韓国の規制緩和 20年間の歩みと新たなスタート  

経済協力シリーズ

No.191

規制緩和に取り組みはじめた79年頃から現在の99年下半期までの約20年間にわたる韓国の規制緩和の経験を概括的に整理し、望ましい方向を考える。

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■ 韓国の規制緩和 20年間の歩みと新たなスタート
■ 金華東 編
■ 3,190円(本体価格 2,900円)
■ A5判
■ 251pp
■ 2000年7月
■ 品切れ

CONTENTS

はじめに

第1章 初期の規制緩和努力(1988年以前)

I  1970年代末の経済危機と経済運営方向の転換
 1.内外経済環境の急変
 2.民間主導型経済への転換
 3.「経済安定化総合施策」と規制緩和の芽生え

II  規制緩和のための具体的働きかけ
 1.「公正取引法」(独禁法)の制定と競争促進策の展開
 2.第5次経済社会発展5カ年計画と産業政策の方向転換
 3.成長発展阻害要因の除去作業
 4.競争制限法令の見直し
 5.民間業界の規制緩和要求の増大

III 規制緩和の事例:製粉業と小麦粉
 1.製粉業および小麦粉市場現
 2.製粉業規制緩和策の内容
 3.規制緩和の施行
むすび

コラム1:韓国の政府規制の特徴と分類

第2章 盧泰愚政権時代の規制緩和(1988~92年)

I  主要産業分野における規制緩和
 1.産業別規制緩和努力の展開
 2.競争制限的法令の見直し
 3.市場開放の拡大:対外競争の促進

II  規制緩和のための組織づくりとそれらの活動
 1.行政改革委員会
 2.行政規制緩和委員会
 3.行政規制緩和民間諮問委員会
 4.経済行政規制緩和実務委員会

III 規制緩和事例:石油産業
 1.基本認識
 2.石油産業の現況
 3.規制緩和推進内容

むすび

コラム2:「規制天国」の実例

第3章 金泳三政権時代の規制緩和(1993~97年)

I  「新経済5カ年計画」と規制緩和
 1.金泳三政権発足当時の韓国経済状況
 2.「新経済100日計画」と規制緩和
 3.「新経済5カ年計画」上の規制緩和
 4.100日計画と新経済計画上の規制緩和の限界

II  規制緩和のための組織・法制
 1.経済行政規制緩和委員会
 2.行政刷新委員会
 3.「企業活動規制緩和に関する特別措置法」と企業活動規制審議委員会
 4.「行政規制及び民願事務に関する基本法」と行政規制合同審議会
 5.国民苦情処理委員会
 6.国家競争力強化企画団
 7.世界化推進委員会
 8.経済行政規制緩和点検団

III 規制緩和作業の反省と新しいアプローチ
 1.規制緩和の成果と反省
 2.経済規制改革委員会とその活動
 3.規制全数調査および不合理な規制の見直し

IV 行政規制基本法の成立:より恒常的な規制改革システムづくり
 1.法律制定の背景
 2.行政規制基本法の主要内容

V  規制緩和事例:流通産
 1.流通業における規制現況
 2.流通業規制改革の基本方向
 3.参入関連規制の緩和
 4.土地利用関連規制の緩和
 5.営業活動関連規制の緩和

コラム3:規制いろいろ

第4章 金大中政権の規制緩和(1998年~)

I  金大中政権の規制改革の青写真
 1.規制改革の基本目標
 2.具体的な実践戦略

II  規制改革委員会の発足と本格的活動の展開
 1.規制改革委員会の発足と体制整備
 2.既存規制の見直し
 3.新設・強化規制の増加抑制

III  金大中政権の規制改革の特徴
 1.「既存規制50%廃止」という数値目標の設定
 2.外国人投資促進のための規制緩和
 3.不正腐敗払拭という観点の重視
 4.政府組織改編および民営化の促進
 5.規制緩和の経済的効果分析の強化
 6.カルテル一括整理法の制定

IV 規制緩和事例:ベンチャー企業活性化のための規制改革
 1.その間の主な取組み
 2.ベンチャー企業活性化のための規制改革

コラム4:言葉をとおしてみた各大統領の規制緩和姿勢

終章

—まとめに代えて
 1.規制緩和の特徴
 2.規制緩和の成果と批判
 3.規制緩和の今後

コラム5:日本の規制緩和の韓国への影響および日本からみた韓国の規制緩和の動き

付録資料

 1.経済行政規制総覧(総括表:1994年3月)
 2.行政規制基本法および同法施行令(全文対比)
 3.規制登録・変更現況(1999年11月1日現在)