三浦 航太

三浦 航太 MIURA Kota

三浦 航太 MIURA Kota
[所属・役職] 地域研究センター ラテンアメリカ研究グループ
[専門分野] ラテンアメリカ地域研究、チリ地域研究、社会運動論
[email] Kota_Miura E-mail
研究者情報(学歴・経歴・業績一覧)
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研究歴

大学院では、南米のチリで2000年代から2010年代にかけて行われた高等教育無償化を求める学生運動を研究対象としてきました。

社会運動研究の立場から、政策形成に対して学生運動はいかなる条件下でインパクトを与えるのか(与えないのか)ということについて研究を行ってきました。具体的には、学生運動はなぜ高等教育無償化という新しい政策アイディアを政治的に重要な議題にまで押し上げることができたのか、その一方でなぜ自分たちの要求とは異なる政策に帰結したのか、ということについて分析を行ってきました。

また地域研究の立場から、この学生運動をチリの2010年代の抗議行動の増加や新自由主義からの転換というマクロな政治社会的変動の文脈の中に位置づけ、運動の意義を読み解いてきました。

現在取り組んでいるテーマ

第一に、これまでの研究の延長線上として、ラテンアメリカにおける社会運動の政治的インパクトについて研究を行っています。特に、社会運動組織、政治、市民社会の間の相互作用の中で、いかに社会運動の政治的インパクトが決まるのか、ということに関心を持っています。

第二に、社会運動から生まれた運動政党と呼ばれる政党に関する研究です。運動政党という新しいタイプの政党が、チリをはじめ、近年世界各国で見られつつあります。社会運動とは何が異なるのか、社会運動からいかにして生まれ発展するのか、民主主義の深化につながる存在なのか、という点に関心を持っています。

第三に、近年のチリの変動に関する研究です。2019年に発生した同国史上最大規模の市民の抗議行動以来、チリでは国のあり方が大きく変わろうとしています。こうしたチリの変動を大局的に捉える研究ができればと考えています。