東南アジアにおける国家のリスケーリング――都市研究と地域研究との対話――
外部出版
ミネルヴァ書房
国家と都市を超えた空間再編とは。各国の政治・経済の歴史から現状を見通し、 東南アジア研究の新機軸を打ち出す。
■ 東南アジアにおける国家のリスケーリング――都市研究と地域研究との対話――
■ 玉野 和志、船津 鶴代、齊藤 麻人 編著
■ 6,600円（本体価格 6,000円）
■ 336pp
■ 2024年2月
■ ISBN978-4-623-09665-7
編著者の玉野和志氏（放送大学教授）と船津鶴代研究員による書籍紹介動画アジブック（2分54秒）を公開しました。この動画では、本書の主題である国家空間のリスケ―リングの概念と本書の目的を紹介しています。本書は、リスケーリング理論を東南アジアの近年の動向に適用し、多国籍企業と特定の都市・地域との関係、地元資本との連携、国家の役割をダイナミックに捉えることを目指しています。また、動画では本書の各章で取り上げている東南アジアの特殊性と現在進行中の空間再編計画についても紹介しています。
（公開日：2024年8月20日）
Contents
まえがき
序章 東南アジアの現実とリスケーリング／玉野 和志
第Ⅰ部 「国家のリスケーリング」とアジア
第1章 ニール・ブレナーの「国家のリスケーリング」理論――国家空間と都市空間の不均等な重なり／林 真人
第2章 東アジアにおけるリスケーリング論をめぐって／齊藤 麻人
Essay 1 歴史からみる東南アジアの国家とリスケーリング／長田 紀之
Essay 2 東南アジア都市論とリスケーリングの視座／船津 鶴代
第Ⅱ部 東南アジアにおける資本戦略の再編とリスケーリング
第3章 インドネシア首都圏形成過程にみるリスケーリング／新井 健一郎
第4章 フィリピン―ナショナルの不在と希求／日下 渉
第5章 マレーシアにおける天然ゴム製造業の台頭と躍進――国家の成長戦略を越えて／河野 元子
第Ⅲ部 東南アジアにおける「中所得国の罠」と経済発展戦略
第6章 タイにおける官僚制と産業空間の再編／船津 鶴代
Essay 3 「中所得国の罠」脱出を模索するタイ経済／三好 友良
第7章 ASEANスマートシティ・ブームのダイナミズム――背景・アクター・課題／岡本 正明
第8章 ベトナムの地域開発政策と経済特区法案／石塚 二葉
Essay 4 ラオスの経済発展戦略とラオス―中国鉄道／オンパンダラ・パンパキット(翻訳 ケオラ・スックニラン)
終章 東南アジアにおけるリスケーリング／玉野 和志