流域ガバナンス  —中国・日本の課題と国際協力の展望—

アジ研選書

No.9

「流域ガバナンス」という新たな視点から、水問題をめぐる中国と日本における制度改革の現状と課題についてケーススタディを通して検討を行い、今後の国際協力を展望する。

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■ 流域ガバナンス —中国・日本の課題と国際協力の展望—
大塚 健司  編
■ 3,960円(本体価格 3,600円)
■ A5判
■ 295pp
■ 2008年
■ ISBN978-4-258-29009-3

CONTENTS

まえがき / 大塚 健司

はじめに
第1節 「開発と環境」の政策過程と社会経済変動
第1節 水資源の開発と保全
第2節 統合的水資源管理(IWRM)
第3節 流域ガバナンス
第4節 中国と日本における流域ガバナンスの課題
第5節 本書の構成と論点

はじめに
第1節 水資源の所有と流域の管理
第2節 取水の国家管理と水利調整
第3節 河川環境維持という流域管理の課題
おわりに

はじめに
第1節 中国農村水利の現状と「節水灌漑」
第2節 直面する課題と末端水利制度改革
第3節 中国における参加型灌漑管理の適用可能性
おわりに
コラム 日本のPIM:土地改良区

はじめに
第1節 メコン川流域と上流国としての中国
第2節 中国の流域ガバナンスの協調へのきざし
第3節 メコン川流域における地域的経済枠組みと中国
第4節 水資源の代替性と下流国のバーゲニングパワー
第5節 まとめと政策提言

はじめに
第1節 淀川水系の概観
第2節 河川整備計画策定と淀川水系流域委員会
第3節 河川整備計画策定審議の新たな段階へ
おわりに

はじめに
第1節 日本における森林・水源保全政策と流域ガバナンス
第2節 分権化の進展と地方独自課税の模索─森林・水源環境税の全国的なひろがり
第3節 森林・水源環境税の展開─参加型税制への模索
第4節 流域ガバナンスのための費用負担と参加
おわりに

第1節 流域ガバナンスの意義と課題─各章からのインプリケーション
第2節 流域ガバナンスのための国際協力に向けて
コラム 水資源と流域管理に関する対中ODA

はじめに
第1節 中国における湿地資源
第2節 中国における湿地の保全と管理の現状
第3節 問題点と諸要因
コラム1:中国における参加型湿地管理
コラム2:ラムサールセンターによる日中韓子ども湿地交流活動

はじめに
第1節 新たな政策決定メカニズムにおける環境NGOとマスメディア
第2節 いくつかの事例
第3節 変容するメディア
むすび