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トルコ大地震──エルドアン政権の復興選挙

Turkey Earthquake and Erdogan’s Reconstruction Elections

PDF版ダウンロードページ:http://hdl.handle.net/2344/00053631

2023年3月

(5,471字)

トルコでは2023年2月6日の大地震後、救助活動の遅れと違法建築が被害を拡大させたとの批判が被災地から上がった。折しも本年5月14日には、大統領・議会選挙の実施が見込まれていた。この震災は、公正発展党(AKP)政権を2002年以来率いてきたエルドアン大統領の続投の試み(「エルドアンの巻き返し」IDEスクエア、2023年1月)にどのような影響を与えるのか。本稿では、この問題を、震災後の有権者の意識とエルドアンの戦略に着目して考えてみたい。

トルコ南東部のガズィアンテップ県内およびカフラマンマラシュ県内を震源とする、それぞれマグニチュード7.8と7.5 の連続した2つの地震では1、国内での犠牲者は4万5千人、負傷者は11万5千人に達した。これはトルコ共和国が1923年に成立してから起きた地震のなかで最大の被害である。隣国シリアでも犠牲者は8千人、負傷者は1万5千人と報告されている。

確かに今回の地震の規模はこれまでになく大きい。国内の被災地は10県に及ぶ。トルコ企業財界連合(TÜRKONFED)の試算では、その復興費用はトルコのGDPの10分の1に相当する840億ドルに達するという2

シリアと国境を接するハタイ県の被災状況(2023年2月11日)

シリアと国境を接するハタイ県の被災状況(2023年2月11日)
救助初動の遅れ

今回の地震の規模は非常に大きかったとはいえ、被災地や社会メディア(SNS)では政権への批判が噴出した。政権に対する最大の批判は、地震発生から2日ものあいだ政府による人命救助活動が行われなかったことである3。民間による救済活動も、政府機関である災害緊急事態管理局(AFAD)の許可待ちを続けさせられ、そのAFADも大統領の指示待ちとなっていた。国軍の出動依頼も遅れたため、1日後には軍部の援助物資が被災地に着いたものの人命救助活動には至らなかった。

国際世論調査会社IPSOSのトルコ法人が2月14~16日にトルコ市民1000人を対象とした世論調査によると、被災地に近親者や知り合いがいる人は59%にのぼった。これは国民の6割が直接、被災地の情勢を把握できることを意味する。そして地震発生後24時間での救助活動について尋ねたところ、「評価する」との回答は44%にとどまり、過半数の51%が「評価しない」と答えた4

近年の大規模な地震としては1999年のイズミット地震がある5。地震規模はマグニチュード7.6、震源の深さ17 kmで、1万7千人が亡くなった。イズミット地震では、発生同日に、(赤十字に相当する)赤新月社、国軍、市民社会組織などによる救助活動が開始されている。テロや災害などの緊急事態に県知事が国軍の出動を要請できる規定(EMASYA)がその効果を発揮したのである6

AKP政権はこのEMASYAを2010年に廃止し、さらに自然災害時の国軍の役割をAFADに従属させた7。今回の地震ではAFADからの国軍への救助活動命令が即座に出されなかった8。しかし、現体制ではそもそも大統領に絶対的な権限がある。初動の遅れの批判に反論したアカル国防相は、地震30分後に救助活動準備を完了し1時間後に大統領に状況報告を行ったと述べた9。これは、大統領が国軍派遣の判断を下さなかったという証言でもある10

エルドアンは地震発生2日後の2月8日に3カ月間の非常事態令を発して指導力を誇示したかに見える。ただしトルコでも災害宣言は通常の法律としてすでに存在し、該当県の県知事に広範な強い権限が与えられている。これに加えて非常事態令を出しても、政権による情報統制が可能になるだけである。地震での人命救助に死活的な48時間を過ぎてから出された非常事態令には被害者救出の意図が読み取れないと、野党は批判した11

情報統制の意図は、TwitterやTikTokへのアクセスが2月8日に一時的に制限されたことにも見てとれる12。政権はまた、大学の対面授業を20日以降4月までオンライン授業に切り替えさせた。被災者を大学の学生寮に入居させるのが表向きの理由だが、機動性の高い学生同士が被災地の情報を交換することを避けることが狙いとみられている。

