調査研究

研究会一覧2024年度

「移民の一年目―家族、職場、コミュニティ―」

概要

従来の国際労働移動の研究では、在留外国人の定着を捉える際、移住先での新言語、文化習得の達成度や出身国のネットワークの価値に注目することが多く、そこから定着とともに、その背後にある同化や社会的分離が論じられてきた。しかし実際には、定着、同化、分離に影響を与える要素は数多く、そして移住後の時間の経過とともに、それらに特に影響する要素も変わりうる。本研究では在日外国人居住者の生活と就労について「移民の一年目」という視点を新たに設定し、日本到着後早期の研究を行う。具体的には量的・質的な実態調査を通じて出身国や移住先の家族、移住先の職場、移民を取り巻くコミュニティの3点が定着に果たす役割の時間的変遷を分析し、日本到着後早期の環境の経路依存性を考察する。このことで在留外国人の良質な生活環境と雇用への定着を目指す政策的、制度設計的議論に対し、出身国や日本で得た学歴、経験、ジェンダー、地域の差とともに新たに時間的な側面からの貢献を目指す。

期間

2024年4月~2025年3月

研究会メンバー
役割 メンバー
[ 主査 ] 山口 真美
[ 委員 ] 山田 七絵
[ 委員 ] 初鹿野 直美
[ 委員 ] 劉 洋(経済産業研究所 研究員)
[ 委員 ] 町北 朋洋(京都大学 准教授)

※所属は研究会発足時のものです。

予定する研究成果
  • 基礎理論研究会成果報告書