の大学入試制度の改編案は、2017年新たに発足した文在寅(ムン・ジェイン)政権の下で、学生の入試負担の緩和を最大の目的としてまとめられた。しかし、この改編案が本当に学生の負担を軽減するものとなっているかについて、早くもいくつかの問題点が指摘されている。本稿では、韓国の大学入試選考の現況と今回の改編案の概要を紹介する。 2019/01/23
  • チャイナ・シンドロームとその後 / 佐藤 仁志 「貿易によって米国の雇用が奪われている」とは米国のトランプ大統領の一貫した主張である。もちろん、貿易の制限が雇用回復につながる保証はない。しかしこの主張を、ありもしない幻想を有権者に植えつける政策アピールと片付けてしまうのは早計である。1990年代以降に急速に増加した中国との貿易が米国製造業の雇用を大きく減らしたという指摘は、学界からもなされているからである。 2019/01/18
  • 貿易戦争の勝者 / 佐藤 仁志 トランプ政権の関税政策に対し、相手国からはおおまかに二つの対応が見られるようだ。ひとつは、米国と貿易協議に入ることによって関税を棚上げすることである。鉄鋼やアルミなど一部では関税の応酬となっているが、メキシコ、カナダ、欧州、日本などはこの対話路線を採っている。もうひとつは、本格的な報復関税措置によって米国にダメージを与えることで政策を変えさせようとする対決路線で、言うまでもなく、中国がこの路線にある。 2018/12/26
  • 民族衣装が見せるもの――インドネシア独立記念式典より―― / 土佐 美菜実 毎年8月17日に行われるインドネシア独立記念式典は国民にとって最も重要な行事のひとつである。 2018/12/20
  • 新「人的資本指数」をめぐるフィリピンのポリティカル・エコノミー / 岡部 正義 インドネシア・バリで10月11日に開催された世界銀行(世銀)・国際通貨基金(IMF)年次総会では、昨年から進められてきた「Human Capital Project」というプロジェクトの一環として、新しく作成された「人的資本指数(human capital index: HCI)」が公開された 。HCIの対象国は世界157カ国という。これに関連して、1990年に国連開発計画(UNDP)が発表した人間開発(human development)という概念を想起した読者がいるのではないだろうか。UNDPは各国について、経済的な生活水準、教育水準、保健水準の三分野を総合的に評価して、人間開発指数(human development index: HDI)を作成・公表している。 2018/12/12
  • 南北の兵力引き離し――朝鮮半島の緊張緩和へ / 中川 雅彦 2018年9月18~20日に韓国の文在寅大統領は平壌を訪問し、北側の最高指導者である金正恩国務委員長と会談した。文在寅と金正恩の会談はこれまで4月27日と5月26日に板門店で行われたが、緊急会談であった2回目は別として、最初の会談と同様に今回の会談は演出が凝ったものとなった。 2018/11/27