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海外研究員レポート

2022年

  • 不可視化されたクルド・ナショナリズムの多様性——IISHが所蔵するクルド系社会主義組織の資料から / 能勢 美紀 1935年にアムステルダムに設立された国際社会史研究所(International Institute of Social History: IISH)は、労働運動、社会民主主義運動など、労働社会史を主な研究対象とし、研究所にはこれらの研究を支える図書館が附属している。IISHが収集対象とする資料の多くは社会運動やそれら運動に関連する人々についての資料であり、こうした資料は国立図書館をはじめとする公的な図書館の資料収集対象から外れ、時に中央政府による押収や毀損の危険さえある。IISHは、これら資料を滅失から守るという重要な役割も果たしてきた。 2022/11/25
  • 紛争解決と処罰のための国際刑事裁判所の取り組み――ウクライナとミャンマーの事例から / 能勢 美紀 正当な理由のない武力行使による紛争とそこでの非人道的行為を阻止するため、国際社会はこれまで主として国連安全保障理事会(以下、安保理)と国際司法裁判所(International Court of Justice: ICJ)など国連の関連組織を整備・強化する努力を行ってきた。直近では、2022年2月24日にはじまったロシアによるウクライナ侵攻が思い浮かぶ。しかし、拒否権を持つロシアによる侵攻ということから、安保理はほとんど機能できていない。また、ウクライナは、ロシアが「ウクライナ東部のロシア系住民を、ウクライナによる攻撃から守る」ことを理由に侵攻したことは、集団殺害罪の防止及び処罰に関する条約(以下、ジェノサイド条約)の「濫用」にあたり、侵攻は国際法に違反するとして、2月26日にロシアをICJに提訴した。ICJは3月16日にウクライナの主張を認め、ロシアに軍事行動の即時停止を命じる暫定措置命令を出したが、ロシアがICJの命令に従うことはなく、戦闘が続くとともに民間人の犠牲も多く発生している。 2022/04/26