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新5カ年計画要綱の準備

中国経済レポート

 

新領域研究センター 田中 修

2020年11月10日


はじめに

第14次5カ年計画党中央建議が決定されたことを受け、李克強総理は第14次5カ年計画要綱の策定を開始した。本稿では、10月30日の国務院党組会議、国務院第14次5カ年計画「要綱草案」編成活動領導小組会議、11月9日の全国政協常務委員会における李克強総理の報告の概要を紹介する。

1.国務院党組会議(10月30日)

習近平総書記は、全会において活動報告と重要講話を行い、党19期4中全会以降、中央政治局が全党・全国・各民族・人民を団結させ牽引し、党と国家の各事業推進で得た新たな重大成果を系統的に総括し、社会主義現代化国家を全面建設する新たな征途を開くことについて明確な要求を提起した。

全会が審議・通過させた「国民経済・社会発展第14次5カ年計画と2035年長期目標を制定することに関する党中央建議」は、将来5年の経済社会発展の指導思想・基本原則・目標要求・主要任務・重大措置を明確にし、2035年までに社会主義現代化を基本的に実現する長期目標を描いた。

これは、コンセンサスを広範に凝集し、各方面のパワーを団結させ、経済社会の平穏で健全な発展を促進し、各方面の政策をしっかり行うことにとって、重要な指導意義がある。

「四つの意識」1を増強し、「四つの自信」2を確固とし、「二つの擁護」3を成し遂げなければならない。国務院党組と政府系統組織は、全会精神を真剣に学習貫徹し、思想・行動を確実に全会精神に統一し、全会の政策決定・手配を政府活動の中で実施し、経済社会発展を促進する政策措置に体現しなければならない。

全会は小康社会の全面実現で得た決定的成果を高度に評価し、第13次5カ年計画期間にわが国の経済実力・科学技術実力・総合国力は新たな段階に飛躍し、人民の生活水準は顕著に向上した。

第14次5カ年計画期間、習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を導きとし、全会と「建議」の手配・要求を軸に、新発展理念を貫徹し、安定の中で前進を求めるという政策の総基調を堅持し、質の高い発展の推進をテーマとし、サプライサイド構造改革を主線とし、国内大循環を主体とし、国内国際2つの循環が相互に促進する新たな発展の枠組を早急に構築しなければならない。

政府機能の転換等各分野の改革を全面的に深化させ、ビジネス環境を最適化し、科学技術イノベーションを大いに推進し、各種市場主体の活力と人民大衆の創造力を更に大きく奮い立たせ、発展の動力と持続力を増強する。

内需拡大戦略を実施し、ハイレベルの対外開放を実行し、産業チェーン・サプライチェーンの現代化水準を高め、農村振興を全面的に推進し、グリーン発展を推進する。

人民を中心とすることを堅持し、発展の成果を更に多く民生福祉に転化し、人民の日増しに増大する素晴らしい生活への需要を更に好く満足させる。

国務院は、全会の精神に基づき、わが国が新たな発展段階に入ったという大局から出発し、発展を第一の重要任務とすることを堅持し、国情に立脚し、実際に即して正確な方法を見出し、「国民経済・社会発展第14次5カ年計画要綱」をしっかり組織・編成し、「建議」の各手配・要求を全面的に実施し、経済社会の持続的で健全な発展を推進する。

習近平同志を核心とする党中央の周囲に緊密に団結し、真理を追究し実務に励み、奮発して成果を出し、疫病防御と経済社会発展政策を統一的に推進し、「6つの安定」(雇用・金融・対外貿易・外資・投資・予想を安定させる)政策を着実にしっかり実施し、「6つの保障」(庶民の雇用、基本民生、市場主体、食糧・エネルギーの安全、産業チェーン・サプライチェーンの安定、末端の運営を保障する)任務を全面実施し、今年の政策と第14次5カ年計画期間の発展とのリンクを強化し、今年の発展目標・任務の達成を確保し、来年第14次5カ年計画を良好にスタートさせるために堅実な基礎を打ち固めなければならない。

2.国務院第14次5カ年計画(要綱草案)編成活動領導小組会議(10月30日)

李克強総理の重要講話の概要は、以下のとおりである。

第14次5カ年計画期間、わが国の発展はなお重要な戦略的チャンスの時期にあり、同時に多くの新たな試練に直面してもいる。

第14次5カ年計画要綱を編成するには、習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を導きとし、党19期5中全会精神を真剣に貫徹し、新たな発展段階を全面的に把握し、安定の中で前進を求めるという政策の総基調を堅持し、新発展理念の実施、質の高い発展の推進、サプライサイド構造改革の深化、新たな発展の枠組の構築を軸に、人民の日増しに増大する素晴らしい生活への需要を満足させることをしっかり念頭に置き、計画に戦略性・展望性をもたせるのみならず、的確性・操作性をもたせ、習近平総書記を核心とする党中央の第14次5カ年計画と2035年長期目標の制定に関する建議の手配を、経済社会の発展を推進する具体的青写真に変えなければならない。

