青木(岡部) まき
研究歴
東京大学総合文化研究科国際社会科学専攻国際関係論コース修士課程を修了(学術修士)ののち、同博士課程を単位取得退学。2003年にアジア経済研究所に入所し、在バンコク海外派遣研究員(タマサート大学政治学部客員研究員 2007年8月-2009年8月)を経て、現職に従事しています。2021年度は「アジアの動向」事業の幹事も兼務しています
現在取り組んでいるテーマ
これまで安全保障の文脈から語られがちだった戦後のタイ外交を、経済外交と地域協力という視角から再検討しようとしています。タイをはじめとする東南アジア諸国の戦後外交は、ともすればアメリカや中国といった大国の権力闘争に対するレスポンスとして扱われがちでした。しかし、いずれの国も単に大国の動きを追っていたわけではなく、国内政治や近隣諸国との関係を踏まえ、自国の抱える課題を外交を通じて解決しようとしていたことが、近年わかりつつあります。米中対立や共産主義勢力への対策と並んで、政治体制の民主化、近隣諸国との領土紛争や経済的豊かさの実現に向けた国際協力といった課題からタイの外交を考え直すことで、東南アジアの現代国際関係をより多元的でダイナミックなものとして捉えられたらと考えています。