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京都大学東南アジア地域研究研究所図書室・アジア経済研究所図書館共催

資料展「東南アジア激動の時代の雑誌展」&講演会「言論爆発を刻んだタイの雑誌」

資料展「東南アジア激動の時代の雑誌展」と講演会「言論爆発を刻んだタイの雑誌」を、京都大学東南アジア地域研究研究所図書室との共催で下記の通り実施しました。

【資料展】

資料展では、アジア経済研究所図書館所蔵資料・東南アジア地域研究研究所図書室所蔵資料から、東南アジアの貴重な雑誌約15点を解説付きで展示しました。アジア経済研究所図書館からは1970~80年代のタイ語評論誌(赤木攻氏寄贈資料)を、会場である京都大学東南アジア地域研究研究所図書室からは1990~2000年代に刊行されたインドネシア語のイスラーム関係雑誌を展示しました。

資料展「東南アジア激動の時代の雑誌展」ポスター:資料展「東南アジア激動の時代の雑誌展」&講演会「言論爆発を刻んだタイの雑誌」

開催日時

2024年11月25日(月曜)~12月20日(金曜)

会場

京都大学東南アジア地域研究研究所図書室

資料展観覧者の感想
  • 東南アジアのイスラームについては出版物の全体像がよく知られていないが、この展示会にはいままで日本で知られていなかった雑誌が展示されており、参考になった。
  • 今回の展示では、タイとインドネシアがメインだったため、東南アジアの他の国の雑誌も見てみたいと思いました。
  • Excellent theme exhibition, I really enjoyed it. The theme is very interesting.
  • タイ・インドネシアそれぞれの雑誌を開くとそれぞれの地域や時代の雰囲気が感じられるようで雑誌という形態の出版物のおもしろさを再認識しました。

京都大学東南アジア地域研究研究所Newsletter No.82「東南アジア激動の時代の雑誌展」(資料展で展示したパネルが見られます。)
https://newsletter.cseas.kyoto-u.ac.jp/nl-82/tosa-kobayashi/

【資料展解説・講演会】
<資料展解説>

京都大学東南アジア地域研究研究所図書室が所蔵するインドネシアのイスラーム関係雑誌についてライブラリアンの土佐美菜実氏からご紹介いただきました。

アジア経済研究所図書館からは、小林磨理恵が1973年のタイ政変以降の評論誌出版の増加、そしてその後の言論統制の再開という波乱の時代を物語る雑誌について解説しました。

<講演会>

厳しい言論統制の間隙を縫うように生まれたタイの政治評論誌は、民主化を実現した1973年10月14日政変を機に、爆発的に増加しました。そこには、学界や政界で現在まで活躍するタイの知識人や学生が鋭い批評を展開し、思想状況を形成した痕跡が色濃く残っています。講師の赤木攻氏は、当時バンコクで研究活動を行い、揺れ動く政治状況を間近に目撃しながら、その中で生まれた膨大な数の雑誌を収集しました。講演会では、赤木攻氏より、そうした雑誌に刻まれた言論・思想と、雑誌収集の体験談をお話しいただきました。

写真:講演会「言論爆発を刻んだタイの雑誌」」写真:講演会「言論爆発を刻んだタイの雑誌」

開催日時

2024年12月5日(木曜)14時30分~16時40分

プログラム
<資料展解説>

14時30分~15時20分

  • 「雑誌を通じて知る東南アジア島嶼部のイスラーム」
    • 土佐 美菜実 氏
  • 「タイの評論誌の草創期と赤木攻氏旧蔵書」
    • 小林 磨理恵
<講演会>

15時30分~16時30分

  • 「言論爆発を刻んだタイの雑誌」
    • 赤木 攻 氏
会場

京都大学東南アジア地域研究研究所リサーチコモンズ/オンライン(Zoom

講師
  • 土佐 美菜実 氏(東南アジア地域研究研究所)
  • 小林 磨理恵(ジェトロ・アジア経済研究所図書館)
  • 赤木 攻 氏(大阪外国語大学名誉教授)
参加者

55名

資料展・講演会参加者の感想
  • インドネシアのイスラム雑誌についての土佐先生の紹介も大変興味深く、Media Dakwahなど現代のイスラム運動視点でのとらえ方をご教示いただきました。また、小林先生のタイ雑誌リストについての解説やそれにもとづく赤木先生のご講演は、1970年代から1980年代にかけても言論状況やそれを支えていた書店や雑誌販売店のあり方を(日本とのかかわりも含めて)丁寧に紹介してくださり、当時の社会文化状況を生き生きと描き出すもので非常に知的刺激に富んだものであり、よい勉強を与えていただきました。
  • 赤木先生の生き生きとしたお話を伺うことができ、とても面白かったです。
  • 経験していない時代の話が聞けて興味深かったです。
  • 言論の自由のための努力について知れた。
  • 貴重な資料のガイドになるとともにタイやインドネシアの社会史の講演にもなっていました。ありがとうございました。