文字サイズ

標準
国・テーマ インデックス
研究者のご紹介

寺尾 忠能

寺尾 忠能 TERAO Tadayoshi

寺尾 忠能 TERAO Tadayoshi
[所属・役職] 新領域研究センター 環境・資源研究グループ ・主任研究員
[専門分野] 資源・環境経済学
[email] Tadayoshi_Terao E-mail
English page

研究歴

開発経済学、環境・資源経済学、法制度の経済分析をベースに、台湾、日本、インドの環境政策の形成過程を、アクター間の相互作用や制度的要因がどのような影響を与えてきたかを研究してきました。具体的には、台湾において権威主義体制からの民主化の過程と環境政策の形成過程の相互作用、日本の高度経済成長期の産業政策が産業公害対策を中心とした環境政策の進展に果たした役割、1970年代半ばの権威主義体制下の台湾において環境法が形成された背景などを研究してきました。また、環境NGOを中心に台湾において民間部門が政策形成に果たした役割についても研究してきました。全体として、経済開発過程における資源・環境政策を「後発の公共政策」ととらえて、その形成過程における他の公共政策やそれを担う行政組織からの影響を考察してきました。

現在取り組んでいるテーマ

台湾については、権威主義体制下の環境法の形成過程についての研究の延長として、公衆衛生政策の分野であった「環境衛生」の中に水質汚濁や大気汚染、廃棄物対策が1950年代末から取り込まれ、権威主義体制の規律による社会的統制と動員、上からの政治運動として推進されていたことを明らかにし、1970年代半ばの中央政府レベルでの環境法の制定を経て、1970年代末に「環境保護」政策として公衆衛生から分離され、より良い環境という公共サービスを提供する公共政策へと転換する過程を明らかにすることを目指しています。日本については、1958年に制定された最初の環境法である「水質二法」と、その直接の契機となった同年の「本州製紙江戸川工場事件」について研究し、同時代に公式発見された水俣病事件との関わりなどについて考察を進めています。