2000年に向けてのタイ経済  

ASEAN等現地研究シリーズ

No.25

1970年代以降、NIEs諸国よりも高い経済成長を達成しているタイ経済が、2000年に向けて直面している重要な問題を、タイ・日本共同研究で明らかにする。

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■ 2000年に向けてのタイ経済
■ プラパン サヴェタナン、林 俊昭  編
■ B5判
■ 157pp
■ 1995年
■ ISBN4-258-20025-2

CONTENTS

表紙・目次等

まえがき

第1章 概観 / 林俊昭
1. 資源豊富国の斬新的発展志向
2. 経済の国際化の影響
3. 地域格差の拡大
4. タイの政治および社会制度
むすび:今後の課題

第2章 2000年までのタイの貯蓄・投資ギャップ / ソーティトーン・マリカマート、ティタナーン・マリカマート
はじめに
1. 過去および現在の状況
 1.国民総貯蓄(GNS)
 2.国民総投資(GDI)
 3.貯蓄・投資ギャップ
 4.経常収支
2. 2000年の貯蓄・投資ギャップ
 2000年までに貯蓄・投資ギャップに影響を及ぼす諸要因
 1.貯蓄
  (1)国民所得の成長と輸出競争力
  (2)所得分配状況の変化
  (3)金融の自由化と収益率の低下
  (4)通貨供給の不安定性
  (5)新しい金融システム-効率性の向上
  (6)新税制優遇措置
  (7)人口構成の変化
 2.投資
  (1)競争力および新段階の投資ブーム
  (2)過剰設備および国内市場の競争激化
  (3)民主化、地方分散および政治的安定
むすび:貯蓄・投資ギャップは本当に問題か-投資需要とタイのリスク評価

第3章 2000年に向けた工業の発展 / サーマート・チアサクーン
はじめに
1. タイにおける工業化と構造変換
 1.工業化の初期段階
 2.輸入代替工業化期
 3.輸出指向工業化期
 4.投資ブーム期
 5.経済グローバリゼーション化における工業化期
2. 2000年に向けたタイ工業の将来方向
 1.製造業部門の成長率と対GDPシェアの予測
 2.地域別の工業部門付加価値の成長率およびシェアの予測
 3.2000年に向けたタイ工業部門のリストラクチャング
 4.2000年までに工業発展に影響を及ぼす要因
3. 2000年に向けた工業化戦略
 1.短期的措置
 2.長期的措置
むすび:要約および結論

第4章 東北タイの経済開発 / ブラパン・サヴェタナン
はじめに
1. 東北タイ経済の諸問題
 1.水資源
 2.森林
 3.土壌塩分
2.農業の見通し
 1.水資源開発
 2.将来に向けた水資源開発
 3.コーン・チー・ムーン・プロジェクト
 4.農産物
3. インドシナ諸国の開放
 1.カンボジア
 2.ベトナム
 3.ラオス
むすび:2000年に向けたシナリオ

第5章 持続可能な発展のための人的資源開発 -新しい労働市場情報システムの利用 / キティ・リムサクン
はじめに
1. 労働市場の成長と構造変化
2. 半熟練および熟練労働力の供給
3. 短期的手段としての技能開発および研修
4. 組織化された労働組合による労働市場情報の伝達
5. 労働市場情報の改善とモニター
6. 労働市場情報モニターの基本モジュール

第6章 社会開発の諸局面-女性、児童、社会福祉計画 / チュター・マナットパイプーン
はじめに
1. タイの女性の社会的地位
 1.女性と子供に関する社会的問題と修正福祉計画
2. タイにおける女性と子供の開発
 1.教育制度
 2.出産と育児
3. 女性と児童の労働力利用
 1.女性の労働力利用
 2.児童の労働力利用
 3.女性や児童の主な労働力として利用している産業
 4.女性と児童の労働力雇用に関する問題
 5.女性と児童の開発の傾向
むすび:2000年に向けてのシナリオ