わが国は依然として世界最大の発展途上国であり、計画の編成は国情に立脚し、実際に即して正確な方法を見出し、発展という第一の重要任務を堅持し、自身の事柄にしっかり取り組むことに力を入れなければならない。

将来の発展趨勢とりわけ各種の不確定要因を深く検討・判断し、発展の質を高め、民生福祉等を増進することを軸に、科学的に指標体系を構築し、具体的目標を提起し、計画により人心を鼓舞させるのみならず、計画を実際に合致させ、力を尽くすのみならず、力量を測って実行し、実践と歴史の検証を経させなければならない。

計画の編成では、第14次5カ年計画期間の発展を支える措置を計画・確定しなければならない。

イノベーション駆動による発展を強化し、現代産業システムを発展させ、内需を拡大し、国内・国際の2つの循環を促進し、生態文明建設を強化し、人民の生活水準を高める等を軸に、さらに発展プロジェクト・イノベーションプロジェクト・民生プロジェクトを推進し、とりわけ教育・医療・老人ケア・幼児保育等の方面を強化しなければならない。

的確な重大政策を検討・提起し、計画が確定する重点任務の実施を保障しなければならない。

計画編成は政府の職責であり、計画の実施は人民大衆に依拠し、経済ルールを慎重し、市場のパワーを発揮させなければならない。

計画は資源配分における市場の決定役割を十分発揮させ、政府の役割を更に好く発揮させることを軸に、改革開放の方法をうまく用いて難題を打破し、発展を促進しなければならない。

大胆な難関への取組みを際立たせ、重点分野・カギとなる部分の改革を深化させ、「行政の簡素化・権限の委譲、管理と開放の結合、サービスの最適化」を引き続き推進し、市場化・法治化・国際化したビジネス環境を早急に作り上げ、市場主体の活力を更に大きく奮い立たせる。

ハイレベルの対外開放を実行し、更に多く、更に力強い開放措置を打ち出して、国際協力を促進し、互恵・ウインウインを実現する。

計画の編成は、当面の重要任務である。

組織的指導と政策の統一を強化し、全局意識と責任を強化し、各分野の重大問題の検討にしっかり取り組み、各方面とりわけ社会大衆の意見を広範に聴取し、一層衆知を集めて有益な意見を広く吸収し、コンセンサスを凝集しなければならない。

国家計画と地方計画、特別計画を有機的にしっかりリンクさせる。全国上下が共同努力し、第14次5カ年計画期間の経済社会の持続的で健全な発展を推進し、社会主義現代化国家の全面建設の良好なスタート・歩みを確保しなければならない。

3.全国政協常務委員会における李克強総理の報告(11月9日)

主要な議題は、党19期5中全会精神の学習貫徹であり、李克強総理は次のように述べた。

過去5年、習近平同志を核心とする党中央の堅固な指導の下、全国上下は各種リスク・試練に沈着有力に対応し、経済社会の発展は重大な成果を得て、小康社会全面実現の決勝は決定的成果を得た。

とりわけ、今年の新型コロナ肺炎疫病対策は、重大な戦略的成果を得た。「6つの安定」政策を着実にしっかり実施し、「6つの保障」任務を全面実施した。政府は倹約しなければならないと強調し、人民には安定した日々を過ごさせた。しっかり安定させてこそ、一層好い日々を過ごすことができる。適時合理的で有効なマクロ・コントロールを通じて、大規模な困難緩和政策を刷新・実施し、市場主体の活力を奮い立たせた。財政資金の直接到達メカニズムを実行し、巨大な衝撃の下、億を上回る市場主体をしっかり保障し、雇用・基本民生をしっかり安定させた。経済は率先してプラス成長を実現しており、これは殊に容易なことではなかった。

わが国の発展は依然として重要な戦略的チャンスの時期にあり、発展への自信を確固とすると同時に、各種困難・試練への対応を十分しっかり準備しなければならない。

習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を導きとし、党19期5中全会精神を真剣に実施し、新発展理念を貫徹し、質の高い発展を推進し、新たな発展の枠組を早急に構築して、社会主義現代化国家の全面建設のために良好なスタートを切り、歩み出さなければならない。

「国民経済・社会発展第14次5カ年計画と2035年長期目標制定に関する党中央建議」の手配・要求に基づき、計画要綱をしっかり編成しなければならない。

発展という第一の重要任務にしっかり取り組み、マクロ政策の有効性・持続可能性をしっかり把握し、改革開放を深化させて市場主体の活力を更に大きく奮い立たせ、国内・国際2つの循環を促進し、イノベーション駆動により発展の新たな優位性を作り上げる。

人民を中心とすることを堅持し、更に多くの資源・パワーを用いて民生の不足部分を補い、大衆の福祉を増進する。

  1. 政治意識・大局意識・核心意識・一致意識
  2. 中国の特色ある社会主義の道・理論・制度・文化への自信
  3. 習近平総書記の党中央・全党の核心としての地位の擁護、党中央の権威と集中・統一的な指導の擁護