内藤 寛子

内藤 寛子 NAITO Hiroko

内藤 寛子 NAITO Hiroko
[所属・役職] 地域研究センター 東アジア研究グループ
[専門分野] 地域研究(現代中国政治)、比較政治
[email] Hiroko_Naito E-mail
研究者情報(学歴・経歴・業績一覧)
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研究歴

中国共産党による一党体制がなぜ持続しているのかという問いに対して、政党(中国共産党)と司法機関(人民法院)の命令的指導関係から検討してきました。これまでの研究は、1970年代後半以降に中国共産党が「民主と法制」を重視し、法律制度の整備や司法体制改革を推進してきた制度化の過程を取り上げ、中国共産党が体制内外の統制を合法的に行うことを目的に人民法院の機能の拡充を推し進めたことを明らかにしました。人民法院の制度化を見る事例として、1980年代後半の政法委員会の組織改編、行政訴訟法や環境保護法の立法、改正過程を取り上げました。

現在取り組んでいるテーマ

現在は、上記の研究関心を引き継ぎながら、権威主義体制において政治的自由度と法治の度合いは非相関関係にあるという理解を基に、司法機関の制度化が進んだ地域と進まなかった地域でどのような違いがあるのかという問いを中国国内のサブナショナルな比較から研究を行っています。具体的には、裁判官の専門職業化や省レベルによる地方人民法院の管理という制度改革の成否の条件について研究を進めています。