荒井 悦代
研究歴
1990年にアジア経済研究所に入所し,スリランカ担当となりました。首都からそれほど遠くない場所で激しい戦闘が長期間続いていることに実感を持てませんでしたが、内戦の経過を記録し、日本の読者に届けました。同時に自分が研究を始める数年前までJVPが中央政府を脅かしていたことについてまとめることで、スリランカを理解しようと努めました。内戦が終わったことを契機ととらえ、それまでのスリランカの政治や経済についてまとめました。内戦後の政治・経済を知る上で「中国との関係」についても調べる必要が生じ、インドとの関係、日本との関係、アメリカとの関係にも範囲を広げて考えました。
現在取り組んでいるテーマ
この10年でスリランカは大きく変化した。特に政治に関しては、伝統的な二大政党が交互に政権交代をしていた時期とは大きく異なっています。同一政権内で親子・兄弟・親類縁者が主要なポストを得ている世界でも類を見ない状態にあります。なぜこのようになってしまったのか、政治・経済・社会の多様な側面からアプローチしています。