金融グローバル化と途上国  

金融のグローバル化とはいかなる現象か、またそうした現象は途上国経済にいかなる影響を及ぼすか。本書はマクロとミクロの双方の視点から近年の途上国金融問題を考察する。

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■ 金融グローバル化と途上国
國宗浩三 ・ 久保公二  編
■ 4,510円(本体価格 4,100円)
■ A5判
■ 382pp
■ 2004年1月
■ 品切れ

CONTENTS

序章 金融グローバル化と途上国 / 國宗浩三・久保公ニ

第1節 本書の課題
第2節 本書の構成と主な結論
第3節 まとめ

第I部 金融グローバル化の進展とその影響

はじめに
第1節 「貨幣のドル化」
第2節 銀行の「バランスシートのドル化」
第3節 「ドル化」が金融システムに与える影響

はじめに
第1節 金融危機とマクロ経済ダイナミクス
第2節 1997年の銀行危機と東アジア5力国:統計的分析
第3節 1980年代における東アジアの金融危機
おわりに

はじめに
第1節 モデルの概要
第2節 多国モデル
第3節 アジア危機への示唆
第4節 司法制度整備の重要性

第4章 公的セーフティネットによる債務不履行企業救済と経済危機-成長促進と危機発生可能性の上昇- / 広瀬純夫

はじめに
第1節 1997年アジア危機とセーフティネット
第2節 分析のフレームワーク
第3節 政府によるセーフティネット提供の影響
おわりに
補論1 期待収益関数∏ の凹性について
補給2 債務保証型と保険型での救済範囲の違い
補論3 他セクターからの財源補填による期待収益の増加

はじめに
第1節 推計方法
第2節 データ
第3節 推計結果
おわりに

はじめに
第1節 途上国への外国銀行進出のメリットとデメリット
第2節 外国銀行の進出に関する代表的な見解
第3節 世銀シナリオのモデル化
第4節 世銀のシナリオの問題点
第5節 アジアに関する検証課題

第II部 グローバル化への対応

はじめに
第1節 国有企業制度改革における意思決定権とキャッシュフロー権の分配
第2節 分析
第3節 政府と国有企業の問の契約と企業価値-事例研究への適用-
おわりに

はじめに
第1節 タイの証券市場
第2節 タイ企業のコーポレート・ファイナンス
第3節 分析の視点と手法
第4節 上場前後の経営パフォーマンス,資金調達の変化
第5節 企業の上場行動の決定要因
おわりに

はじめに
第1節 現状分析
第2節 モデル分析
おわりに
補論 リアル・オプションを用いた投資採算計算の具体的数値例

はじめに
第1節 金融発展と経済成長-クロス・カントリー研究と因果性の問題-
第2節 パキスタン金融市場の発展
第3節 パキスタン経済と金融発展に関する実証研究
おわりに

第III部 危機への対応

はじめに
第1節 ソブリン債務再編問題の背景
第2節 新興市場国危機に対するセーフティネット-SDRMとCACs-
第3節 ソブリン債務再編問題のジレンマ-負債の規律vs.危機コストの軽減-
おわりに-分析のまとめ

はじめに
第1節 金融システム再構築への取り組み
第2節 手法とデータについて
第3節 推計結果
おわりに

はじめに
第1節 データ比較による考察
第2節 各国ごとの金融再構築の特徴について
おわりに