障害と開発  —途上国の障害当事者と社会—

アジアとアフリカにおける障害当事者の社会と法制度などを国連等世界の動きも交えて分析・解説。開発学と障害学の双方の視点を踏まえた「障害」への新たな視点を提供。

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■ 障害と開発 —途上国の障害当事者と社会—
森 壮也  編
■ 4,620円(本体価格 4,200円)
■ A5判
■ 332pp
■ 2008年
■ ISBN978-4-258-04567-9
■ 品切れ

CONTENTS

まえがき / 森 壮也

はじめに
第1節 なぜ「障害と開発」が登場してきたのか?
第2節 現在の「障害と開発」へのアプローチとその担い手の問題点
第3節 開発途上国の村落開発と障害者をつなぐCBR
第4節 障害自助団体と開発—援助をめぐる観点—
第5節 障害とジェンダー,開発
第6節 トリックル・ダウンを超えて—慈善アプローチから福祉アプローチ,そして開発アプローチへ—
おわりに

はじめに
第1節 開発援助と障害—その課題—
第2節 統合と分析のフレームワーク—ケイパビリティ・アプローチ—
第3節 実践のフレームワーク—複線アプローチ—
第4節 具体的な方法論—メインストリーミングのために—
第5節 フレームワークとツールを超えて—開発援助と障害のさらなる課題—

はじめに
第1節 社会開発・社会指標と障害
第2節 障害者向け政策目標のあり方
第3節 「障害と開発」に向けた人間開発指数の試み
おわりに —きめの細かい開発実践—

はじめに
第1節 障害者の権利条約に向けての歴史的背景
第2節 条約と開発・国際協力
第3節 国際協力と開発に関する条約の最終的文言
おわりに

はじめに
第1節 障害者の司法へのアクセス
第2節 中国の障害者法制
第3節 中国における障害者の司法へのアクセス
第4節 障害者法律扶助の実施体制
第5節 障害者の司法へのアクセスの課題
おわりに

はじめに—CBRの可能性と課題—
第1節 調査の目的および概念的枠組み
第2節 調査方法
第3節 事例検討1:政策レベル
第4節 事例検討2:プログラムレベル——農村部と都市部のCBRの比較——
おわりに

はじめに—障害をめぐるモデルとろう者—
第1節 ろう者における開発と障壁
第2節 アフリカのろう教育形成史
第3節 他地域との比較
第4節 人間開発のもうひとつの課題
おわりに—集団モデルの有用性と必要性—

はじめに
第1節 ILとは
第2節 途上国でのILの可能性
第3節 IL からみたCBR
第4節 アジアの途上国での事例
第5節 途上国モデル設立の際の日本の貢献
第6節 今後の課題
おわりに

はじめに
第1節 ろう社会の形成とシンハラ仏教ナショナリズム
第2節 ろう運動の展開——西部と南部——
第3節 タミル系ろう団体の拡散と連帯
第4節 カトリック系ろう団体による雇用創出事業
第5節 言語権と雇用問題
おわりに

はじめに—障害コミュニティへの着目とフィリピンがおかれた状況—
第1節 フィリピンのろう教育前史——スペインとキリスト教宣教師——
第2節 アメリカの支配の開始と公教育の普及
第3節 ろうの子どもたちを学校へ
第4節 学校で教えられたことと教育方法
第5節 黎明期のフィリピンろう・盲学校
第6節 フィリピンろう者協会の創設と第2次世界大戦—日本の占領下でのろう学校の破壊と復興—
第7節 PADの再建
第8節 PADの苦闘と崩壊
第9節 PFDの設立—新たな時代へ—
おわりに