調査研究
研究会一覧2024年度
サハラ以南アフリカの一夫多妻家計における家計内資源配分と人的資本投資
概要
本提案研究は、一夫一婦家計と一夫多妻家計を比較対照しながら、家計内資源配分と人的資本投資を分析する。特に、以下の課題に取り組む。
永島―Rossi (2019)による影響力のある分析は、夫からの資源をより多く獲得するのに子供がたくさんいることが役に立つため、一夫多妻家計の妻たちは出産間隔を縮めて出産回数を増やすことを示した。本提案研究は、経済的・文化的背景は異なるが一夫多妻は多く観察されるケニアのデータを用いて、彼女の発見を再現することに取り組む。さらに、人的資本投資の指標として子供のマラリアを計測することで、増加した出産回数の帰結を考察するところまで分析を拡張する。
ニキエマ―既存研究では、同一家計内にあっても個人間で消費に格差があることを、複数の文脈で確認しているが、こうした家計内資源配分を生み出す根本的な要因はよくわかっていない。加えて、一夫多妻家計における妻たちや他の家計構成員の間での家計資源の配分についてはほとんど注目されてこなかった。本研究では、質的データを収集することで、ブルキナファソにおける一夫一婦家計や多妻家計での家計内の消費の不平等や共同消費の理解を深める。
期間
2024年4月~2026年3月
研究会メンバー
役割 | メンバー |
---|---|
[ 主査 ] | 永島 優 |
[ 幹事 ] | ニキエマ アポリネール |
※所属は研究会発足時のものです。
予定する研究成果
- 査読付外国語学術誌投稿