それでも政権が情報統制により批判を防ぐことは難しかった。2月8日に初めて被災地を訪れたエルドアンは被災者に対して「これは(アッラーの神が定めた)運命の計画のなかにあるものだ」と述べたが、21日の被災地再訪問の際には、「地震に冬の厳しい条件も加わり、震災後最初の数日には(対応に)不足や支障があったことは知っている」と厳しい世論に配慮せざるを得なかった。

違法建築容認

AKP政権は、これまでも公共インフラ・プロジェクトを特定の建築請負業者に競争入札や監査なしに任せ13、それが長期停電、炭鉱火災、列車衝突事故、山火事延焼、などにつながった。今回の地震の被災地でもこれらの企業により建設された空港、住宅や政府施設の多くが崩壊した14

ただし違法建築は親政権企業だけが行っているわけではない。環境都市省が2018年の建築恩赦法の説明に用いた資料によると、そもそもトルコの建築の半数以上が建築法に違反している。建築法が違法建築を抑止できない大きな理由は、建築恩赦法が頻繁に出されるために、法を遵守しないほうが得であるという認識が広がったためである(Tercan, 2018, p. 20)。

建築恩赦法は1983年から2001年までの18年間に6つ、AKP政権下の2002年から2022年までの20年間に8つ成立した15。もともと建築恩赦法は、農村からの国内移民が都市周縁の公有地を不法占拠して建てた住宅を対象にしていたが、その後、建築法令に違反した集合住宅やホテルも対象になった。たとえば、当初の建築計画では5階建てとして市の承認を取り、その後に追加の階を建て増したり16、あるいは1階の店舗部分を広げるため柱を撤去したりといった違法建築である。建物のコンクリートに貝殻入りの海岸の砂が使われていた例も多く見られている。

建築恩赦法の対象者は当初は自宅所有者だったが、その後は建設業者や賃貸物件所有者が多くなった。そのため、違法建築と知らずに入居や滞在して被災することが、今回の地震でも多く見られた。その一方で、建築恩赦法を批判してきたのは都市計画や建築工学の専門家に限られていた。

野党も建築恩赦法には賛成してきたし、安価な違法建築住宅に住む市民のあいだにも同法への期待は常にあった17。前述の建築恩赦法のすべてが総選挙または統一地方選挙の前後1年のあいだに成立したことも意味深い。それらには有権者に向けられた、一票の「お願い」と「お礼」が込められている。違法建築容認の責任は現政権のみにあるわけではない。

自然災害と選挙

トルコ憲法によれば、エルドアン政権は2023年6月18日までに大統領・議会同時選挙を実施する必要がある。地震直前は与党連合と6野党協力の支持率は拮抗しており、クルド政党(HDP)が選挙の帰趨を決める状況にあった(図1)。注目は震災の選挙への影響である。

図1 政党連合支持率(2018年7月~2023年1月)(%)

図1 政党連合支持率(2018年7月~2023年1月)(%)

(注)「今日(または今度の日曜日に)選挙があればどの党に投票しますか」との問いに対する回答。
毎月の世論調査数は平均して10件程度。与党連合はAKPとMHP、6野党協力はCHP、İYİ Parti、DEVA、
SP、GP、DP。クルド政党(HDP)は2022年8月から左派少数政党と連合しているが、グラフではHDPの支持率のみを示した。
(出所)Vikipediで集約されている世論調査各社の公表されたアンケート結果の月別平均値をもとに筆者作成。

トルコに限らず、自然災害は政権支持に影響を与えるのだろうか。この問題を扱った他国の数少ない先行研究によると、自然災害後の選挙で与党の得票率は、被災地において下がる傾向にある(Cerqua, et al., 2021; Gasper & Reeves, 2011; Heersink, et al., 2017; Klomp, 2020; Malhotra & Kuo, 2008; Masiero & Santarossa, 2021; Stout, 2018)。

ただし与党が得票率を伸ばす可能性も示されている。多くの震災経験があるイタリアについては、震災後に復興が達成されれば与党への支持が強まることが報告されている(Cerqua, et al., 2021; Masiero & Santarossa, 2021)。また米国については、自然災害の起きた州の知事は、激甚災害指定を連邦政府に申請すれば復興への意思を示すことになり、有権者の支持を維持できるとの知見もある(Gasper & Reeves, 2011; Stout, 2018)。

