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「後発の公共政策」としての資源環境政策――理念・アイデアと社会的合意――

学術書

CC BY-ND

「後発の公共政策」としての資源環境政策――理念・アイデアと社会的合意――

著者/編者

出版年月

2023年3月

ISBNコード

978-4-258-04657-7

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内容紹介

内容紹介

「後発の公共政策」である資源環境政策は、産業政策や公衆衛生政策などの公共政策がすでに存在する中でその行政組織や制度を形成した。さらに「環境」に関わる問題の多くは古くから存在し、形を変えて顕在化して社会問題化したものであり、既存の政策領域にすでに組み込まれていた。その政策形成過程は他の政策から影響を受けやすく、歴史的な出来事の順序や長期的趨勢が経路依存性をもたらすため、長期的な視点からその形成過程を分析する必要がある。本書は2020、2021年度に行った「資源環境政策の形成過程における因果関係と社会的合意」研究会の成果の一部である。アジア経済研究所では2010年度から同様の構成で共同研究を行い「後発の公共政策」という視点を共有してきた。既刊の出版物が5冊(2013年の研究双書No.605、2015年の研究双書No.614、2019年の研究双書No.638、2021年のEPUBおよびオンデマンド版、2021年のEdward Elgarからの英文書)あり、本書は6冊目の最終成果である。既刊5冊を受けた本書の特徴は、政策形成過程における「利害」「制度」に加えて「理念・アイデア」という要因を採り入れて分析したこと、「環境権威主義」に関する議論を検討したことなどにある。詳しくは序章を参照されたい。

目次

序 章 「 後発の公共政策」としての環境政策の形成過程における因果関係と社会的合意

筆者:寺尾 忠能

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第1章 メコン流域の越境水資源管理をめぐる対立と協調──2019年干ばつの科学的因果関係のポリティックス──

筆者:大塚 健司

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第2章 権威主義体制下の台湾における「環境政策」の形成過程──環境衛生から環境保護への転換として──

筆者:寺尾 忠能

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第3章 三項で捉える資源環境──主体、客体、媒介──

筆者:佐藤 仁

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第4章 財産権尊重条項の来歴を辿る──文化財保護法から自然公園法へ──

筆者:及川 敬貴

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第5章 自動車環境対策と雇用喪失──1970年代自動車排出ガス規制と2020年代EVシフトの比較──

筆者:喜多川 進

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まえがき