メコン地域の輸送インフラと物流事情
調査研究報告書
石田 正美・梅﨑 創 編
2018年3月発行
表紙 / まえがき / 目次(504KB)
第1章
ベトナムとミャンマーの物流企業調査(1.51MB)/ 石田 正美
第2章
メコン地域の空港と航空貨物輸送(1.08MB)/ 梅﨑 創
第3章
タイの物流事情(1.10MB)/ 蒲田 亮平
第4章
カンボジアの物流事情(1.17MB)/ 初鹿野 直美
第5章
メコン川橋とラオスの越境物流コスト (1.77MB)/ ケオラ スックニラン
大メコン圏の中央に位置する内陸国ラオスでは,慢性的に高い物流コストを削減するため,1990 年代以降国内およびタイやミャンマーとの国境に架かる多くのメコン川の橋が多国間協力体制によって整備されてきた。本稿の目的はこれらのメコン川橋の整備とラオスの越境物流コストとの関係を考察することである。国際機関や関係国の地域データを検討した結果,メコン川橋の整備によって貨幣の輸送コストは,名目では低下していないことが分かった。しかし,メコン川橋によって拡大した越境輸送のキャパシティ ーが越境の時間コストを低下させ,そして,それが越境貿易額と越境交通量の拡大をもたらした。
第6章
ミャンマーの物流事情と今後の展望(1.31MB)/ 水谷 俊博・堀間 洋平
ミャンマーは 2011 年の民政移管以降,貿易が増加傾向にあり,日本企業による運輸・物流分野への進出も拡大している。対内直接投資の拡大や海外からの援助の増加等もあり,経済は堅調に推移しており,内需の拡大により若者たちの間では SNS を活用したインターネット・ショッピングなども流行している。それに伴い,ヤンゴン市内では小口物流に対するニーズが高まる等,新たな潮流も生まれつつある。こうした商品は主に海外から輸入され,中国やタイの国境等を通じて輸送されるケースが多い。中国国境の町であるムセを通じた国境貿易は,ミャンマーの貿易全体の3割を超える水準まで高まっており,国境貿易を通じて運ばれる貨物は今後も増加傾向が続くと思われる。 昨今の物量増加に伴い,ミャンマーの主要税関には電子通関システムが導入され,今後は非居住者在庫制度,2国間での相互通行ライセンスの整備が進むことが期待される。
第7章
ベトナムの物流事情と課題(1.94MB)/ 池部 亮
 
                 
            