アラブ社会主義の危機と変容
CONTENTS
はじめに / 清水 学
第1章 「アラブ社会主義」論の再検討 / 清水 学
第1節 「アラブ社会主義」の再検討の今日的意義
第2節 「アラブ社会主義」の特徴
第3節 中東における「社会主義」体制
第4節 公共部門と「アラブ社会主義」
第5節 「アラブ社会主義」を掘り崩すもの
第6節 エジプト「社会主義」の矛盾
第7節 「アラブ社会主義」と地域統合
第2章 エジプトにおける「アラブ社会主義」 / 山根 学
はじめに
第1節 「アラブ社会主義」立法
第2節 「アラブ社会主義」イデオロギー
第3節 「アラブ社会主義」の背景
1.ナーセルの「2つの革命」
2.農村における貧困問題
3.資本主義型工業化政策の失敗
4.エジプトの資金難(財政)
5.人口急増と低い生活水準
第4節 「アラブ社会主義」の下での政治と経済
1.中央集権的政治体制
2.民主主義政策と経済発展
第5節 「アラブ社会主義」の崩壊
1.上からの社会主義
2.カリスマによる社会主義
3.官僚ブルジョワジーの発展
4.消費の急増
5.第2次5カ年計画の破綻
6.農民の全般的貧困化
7.植民地遺産の重み
むすび
第3章 アルジェリア社会主義の再検討 / 福田 邦夫
第1節 社会主義路線の確立
1.FLN
2.社会主義路線の確定とトリポリ網領
3.ベン・ベラ政権
4.自主管理運動
5.ベン・ベラ社会主義
第2節 ブーメディエン政権と社会主義
1.ブーメディエン政権
2.重化学工業化戦略
3.労働者国家の宣言
4.農業革命と社会主義
第3節 経済危機とシャドリ政権化の改革
1.シャドリ政権の経済改革
2.国営企業の民営化
3.戒厳令の布告と政治的危機
おわりに
第4章 イラク・バアス党政権の変容 -一党独裁から個人独裁へ- / 酒井 啓子
はじめに
第1節 バアス党政権の人事異動に見る時期区分
1.1968年7月17日バアス党クーデターから30日まで
2.1968年7月30日から74年4月まで
3.1974年4月から79年7月まで
4.1979年7月16日から82年6月28日まで
5.1982年7月から86年12月まで
6.1987年から89年末まで
第2節 官僚登用パターンの質的変化
1.エスニシティー/宗派分類
2.職歴別分類
3.出身地別分類
4.指導者との個人的ネットワークの有無別分類
結語
第5章 「アラブ社会主義」憲法における人権 / 岡野内 正
第1節 「アラブ社会主義」憲法
第2節 アラブ諸国憲法の展開における人権
第3節 「アラブ社会主義」憲法における人権