開発途上国と財政ガバナンス改革  

開発途上国において財政ガバナンス改革を実現するための鍵は何か。課題の整理を行うとともに理論モデルの構築および実証分析を通してそれを明らかにする。

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■ 開発途上国と財政ガバナンス改革
小山田 和彦  編
■ 5,170円(本体価格 4,700円)
■ A5判
■ 379pp
■ 2012年1月
■ ISBN978-4-258-04597-6

CONTENTS
第1節 本書の背景と目的
第2節 本書の構成と各章の概要
第3節 本書全体から導出される結論および今後の展望
第Ⅰ部 ガバナンスの定義および関連指標とドナーにおけるガバナンス問題
はじめに
第1節 ガバナンスの定義
第2節 国際機関による取組み
第3節 二国間ドナーによる取組み
結論
はじめに
第1節 主要援助機関によるガバナンス指標の構築
第2節 代表的な既存の指標
第3節 財政ガバナンスに関する指標
第4節 新しいガバナンス指標構築へ向けた試み
第5節 ガバナンス指標をめぐる問題点
結論
はじめに —国際援助機関のガバナンスとは—
第1節 IMF・世界銀行のガバナンス
第2節 コンディショナリティとは何か
第3節 世界経済危機と2つの挑戦
第4節 金融危機とマクロ経済学
第5節 「グローバル・インバランス」と基軸通貨
第6節 資本主義の将来
第7節 IMFは変わりつつあるのか
第Ⅱ部 制度的側面からみた財政ガバナンス
はじめに
第1節 開発途上国における課税の特徴
第2節 課税とガバナンスの政治経済学
第3節 開発途上国の課税努力に関する実証的考察
第4節 ベトナムにおける課税とガバナンスの課題
結論
はじめに
第1節 開発途上国の年金制度改革の経緯と背景
第2節 セルビア共和国における年金改革のケース
結論
はじめに
第1節 債務問題と公的債務管理をめぐる議論の展開
第2節 債務管理上のガバナンス要件と国際・地域機関
第3節 開発途上国の債務管理ガバナンスにおける課題
第4節 フィリピンにおける債務管理とガバナンス面での課題
おわりに
はじめに
第1節  開発研究とアカウンタビリティ
第2節 政策評価とアカウンタビリティ
第3節 アカウンタビリティ指標のあり方について-指標化の問題点-
むすび
第Ⅲ部 経済危機と財政ガバナンス改革
はじめに-財政規律なき「先進国」-
第1節 ユーロ圏形成とPIGS経済
第2節 ギリシャ・アイルランド・ポルトガルに対する支援-危機と構造改革-
第3節 制度としてのユーロと開発途上国への教訓
はじめに
第1節 先行研究と本章の位置付け
第2節 モデル
第3節 経済の動学システムと制度変更の経済効果
第4節 主要な発見と今後の展望
はじめに
第1節  危機の事例とその特徴
第2節  危機への対処にともなうガバナンス問題
おわりに