トルコについても筆者が知る一つの研究によると、1999年の地震から3年後の総選挙で、AKPの前任の政権の得票率は被災地において、そして被害が大きい地域ほど低下している(Akarca & Tansel, 2016)。AKP政権下ではどうか。AKP政権下で今回の地震前に起きた被害の最も大きい地震は、2011年10月と11月のトルコ東部ヴァン県での地震である(犠牲者数は604人と40人)。この地震が選挙に与えた影響を大まかに把握してみたい。

ヴァン全県および県内の震源地域でのAKP支持率の地震前の2011年6月総選挙と地震から4年後2015年11月総選挙のあいだの変化を見てみよう。この間にAKP支持率はヴァンで40%から30%へと10ポイント低下、震源地域で43%から32%へと11ポイント低下している。これに対し、全国平均のAKP支持率は地震前と後の総選挙でいずれも50%と、変化していない。

もちろん、ヴァン県を含むクルド地域(クルド人口が過半数を占める12県のすべて)において18、AKP支持率は低下していた。2011年から2015年の間に、AKP政権のクルド和解路線が逆行したからである。しかしAKP支持率がヴァン県よりも下がった県は、クルド地域12県のうちアール県ひとつだけである。他の要因も加味する必要があるので断定はできないが、少なくとも、ヴァン県で与党が地震復興に成功して支持を固めたようには見えない。

復興選挙

1999年や2011年の地震の例で見たように、政権は支持率を下げることはあれ、復興の業績を示して支持率を伸ばすのは難しそうである。エルドアンが2月15日に主催したAKP中央執行委員会は、災害後に経済の悪化が進むことを懸念し、選挙を遅くとも6月18日に実施する方向を固めた(後にエルドアンは3月1日、選挙を5月14日に実施すると宣言した)19

ただし、今回の地震は、前述の2例とは異なり、エルドアンの支持基盤の地域で起きた。直近2018年総選挙での現政権(AKPとMHP)の得票率は全国平均で53.7%だが20、被災10県のうち7県では、60~70%台である(図2と表1参照)。

図2 2018年国会選挙での与党支持率(%)
(数字は非常事態令下の被災10県)

図2 2018年国会選挙での与党支持率(%)(数字は非常事態令下の被災10県)

(注)濃い青色=68~84%、青色=59~68%、水色=44~59%、薄い水色=19~44%
与党はAKPとMHP。県名は表1参照。
(出所)トルコ2018年選挙結果より筆者作成。

表1 2018年国会選挙での与党支持率(%)
(非常事態令下の被災10県)

表1 2018年国会選挙での与党支持率(%)(非常事態令下の被災10県)

(注)与党はAKPとMHP。
(出所)トルコ2018年選挙結果より筆者作成。

一般的に、与党支持者は政権に不満を持つと、まず棄権を選ぶ。そしてさらに不満が大きくなった場合、野党支持に転じる。エルドアンは、地震の被害をめぐる政権への非難が妥当でないと支持基盤に訴え、そのつなぎ止めに望みを託している。政権への非難をそらす手法(Hood, 2013)として、エルドアンは責任転嫁と争点ずらしを用いている。

まず、責任転嫁では、住宅倒壊の直接の責任者を捕まえて、違法建築容認という政権の責任を回避することである。ボズダー司法相は、被災10県で「地震関連犯罪調査局」の設置を宣言21、また建設業者や監査業者など171人が逮捕拘束されたと述べた22。とはいえ、前述のように違法建築容認を望む人々もいたわけで、違法建築容認は政権批判の最大の理由ではない。

つぎに、争点ずらしでは、世論の批判が集中している救助活動の遅れではなく、復興対策について政権の評価を求めた。遅くとも4カ月後に実施される選挙であれば、復興の実現がなくてもその希望を売ることができる。エルドアンは2月9日、被災者へ500ドル相当の現金支給、1年以内の20万戸の住宅建設を約束した。22日には被災地域での従業員解雇を3カ月間禁止するとともに雇用者の費用軽減策を打ち出した。

2月15日のAKP中央執行委員会に、エルドアンは政権に近い5大建設企業の筆頭格のカリオン建設を参加させた。そして、復興支援のための献金を約束させるとともに復興事業を先導することを求めた23。親政権企業としては、復興事業に全面的に関与して現政権を支えることは自己の利益につながる。

次期選挙はこれまで野党により、強権政治を終わらせるための「体制選択選挙」と位置づけられてきた。エルドアンはそれを「復興選挙」と意味づけた。早期復興が現政権の再任にかかっていると主張することで、被災地の与党支持者をつなぎ止めることに掛けている。

