アジア経済地理データセット

Geo-Economic Dataset for Asia

アジア経済地理データセットの必要性

東アジア地域では、ようやく後発国でも国レベルでの各種統計の整備は進んできたものの、国より下位の地理的区分での経済データの整備が著しく遅れている。東アジア地域では、今後20-30年にわたって継続的に経済発展が続くと考えられる。これまでの経済発展と異なり、国境を越えた生産ネットワーク、FTA/EPA、地域横断的インフラ開発など、経済のグローバル化が著しく進んだ中での経済発展を分析するには、もはや「国」を単位とした分析は不十分で、国より下位の「都市・地方」あるいは国境をまたいだ「地域」を詳しく観察する必要がある。

しかし、東アジア地域ではそうした研究がEUなどに比べて著しく遅れており、その最大の原因は、地方レベルでの経済データが整備されていない点にある。これは、地域横断的インフラ開発や都市・地方単位での効果的な政策立案・実施の妨げにもなっている。また、今後の東アジア地域の経済発展を、経済地理的観点から分析する際には、2005年時点のデータを作成して現状を把握すると共に、将来の研究の時系列比較の基盤を築いておくことが極めて重要である。

アジア経済地理データセット