調査研究

研究会一覧2023年度

日本語による発展途上国研究の引用分析―データベースの言語的拡張と分野別のアプローチ

概要

本研究は現在、行っている「日本語による発展途上国研究に対する科学計量学的アプローチ」を継続、発展させたものである。次の2つの新たな試みに取り組む。

第1に、制作中のデータベースを言語的に拡張する。現在、『アジア経済』に掲載された論文と研究ノートの参考文献のデータベースの構築に取り組んでいるが、『アジア経済』の参考文献には多くの言語が使われている。メンバーの言語能力の限界から、これまでのところ、データベースへのデータの入力と整理は、日本語、英語、中国語、韓国語に限定され、それ以外の言語には対応できずにいる。本研究ではこれを補う。

第2に、元の文献の分野や対象地域を考慮に入れた分析を行う。現在進行中のプロジェクトでは、構築されたデータベースを使って、『アジア経済』の参考文献の全般的な特徴を示すとともに、2000年代と2010年代を比較し、変化を明らかにしようとしている。しかし、変化がどのようにして生じたかについては、さらに深く分析する必要がある。どのような学術誌においても、掲載される論文はいくつかの分野やグループに分類することができる。異なる分野やグループでは引用傾向に違いがあるかもしれない。学際性が強く、対象とする地域も多様な『アジア経済』の場合、なおさらである。したがって、全体の引用傾向に変化が生じた場合、あらゆる分野や対象地域において共通して生じた変化なのか、それとも分野の構成が変わったことが反映したものなのかを判別する必要がある。

期間

2023年4月~2025年3月

研究会メンバー
役割 メンバー
[ 主査 ] 佐藤 幸人
[ 委員 ] 二階 宏之
[ 委員 ] 岸 真由美
[ 委員 ] 澤田 裕子
[ 委員 ] 狩野 修二
予定する研究成果
  • アジア経済