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調査研究

研究会一覧2025年度

移民の一年目―誰が、なぜ越境を選ぶのか―

概要

従来の国際労働移動の研究では、在留外国人の定着を捉える際、移住先での新言語、文化習得の達成度や出身国のネットワークの価値に注目することが多く、そこから定着とともに、その背後にある同化や社会的分離が論じられてきた。しかし実際には、定着、同化、分離に影響を与える要素は数多く、そして移住後の時間の経過とともに、それらに特に影響する要素も変わりうる。

本研究では在日外国人居住者の生活と就労について移民のライフステージに注目しつつ、日本到着初期から定住、定着あるいは帰国まで、そして雇用する事業所や受け入れの自治体も含め、それぞれの「一年目」に関する研究を行う。具体的には公的情報の収集・分析と量的・質的な独自の実態調査を組み合わせ、出身国の家族、移住先の職場、移民を取り巻くコミュニティが定着に果たす役割の時間的変遷と初期条件の影響を分析する。このことで在留外国人の良質な生活環境と雇用への定着を目指す政策的、制度設計的議論に対し、初期の環境の相対的重要性の考察という面から新たな貢献を目指す。

期間

2025年4月~2027年3月

研究会メンバー
役割 メンバー
[ 主査 ] 町北 朋洋(京都大学 准教授)
[ 幹事 ] 山口 真美
[ 委員 ] 初鹿野 直美
[ 委員 ] 山田 七絵
[ 委員 ] 劉 洋(経済産業研究所 研究員)

※所属は研究会発足時のものです。

予定する研究成果
  • 査読付外国語学術誌投稿
  • アジア経済