山田 紀彦
研究歴
これまではラオスを包括的に理解するとともに、政治制度、ラオス人民革命党や政府の政策決定過程、党・国家の人事などの分析を通じて、ラオスにおける統治メカニズムの解明を目指してきました。研究成果の一端は、単著『ラオスの基礎知識』(めこん、2018年)などに反映されています。また、近年はラオスを事例に、権威主義体制が議会や選挙などの民主的制度を通じてどのように維持されているのか、そのメカニズムを明らかにする研究に取り組んでいます。主な業績としては、編著『独裁体制における議会と正当性:中国,ラオス,ベトナム,カンボジア』(アジア経済研究所、2015年)などがあります。
現在取り組んでいるテーマ
これまで行ってきた民主的制度と権威主義体制の関係性というテーマを継続し、現在は村長選挙が体制維持に果たす役割の解明に取り組んでいます。また、ラオス人民革命党の新たなイデオロギーであり、支配を正当化する手段でもある「カイソーン・ポムヴィハーン思想」に関する研究も行っています。今後は、権威主義体制におけるソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の政治的活用というテーマに取り組みたいと考えています。