調査研究
研究会一覧2024年度
イランにおける流通業者の経営戦略と「低組織化」された市場
概要
本研究は、イランにおける流通業者の経営戦略と「低組織化」された市場のあり方について分析する。イランの首都テヘランは繊維・アパレル製品の国内流通網の起点である。伝統的常設市場テヘラン・大バーザールをはじめ、製品ごとに棲みわけられた卸売業者の店舗集積地が随所に展開し、それぞれ全国的知名度を誇る流通ハブとなっている。しかしこれらの集散市場に拠点を置く流通業者(商人)たちは、みずから生産事業に参入したり生産者を囲い込んだりして、供給の安定化を通じた販売事業の拡大を図ることがほとんどない。本研究は、集散市場の流通業者たちが、あえて生産者を組織化せず積極的な需要創造を行わないのはなぜなのか、またそうしないことが個々の業者の事業維持と市場全体の運営にとってどのような合理性を有しているのかを、繊維・アパレル製品の流通業者を対象とする聞き取り調査(半構造化インタビュー)を通じて明らかにする。
期間
2024年4月~2026年3月
研究会メンバー
役割 | メンバー |
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[ 主査 ] | 岩﨑 葉子 |
※所属は研究会発足時のものです。
予定する研究成果
- アジア経済