水野 祐地
研究歴
修士の頃には、インドネシアで政治的影響力を急速に拡大しつつあった「イスラーム主義運動」と呼ばれる、イスラームの理念に基づいた政治運営を目指す社会運動に着目しました。インドネシアのイスラーム主義運動について、1980年代から続く世界的なイスラーム復興運動の高まりに影響を受けたものであると見て、その思想的背景や、思想の伝達と拡張を可能にする宗教学校のネットワークについて研究を行いました。
現在取り組んでいるテーマ
現在のインドネシアで、イスラーム主義勢力とそれに対抗する世俗派との間での政治的分極化が起きており、またそれに伴い民主化の停滞と後退が見られる現状を踏まえ、分断がどのように起きているのか、その要因は何であるのかを理解するための研究を進めています。特に、イスラーム主義運動の支持基盤について、どのような地域・民族・階層的な特徴が見られるのか、フィールド調査を通して調べていく予定です。