タイ政治・行政の変革1991-2006年  

タイは1991年から2006年9月クーデタまでの15年間に大きく変わった。本書は民主化や経済の中進国化を軸に様変わりするタイの政治・行政を読み解く試みである。

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■ タイ政治・行政の変革1991-2006年
■ 玉田芳史・ 船津鶴代  編
■ 5,060円(本体価格 4,600円)
■ A5判
■ 368pp
■ 2008年
■ ISBN978-4-258-04568-6
■ 品切れ

CONTENTS

まえがき / 玉田 芳史, 船津 鶴代

はじめに——何がどう変わったのか——
第1節 変革前——官僚支配体制 (bureaucratic polity)——
第2節 変革の底流——民主化と政治的安定——
第3節 本書の構成

はじめに
第1節 なぜ選挙制度改革なのか
第2節 改革前——選挙政治の特色——
第3節 改革——1997年憲法と選挙制度——
第4節 改革後——選挙制度改革の効果——
第5節 新たな改革

はじめに
第1節 分析の視角
第2節 憲法裁判所の特徴と政治・行政への影響
第3節 行政裁判所の特徴と政治・行政への影響
結語

はじめに——地方分権で何がどう変わったのか——
第1節 1990年代以降の地方自治制度改革——「融合型」地方自治から「分離型」地方自治への転換——
第2節 チュワン政権下の地方分権
第3節 タックシン政権下の地方分権
結語——「合理化なき近代化」の帰結——

はじめに
第1節 課題設定——改革の時期区分、先行研究、アクター——
第2節 問題形成期——同床異夢の協力関係——
第3節 改革の構想期——質改善のための全システム改革——
第4節 改革の実施期——当事者不在の組織改革とアクターの分裂——
結語

はじめに
第1節 TRTによる行政改革の着想
第2節 官僚制改革におけるテクノクラートの役割
第3節 政治家と官僚の攻防——官僚の抵抗と行政改革——
結語——まとめと展望——

はじめに——「現代化なき経済中進国」の改造——
第1節 タックシン首相の国家運営方式と経済パフォーマンス
第2節 政策決定メカニズムの変容——「4機関」連携から首相主導へ——
第3節 政策の変容——ポピュリスト的政策から「タイ王国の現代化計画」へ——
第4節 予算配分制度の改革——機能別配分から戦略的配分へ——
おわりに——クーデタと「急ぎすぎた改革」——

はじめに
第1節 人口動態の特徴
第2節 高齢社会政策の変遷
第3節 年金制度改革
結語——タイは福祉国家の道を歩んでいるのか——

はじめに
第1節 本章の分析視角と仮説
第2節 タックシン以前の対外政策の仕組み——前史——
第3節 タックシン政権による対外政策決定の仕組み
第4節 タックシン首相の対外政策の特徴 
結語

はじめに
第1節 15年の回顧
第2節 よき統治へ
第3節 今後の展望