はたして地震2、3週間後に行われた5社のアンケート調査結果では、AKPの支持率は前月比で平均して1ポイント程度の低下にとどまった24。他方、6野党協力(「選挙と野合」IDEスクエア、2022年6月、参照)は大統領統一候補を決められず、復興対策について明確なメッセージを打ち出せなかった。

しかも3月3日、6野党のうち世論支持率が2番目の善良党(İYİ)のアクシェネル党首が候補決定をめぐり同協力からの離脱を表明し、野党陣営は分裂の危機に至った。エルドアンいわく、「我々は人命を重視するが、野党は党利を重視する」。野党はエルドアンを救援したたかに見えた。

しかし6野党協力は3日間で不和を解消し、クルチダロール共和人民党(CHP)党首擁立で合意した。その鍵は、世論調査で人気第1位と第2位のアンカラ市長とイスタンブル市長を選挙後に副大統領に任命するという取り極めだった。

これは「クルチダロールでは選挙に勝てない」とのİYİやその支持者の懸念への対応だったが、結果として野党のドリームチーム結成となった。また、民族融和的なクルチダロールが大統領候補となったことで、クルド政党の支持を得られる可能性も高まった。だがこのチームの真価は、その震災復興策でまず問われるだろう。

※この記事の内容および意見は執筆者個人に属し、日本貿易振興機構あるいはアジア経済研究所の公式意見を示すものではありません。
写真の出典
参考文献
  • Akarca, A. T. & A. Tansel (2016) “Voter Reaction to Government Incompetence and Corruption Related to the 1999 Earthquakes in Turkey,” Journal of Economic Studies (Bradford), 43(2): 309-335.
  • Cerqua, A., C. Ferrante & M. Letta (2021) “Electoral Earthquake: Natural Disasters and the Geography of Discontent,” GLO Discussion Paper, No. 790.
  • Gasper, J. T. & A. Reeves (2011) “Make It Rain? Retrospection and the Attentive Electorate in the Context of Natural Disasters,” American Journal of Political Science, 55(2): 340-355.
  • Heersink, B., B. D. Peterson & J. A. Jenkins (2017) “Disasters and Elections: Estimating the Net Effect of Damage and Relief in Historical Perspective,” Political Analysis, 25(2): 260-268.
  • Hood, C. (2013) The Blame Game: Spin, Bureaucracy, and Self-Preservation in Government, Princeton University Press.
  • Klomp, J. (2020) “Election or Disaster Support?” The Journal of Development Studies, 56(1): 205-220.
  • Malhotra, N. & A. G. Kuo (2008) “Attributing Blame: The Public's Response to Hurricane Katrina,” The Journal of Politics, 70(1): 120-135.
  • Masiero, G. & M. Santarossa (2021) “Natural Disasters and Electoral Outcomes,” European Journal of Political Economy, 67, 101983.
  • Mutlu, S. (1996) “Ethnic Kurds in Turkey: A Demographic Study,” International Journal of Middle East Studies, 28(4): 517-541.
  • Stout, K. R. (2018) “Weathering the Storm: Conditional Effects of Natural Disasters on Retrospective Voting in Gubernatorial Elections—a Replication and Extension,” Research & Politics, 5, 2053168018813766.
  • Tercan, B. (2018) “1948’den Bugüne İmar Afları,” Mİmarlık, 403: 20-26.
著者プロフィール

間寧(はざまやすし) アジア経済研究所地域研究センター中東研究グループ。博士(政治学)。最近の著作に、“From Activism to Resilience: The Turkish Constitutional Court in Comparative Perspective,” Turkish Studies, forthcoming. “Conservatives, Nationalists, and Incumbent Support in Turkey,” Turkish Studies, Volume 22, 2021 - Issue 5、『トルコ』(シリーズ・中東政治研究の最前線1)(編著)ミネルヴァ書房(2019年)など。


