東アラブ社会変容の構図
■ 東アラブ社会変容の構図
■ 長沢 栄治 編
■ A5判
■ 377pp
■ 1990年3月
■ 品切れ
CONTENTS
はしがき / 長沢 栄治
第Ⅰ部 委任統治期パレスチナにおける民族問題の展開 : パレスチナ共産党にみる「民族」の位相
序 : 研究史と課題の設定 / 臼杵 陽
第1章 パレスチナ共産党における民族問題 / 臼杵 陽
第1節 パレスチナにおける共産主義運動の起源とその展開
パレスチナ共産党の起源/社会主義者労働者党(MPS)とシオニズム/パレスチナ共産党のコミンテルン加盟と直面する諸問題
第2節 「歎きの壁」事件の評価をめぐって
「歎きの壁」事件の経過/「歎きの壁」事件をめぐる評価/コミンテルン執行委員会決議(1929年10月)
第3節 「民族」の間隙の共産党-「アラブ化」から分裂へ
パレスチナ共産党第7回大会(1930年12月)/1933年10月蜂起とパレスチナ共産党/第7回コミンテルン世界大会と
パレスチナ共産党/アラブ大反乱(1936~39年)とパレスチナ共産党/パレスチナ共産党の事実上の分裂/
パレスチナ共産党の最終的分裂
第1節 アラブ労働運動の展開-第1回パレスチナ・アラブ労働者会議を中心に
アラブ労働運動の時期区分/パレスチナ共産党労働者フラクツィアの活動/第1回パレスチナ・アラブ労働者会議/
1930年代のアラブ労働運動
第2節 パレスチナにおける資本主義の発展-その特殊性をめぐる議論を中心に
おわりに
第Ⅱ部 エジプト資本主義論争の構図と背景
序 / 長沢 栄治
第3章 民族革命期におけるエジプト共産主義運動 / 長沢 栄治
第1節 共産主義運動の展開過程
民族革命期前半(1941~48年)/民族革命期後半(1949~65年)
第2節 民族革命期の運動を貫く三つの傾向
民族主義的国家権力の下での運動の「統合」について(あるいは体制との自己同一化について)/組織の分裂と
統一をめぐる問題点/運動の「エジプト化」をめぐって
第1節 論争の成立条件とその系譜
今日における資本主義論争/正統派=通説の形成
第2節 イブラヒーム・アーメルの『土地と農民』
アーメルと著作の評価/『土地と農民』の内容紹介/<補論>
第1節 サーレフによる『土地と農民』批判
サーレフによる『土地と農民』批判の主要な論点/農業資本主義論争の争点
第2節 エジプト農村と共産主義運動
民族革命期の共産主義運動とエジプト農村/カムシーシ村事件と封建制廃止委員会
おわりに
第Ⅲ部 東アラブにおける社会変容の諸側面
はじめに
第1節 近代エジプト農民運動研究事情
第2節 近代エジプト農民運動研究における諸問題
第3節 近代エジプト社会の変容と農民運動
結びにかえて
第7章 近現代レバノン社会におけるパトロン・クライエント関係 / 黒木 英充
はじめに
第1節 パトロン・クライエント関係の概念枠組み
第2節 近現代レバノンにおける発展
19世紀初頭の山岳地域と海岸都市部/19世紀中葉以降の社会変容/ザイーム・ズィルム関係の成立
第3節 パトロン・クライエント関係への挑戦の波
おわりに
第8章 東アラブにおける技術移転と社会変容-イラクを中心として / 岡野内 正
はじめに-世界システムと技術移転
第1節 中東における技術移転の諸相
第2節 イラクにおける技術移転と社会変容
第一次大戦まで/両大戦間期/小括