石塚 二葉

石塚 二葉 ISHIZUKA Futaba

石塚 二葉 ISHIZUKA Futaba
[所属・役職] 新領域研究センターガバナンス研究グループ ・研究グループ長
[専門分野] ベトナム地域研究、政治・行政・地方自治
[email] Futaba_Ishizuka E-mail
研究者情報(学歴・経歴・業績一覧)
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研究歴

研究所に入る前は、もっぱら実務の世界におりました。ベトナムの国連開発計画(UNDP)事務所で3年間プログラムオフィサーを務め、ベトナムという国とその発展の道筋についてより深く知りたいと思ったのが研究を志した理由です。当初は行政分野に着目し、政府間関係に焦点を絞って社会主義型の中央地方関係を分析することを試みたのですが、間もなく政治と行政を切り離して扱うことは現実的でないことがわかりました。以来、日常的にベトナム政治の動向を追いつつ、政治システムの主要な構成要素である共産党、政府、国会、大衆組織等の組織や活動、機能について研究しています。また、ベトナムの労働力輸出についても政策・制度分析を行っています。

現在取り組んでいるテーマ

ベトナムは今、1986年のドイモイ開始以来の政治的転換点に立っているようにみえます。ドイモイ期ベトナムでは「党と国家の分離」がひとつの基調となり、一党独裁体制下で政府や国会が相対的な自律性を高めてきました。しかし、2016年以来、党による国家・社会への統制が改めて強化されています。この動きが今後も継続し、党と国家の関係の根本的な変化につながるのか、そのことは体制の安定と持続にどのような影響をもつのか、といった問題に注目しています。より一般的に、ベトナム共産党がどのように体制の安定と持続を図り、そのための制度設計を行ってきたかというテーマにも継続的に取り組み、権威主義諸国間の比較研究にも参加しています。