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海外研究員レポート

記事一覧(最近15件)

  • 新型コロナウイルスとSDGs――サステイナブルなまちづくりへの「好機」となるか / 佐々木 晶子 先日スイスのラジオ局の番組を聞いていたら、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックのさなかに産まれた赤ちゃんをミレニアル世代になぞらえて「コロニアル世代」と呼ぶのだと紹介されていた。それだけ象徴的な年となった2020年だが、今年は国際社会が2030年までに達成すると約束した持続可能な開発目標(SDGs)まであと10年、目標実現に向けた動きを加速しなければいけない節目の年でもある。新型コロナウイルスがSDGsの実現にどのような影響を与えるのか、現在国際機関や各国政府のみならず、自治体レベルでも活発な議論が行われている。今回はそうした動きを気候変動問題と自治体のローカルな動きに注目してご紹介したい(2020年5月末時点)。 2020/07/02
  • ニューヨーク市で感染爆発したCOVID-19 と人種、所得・教育水準 / 牧野 百恵 COVID-19の感染者数、死者数ともに世界最多となったアメリカでも最も状況が深刻なニューヨーク市では、2020年4月7日に1日あたりの死者数で最大となる579人を記録し、感染拡大のピークを過ぎた4月末でも、1日あたり200人以上の死者が出ていた。1月からすでに市中感染が始まっていたとの憶測もあるが、公式に市内初の感染者が報告された3月1日以降、あっという間に感染爆発が生じた。ニューヨーク州のクオモ知事は3月7日に非常事態宣言を出し、3月22日からはいわゆるロックダウン(日常生活の維持に必要不可欠な業種を除き全面的自宅待機命令)が始まった。5月12日正午時点で確認されたニューヨーク市の感染者数はのべ18万4319人、COVID-19が死因とのみなしを含めた死者数は2万237人に上る。 2020/05/18
  • ブエノスアイレス都市圏の公共交通機関――新型コロナウイルス対策による「実質一日」の利用制限―― / 菊池 啓一 アルゼンチンの首都であるブエノスアイレス自治市(以下、市)はブエノスアイレス州の40の自治体と共にブエノスアイレス都市圏を形成しており、2010年の国勢調査によればアルゼンチン全体の人口の37%にあたる約1480万人が生活している 。そして、彼らの市内移動、市内・市外間移動、市外間移動を支えるべく、公共交通機関が発達している。 2020/05/01
  • ジュネーブの国際機関事情――SDGsへの取組みと直面する課題 / 佐々木 晶子 フランスの国境にほど近い山々に囲まれたスイスの都市・ジュネーブ。ジュネーブ州全体の人口50万人のおよそ4割が外国籍であり、バスやトラムに乗れば様々な国の言葉が飛び交う。国連欧州本部(国際連合ジュネーブ事務所、UNOGとも呼ばれる)はこの街を拠点としている。ここには世界179カ国の代表部が置かれ、国連開発計画(UNDP)、国際労働機関(ILO)、世界保健機関(WHO)などの国際機関(政府間機関、国連プログラム含む)が38、さらに非政府組織(NGO)が420ほど存在する。およそ2万7千人、州人口全体の約5%がこの小さなメトロポリスに拠点を置く国際機関で働いている。 2020/04/15
  • オセアニア地域における新型コロナウイルスへの対応 / 片岡 真輝 新型コロナウイルスが世界中で蔓延する中、オセアニア諸国でも感染者数が増加している。4月1日時点の感染者数はオーストラリアが4,707人と突出して多く、次いでニュージーランドが647人となっており、3月下旬から感染者数が急増している。一方、太平洋島嶼国では、まだそれほど多くの感染者は確認されていない。フィジーで5人、パプアニューギニアで1人、ニューカレドニアで16人の感染が確認されている。 2020/04/03
  • シンガポールの中台バランス外交 / 江藤 名保子 2020年1月11日に台湾で総統選挙および立法院選挙(国会議員選挙に相当)の投開票が行われた。結果は周知のとおり、蔡英文総統が過去最高の得票数である817万票を獲得して再選を果たした。立法院選挙においても与党・民主進歩党が過半数を獲得しており、蔡英文政権の基盤を固める結果となった。 2020/03/11
  • ポピュレーション・カウンシルと児童婚の研究 / 牧野 百恵 筆者は、2019年4月より、ニューヨークにあるポピュレーション・カウンシルという国際援助・研究機関に派遣されている。ポピュレーション・カウンシルは1952年に設立され、途上国のエイズ問題、人口問題、女性の妊娠、出産、避妊などリプロダクティブヘルスに関する研究を盛んに行ってきた。現在では、サブサハラアフリカ、南アジア、中南米諸国にオフィスを構え、さまざまな開発プロジェクトを実施するとともにその評価をはじめとした研究を行っている。所属する研究者は、生物医学、人口学、社会学、経済学、教育学、公衆衛生学と多岐にわたり、たいへん学際的である。国際学術雑誌であるPopulation and Development ReviewやStudies in Family Planningの発行も行っている。ポピュレーション・カウンシルはアメリカ人口学会(PAA)において、毎年組織としてブース出展するとともに、所属研究者が論文を発表している。筆者が過去のPAAで論文を発表した際に、ポピュレーション・カウンシルの研究者と意見交換したことがきっかけで、このたびの派遣受け入れ機関となった。 2020/02/10