  1. 震源もそれぞれ18 kmと10 kmと浅かったため被害が大きかった。マグニチュードと震源の深さは、アメリカ地質調査所(USGS)の公表値。
  2. TÜRKONFED, “2023 Kahramanmaraş Depremi - Afet Ön Değerlendirme Durum Raporu,” 10 Şubat 2023.
  3. トルコ建築工学会議所連盟が被災地で行った調査の地震発生2日目の夜の時点での暫定報告書を参照。
  4. Deprem Ülkemizin Gerçegi... Tehlikenin Farkındayız,” IPSOS, 20 Şubat 2023.
  5. これより被害が大きかったのは、3万3千人が亡くなった1938年のエルズィンジャン地震のみである。
  6. Deprem sonrası tartışılan EMASYA protokolü nedir, neden ve ne zaman kaldırıldı?” euronews., 17 Şubat 2023.
  7. AFADの組織統治についても疑念が広がっている。会計検査院は2017年の報告で、AFADが県と市に2015年から2017年までに交付した総額15億ドルの使途が不明であること、AFADの25の倉庫に補完されているはずのテント、毛布、調理器具、衣料品の登録がないことを指摘している。Barış Pehlivan, “AFAD neden yetişemedi?” Cumhuriyet, 8 Şubat 2023, e-gazete.
  8. “Asker sahaya geç sürüldü.” Cumhuriyet, 8 Şubat 2023, e-gazete.
  9. Son dakika... Bakan Akar'dan 'Depremden sonra asker kışladan geç çıkarıldı' iddialarına yanıt,” Cumhuriyet, 20 Şubat 2023.
  10. Murat Yetkin, “Akar deprem açıklamasında neyi söylüyor, neyi söylemiyor?” Yetkin Report, 20 Şubat 2023.
  11. “OHAL neden deprem sabahı ilan edilmedi?” Cumhuriyet 11 Şubat 2023, e-gazete.
  12. “Vicdansız karartma,” Cumhuriyet, 9 Şubat 2023, e-gazete.
  13. これら企業は一般的には請負業者(müteahhit)とよばれるが、特に建設の請負が多い。建設以外にも機械設備貸借なども請け負う。建設請負企業の数は、ドイツで3500程度なのに対し、トルコで45万に達するとの2020年の報道もある。Mustafa Balbay, “Türkiye’de müteahhit sayısı: 453 bin 497 Almanya’da: 3 bin 550,” Cumhuriyet, 28 Ocak 2020.
  14. 今回の地震に遭遇した、米国のシンクタンクである中東研究所のギョニュル・トルによる指摘。Gonul Tol, “How Corruption and Misrule Made Turkey’s Earthquake Deadlier: Turkish President Recep Tayyip Erdogan hollowed out state institutions, placed loyalists in key positions, and enriched his cronies—paving the way for this tragedy,” Foreign Policy, February 10, 2023. 
  15. 2018年までについてはTercan (2018, p. 26)参照。現在、AKP政権下9つ目の建築恩赦法が国会の法案となっている。
  16. イスタンブルなど地価の高い地域では高層建築でも同様の手法がとられる。
  17. 被災地のハタイ県エルズィン市長も不法建築取り締まりを行うと、いずれ恩赦法が出るとして住民が反対すると証言している。Murat Dinler, “Hatay'ın Erzin ilçesi depreme nasıl dayandı? Belediye Başkanı Elmasoğlu yanıtladı,” euronews., 11 Şubat 2023.
  18. 1990年での推計値(Mutlu, 1996)とVikipediのトルコの各県の概説を参考。
  19. “Beşli Çete’yle pazarlık,” Cumhuriyet, 17 Şubat 2023, e-gazete.
  20. 民族主義者行動党(MHP)は2018年から政権与党になったが、入閣は出していない。
  21. Son Dakika: Adalet Bakanlığı'ndan soruşturma bürosu kararı,” Cumhuriyet, 11 Şubat 2023,
  22. Deprem soruşturmaları sürüyor! Bakan Bozdağ: Tutuklulardan 78’i müteahhit, 64’ü yapı sorumlusu,” Vatan, 23 Şubat 2023.
  23. “Beşli Çete’yle pazarlık,” Cumhuriyet, 17 Şubat 2023, e-gazete.
  24. 2月21~27日の間に実施された。被災地を除く地域で実施されているため、1月の結果との比較は、支持率の変化を正確には反映しない。AKP支持率の2023年2月の前月比変化は、Aksoy、ALF、Areda Survey、Optimar、ORC、TEAM各社によるとそれぞれ、-1.2、-1.5、-2.3、-1.1、-1.1、0。このうちALF、Areda Survey、Optimar、TEAMは政権寄り。Vikipediで集約されている世論調査各社の公表されたアンケート結果参照。
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