アジアの産業集積 その発展過程と構造  

経済協力シリーズ

No.192

現在、発展途上国における新たな産業成長の経路として注目を浴びている産業集積について、アジア各国の事例からその発展過程と構造を分析し、成長のための条件をさぐる。

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■ アジアの産業集積 その発展過程と構造
■ 関満博 編
■ 2,310円(本体価格 2,100円)
■ A5判
■ 170pp
■ 2001年3月
■ 品切れ

CONTENTS

はじめに / 関満博

第1節 産業集積をめぐるいくつかの論点

1.産地と地場産業

2.地場産業から地域産業へ

第2節 日本における産業集積

1.大都市工業集積と地方工業集積

2.生産流通構造の特質

3.モノづくりと流通—新たな時代の産業集積

第3節 日本の経験からの含意

1.市場環境の整備と商業資本の活躍

2.社会的分業化と生産力の拡大

はじめに

第1節 産業集中と産業集積

1.産業集積の定義

2.産業集積の発生・発展・衰退

3.中国における産業集中

第2節 紹興の繊維産業集積

1.第1段階(1970年代半ば~83年)

2.第2段階(1984~97年)

3.産業集積の構造

4.企業間取引の特徴

5.第3段階(1998年~現在)

6.まとめ

第3節 温州の産業集積

1.第1段階(1970年代末~80年代初頭)

2.第2段階(1980年代初頭~90年前後)

3.第3段階(1990年~現在)

4.産業集積の構造

おわりに

はじめに

第1節 台湾電子産業の発展過程

1.1960年代

2.1970年代

3.1980年代

4.1990年代~現在

第2節 台湾電子産業における企業集積の形成過程

1.概観

2.製品分野ごとの検討

第3節 「台北~新竹圏」にみる産業集積の意義

1.搬入された需要への対応—「持寄り」を通じた創業の仕組み—

2.「集積」における技術・情報の吸収と伝達

3.「集積」における標準化製品の柔軟な生産

第4節 残された課題—むすびにかえて—

はじめに

第1節 大邱織物業の発展過程

1.産地形成期(~1950年代)

2.産地の輸出主導型発展期(1960~80年代)

3.新たな展開—中国向け輸出の拡大(1990年代前半)

第2節 大邱織物産地の構造とその変化

1.企業規模の大きさと設備近代化

2.生産工程の一貫化

3.輸出ネットワークの形成と輸出企業志向

第3節 1990年代後半以降の長期低迷と構造転換の必要性

1.外部環境・競争条件の変化

2.不況により顕在化した問題点

おわりに

はじめに

第1節 東南アジア諸国の電子・電機産業の現状と生産パターン

1.外資導入を契機とした急速な発展

2.電子・電機産業の急速な成長と生産パターン

3.輸出構造の高度化を牽引した電子・電機産業

第2節 電子・電機産業の発展と国際生産ネットワーク

1.電子・電機産業の特性と企業の多国籍化

2.日系電子・電機製造企業の国際分業の特色

第3節 新たな産業集積の特徴と経済効果

1.産業の集中から産業集積へ

2.産業集積の経済効果

第4節 域内産業協力の強化:むすびにかえて

はじめに

第1節 バングラデシュの繊維産業の産地

1.ジュート産業の盛衰

2.繊維産業の現状

3.絹織物産業の事例

第2節 NGOによるマイクロファイナンスと零細事業育成

1.NGOの役割

2.マイクロファイナンス(MF)

3.グラミン・チェック

第3節 MFによる産業発展の可能性

1.運転資金不足の解消

2.貸付システムに内在する起業家育成要素

3.MFによる零細企業育成の限界

4.MF機関の産業育成の多様な方向