村山 真弓
研究歴
研究対象地域がバングラデシュに始まり、隣接するインドの北東地域、そしてインドと広がっていったことも、テーマが、初の出張でバングラデシュの地方都市にあった古い企業を訪問したことを契機に地場民間企業の生成発展過程に関心を持ち、その後「新たな」産業として注目された輸出向け縫製産業とそこで働く労働者の問題、特にジェンダーと雇用をめぐる課題等に広がっていったことも、偶然の連鎖です。同時に、バングラデシュから見たインドと、インド北東地域から見たバングラデシュは合わせ鏡のようで、対象を異なる位置から見ることの重要性に気がつくことになりました。現在も、相互に関連した地域と視点の交差線上で、関心のあるテーマを追っています。
現在取り組んでいるテーマ
研究に時間が取れていない今日この頃ですが、取り組みたい課題は2つです。1つには、LDC(後発開発途上国)卒業が視野に入ったバングラデシュの過去から現在そして未来を、データや資料等を基に包括的に整理したいと思っています。二つ目は、以前から進めていた若者の就職、失業問題に関して、インド・デリーの都市低所得地域での継続調査によって、ここ10年の変化を具体的に調べることと、最近の経済発展がこの問題にどう影響しているのか、バングラデシュについても調べてみたいと考えています。