  • 日韓秘密軍事情報保護協定の象徴的意味 / 中川 雅彦  2019年8月22日、韓国政府は、2006年11月23日に締結された日韓秘密軍事情報保護協定の終了を決定し、翌23日に日本政府にそれを伝達した。これにより同協定は2019年11月23日に失効するはずであったが、前日の22日に韓国政府が「終了通知の効力停止」を発表し、23日以後も同協定は維持されることになった。 2020/01/29
  • バタム島孤児院を訪問して / 土佐 美菜実 筆者は2018年よりインドネシアのジョグジャカルタに1年間滞在したのち、現在はシンガポールに居を移している。シンガポールはマレーシアだけでなく、インドネシアとも海峡を挟んで隣接しており、その近さから文化や気候など、様々な場面で共通点を感じ郷愁にかられることも時々ある。ただ、筆者が昨年まで暮らしていたジョグジャカルタはジャワ島南岸に位置し、インドネシアに住む400以上といわれる民族のなかでも最も人口の多いジャワ民族の文化が色濃い地域であった。一方、シンガポールとわずかな距離の海峡を隔てて近接しているのはスマトラ島やリアウ諸島などで、これらの島からはフェリーで簡単にシンガポールへ渡航することができる。 2020/01/28
  • シンガポールにおける華人アイデンティティと中国 / 江藤 名保子 マレー半島の先端に位置する都市国家シンガポール。ダボス会議の主催者として知られる世界経済フォーラムが発表した『2019世界競争力報告』では、世界1位にランクインした屈指の先進都市国家である。海上交通の要衝であるマラッカ海峡に面していることから、古くからゴムや錫などの交易地として栄えてきた。2019年はイギリス東インド会社のトーマス・スタンフォード・ラッフルズによるシンガポール上陸200周年であり、貿易中継地としてスタートした発展の歴史を振り返るイベントが多く開催されている。 2019/11/27
  • 日韓関係の逆コース / 中川 雅彦 日韓関係の悪化が続き、とくに2019年に入って日本の報道では「戦後最悪」「過去最悪」といった言葉で語られるようになり、韓国の報道でも「最悪」という表現がみられるようになった。 2019/11/08
  • 東南アジアにおけるデジタル資料のアクセシビリティ向上を目指して / 土佐 美菜実 東南アジア諸国連合、通称アセアン(ASEAN)と呼ばれる地域機構において、その主な目的が経済協力や安全保障協力であることはよく知られているところである。このほか、ASEANという枠組みの中では、域内の文化を促進することも、各国の経済発展と同様に大きな使命として認識されている。各地域の文化や歴史を尊重するためにも、学術研究の発展を支援することが重要であると考えられている。また、東南アジア諸国の歴史を記した貴重な資料を後世に伝えることも、当該地域の発展に大きく貢献するものである。 2019/10/09
  • 世界銀行ほか共催「仕事と開発 国際会議」に参加して / 牧野 百恵 2019年6月6~7日、ワシントンDCの世界銀行において、「途上国の仕事にまつわる問題を改善する」ことをテーマとする「仕事と開発 国際会議」(原題はJob and Development Conference)が開催された。世界銀行、Institute of Labor Economics(IZA)、Network on Jobs and Development(NJD)の共催である。筆者は論文" Labor Market Information and Parental Attitude toward Daughters' Labor Force Participation: Experimental Evidence from Rural Pakistan"を発表する機会を得て、本会議に出席した。世界銀行の世界開発報告2013 (World Bank 2012)のテーマが「仕事=Jobs」であったことからも分かるように、途上国の貧困削減および経済成長において、「仕事」が重要な役割を果たすことは、論をまたないだろう。以下は本会議の参加報告である。 2019/08/26
  • ニュージーランドの大学と研究評価 / 片岡 真輝 ニュージーランドには8つの大学がある。8校中7校がいわゆる総合大学であり、サイエンスから人文・社会科学系まで幅広いコースを提供している。そして、ニュージーランドの大学は総じて国際的な評価が高い。QS世界大学ランキング でも8校すべてが上位500位にランクされている。現在、およそ17万人がニュージーランドの大学で勉強しており、その内およそ16%が留学生である。また、30%が大学院生である(Universities New Zealand 2018)。 2019/07/19
  • シンガポールのデジタル資料横断検索サービス“OneSearch”を使ってみよう / 土佐 美菜実 昨今、私たちの生活はあらゆる場面においてデジタル化が進んでいるが、筆者が滞在しているシンガポールではことさらその状況を実感させられる。 2019/07/12