出版物
eBook
蔡英文再選――2020年台湾総統選挙と第2期蔡政権の課題――
eBookをダウンロードする
一括版はリフロー型EPUB形式とPDF形式で提供します。
※EPUBをお読みいただくには専用リーダーが必要です。
オンデマンド版(冊子版)を購入する(有料)
内容紹介
内容紹介
2020年1月に行われた台湾の総統選挙では、蔡英文総統が史上最多の得票数で再選された。同日に行われた国会議員の選挙でも、与党・民主進歩党が過半数を維持した。本書では、蔡総統と民進党の勝因は何か、その勝利の意義は何かを、台湾内部の文脈および米中との関係から探る。あわせて第2期蔡政権の課題も検討する。
はじめに
はじめに
2020年1月に行われた台湾の総統選挙では、民主進歩党(民進党)の蔡英文・頼清徳ペアが57%という高い得票率で、中国国民党の韓国瑜・張善政ペア、親民党の宋楚瑜・余湘ペアに対して勝利をおさめた。同日に行われた立法委員(国会議員)選挙でも、民進党は過半数を維持した。本書では、この選挙の過程を分析し、蔡英文が再選を果たした背景および第2期蔡英文政権の課題を検討した。序章では、本書の目的と各章の主なファインディングを示した。第1章では、総統・立法委員選挙の概況を示したのち、2018年11月の統一地方選挙で敗北を喫した民進党が2020年選挙で勝利をおさめるにいたった過程と、その背景要因を論じた。第2章では、台湾をとりまく国際環境のなかで最も重要な中国、アメリカとの関係、および2019年に緊迫化した香港情勢に注目して、蔡英文の再選の要因を論じた。第3章では、中国による台湾の取り込み策の展開とその社会経済的な効果の変化に注目して、蔡英文再選の背景を考察した。第4章では、蔡英文政権の経済、社会的課題に即して第1期蔡英文政権の内政を検討し、第2期政権の展望を行った。終章では蔡英文政権の新型コロナウイルスに対する取り組みを示し、あわせて今後を展望した。