山田 浩成

山田 浩成 YAMADA Kosei

山田 浩成 YAMADA Kosei
[所属・役職] 新領域研究センター 環境・資源研究グループ
[専門分野] 環境法・政策
[email] Kosei_Yamada E-mail
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研究歴

大学生で初めて訪れた2015年の北京で、デジタル化したモダンな都市と深刻な大気汚染とが同居する様子に驚き、中国の環境法・政策の研究を志しました。そうした経験から、最初に取り組んだテーマは環境公益訴訟の機能でした。しかしながら、中国の環境法・政策についての知識が足りていなかったため、修士ではダブルディグリープログラムで、中国と日本の大学院の両方で学びました。中国留学中には、環境修復とその費用負担についての日中比較で論文を書き、日本では環境公益訴訟の目的と達成度で書きました。日中両国での学びは、知識を増やすだけではなく視野をも広め、現在のテーマに辿り着くきっかけを作ってくれました。

現在取り組んでいるテーマ

中国で環境修復の原因者負担がどの程度実現しているのかを明らかにしようとしています。中国の公益訴訟は様々な目的が同居する状態で、何を目指しているのか分かりにくかったのですが、行政機関の起こす訴訟が審理上優先されることになったり、賠償金の管理・使途に関する規定や修復の実施に関する規定が整備されたりと、修復費用の原因者負担の実現を目指していることがはっきりしました。今後はそれぞれのケースで原因者負担をどこまで徹底し、どれほどまで外部費用の内部化を進められるかが、鍵になると思われます。現段階では第一歩として、中国における原因者負担と「政府による補償(公共負担)」との関係について理解するように取り組んでいます。