韓国財閥の成長と変容—四大グループの組織改革と資源配分構造—
アジア経済研究所叢書
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韓国財閥は1960年代半ばから政府の開発政策と輸出振興策に積極的に呼応することによって急速な拡大を遂げた。しかし、その後の政府の政策転換、1997年に発生した通貨危機など韓国の経済環境は大きく変化したが、財閥はそれにどのように対応して成長を続けたのか。上位4グループの組織管理機構とその下での資源配分(人材と資金)に着目し、分析する。
■ 韓国財閥の成長と変容—四大グループの組織改革と資源配分構造—
■ 安倍 誠 著
■ 3,740円(本体価格 3,400円)
■ A5判
■ 195pp
■ 2011年2月18日
■ ISBN978-4-00-009976-9
CONTENTS
序論 分析視角と課題
第1章 韓国経済の構造変化と財閥の成長
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第1節 1980年代後半以降の韓国経済の構造変化
第2節 財閥の成長と4代グループ
小括
第2章 所有構造とグループ内出資の変化
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第1節 1980年代後半の所有構造
第2節 グループ内の出資フロー
第3節 資金需給と出資フロー
第4節 4大グループと新規企業の収益性
小括
第3章 経営改革の始動 —俸給経営者の登用と組織改革—
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第1節 理事会構成とその変化
第2節 グループ本社とサブグループの形成
小括
第4章 俸給経営者の経歴とグループ経営
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第1節 俸給経営者の経歴
第2節 大卒者公開採用と幹部育成
小括
第5章 通貨危機後の構造調整とグループ内出資
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第1節 通貨危機後の韓国経済と4大グループ
第2節 通貨危機の発生と構造調整
第3節 4大グループによる構造調整の実施
第4節 グループ内出資による資本の増強
第5節 危機後の分岐
小括
第6章 経営改革のさらなる進行
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第1節 通貨危機後の企業法制改革
第2節 2000年代の理事会構成とグループ組織 —権限委譲のさらなる進行—
第3節 2000年代の経歴別役員構成 —系列企業生え抜きの台頭—
第4節 現代自動車グループの経営者と組織
小括