東アジアのIT機器産業 —分業・競争・棲み分けのダイナミクス—
携帯電話端末とパーソナルコンピュータのケーススタディを通じ、国際分業ネットワークの再編のなかで進む東アジア各国の産業高度化と、分業・競争・棲み分けの実態を探る。
CONTENTS
序章 東アジアIT機器産業の成長——本書の研究課題 / 川上桃子・今井健一
第1節 本書の目的
第2節 東アジアのIT機器産業——分析対象とアプローチ
はじめに
第1節 産業発展の起点——CDMA方式の選択と官民共同プロジェクト
第2節 国内競争を通じた製品開発能力の向上
第3節 有力メーカーの海外市場の開拓と製品開発能力
第4節 ベンチャー企業・中堅メーカーの海外進出と再編
むすび
はじめに
第1節 台湾携帯電話端末産業の発展過程——2000年以降の参入ラッシュを中心に
第2節 企業レベルの資源の獲得・形成メカニズム
第3節 受託生産を通じた企業成長の限界と打破の試み
むすび
第3章 中国携帯電話端末産業の発展——販売重視の戦略とその限界— / 木村公一朗
はじめに
第1節 産業の概観と分析の視点
第2節 地場企業の参入と成長
第3節 地場企業の退潮と適応への模索
おわりに
はじめに
第1節 成長の背景
第2節 産業内分業のなかでの位置づけ
第3節 中国地場系デザインハウスの競争優位
おわりに——デザインハウスの将来展望と産業発展上の意義
はじめに
第1節 シンガポール・マレーシアの電子産業の優位性
第2節 シンガポール・マレーシアの電子産業の「強み」と多国籍企業
第3節 1990年代のPC産業におけるサプライ・チェーン・マネージメント
第4節 シンガポール・マレーシアのPC関連産業——地場企業6社のケース・スタディ
第5節 結語
終 章 産業発展の分岐と交錯——分業・競争・棲み分けのダイナミクス— / 川上桃子・今井健一
はじめに
第1節 本書のファインディング——分岐と交錯の構図
第2節 分岐と交錯の要因
第3節 結語——本書の意義と残された研究課題