石油大国ロシアの復活
アジアを見る眼
No.108
石油生産の回復とともに力強さを取り戻しつつあるロシア経済。サウジアラビアと並ぶ世界最大の産油国であるロシアの石油について、その特質を分析し、今後の方向を展望する。
■ 石油大国ロシアの復活
■ 本村眞澄 著
■ 1,540円(本体価格 1,400円)
■ 新書判
■ 272pp
■ 2005年3月
■ 品切れ
CONTENTS
-ソビエト連邦の崩壊でロシア・カスピ海諸国の石油が注目されるようになった
I ロシアには米国と並ぶ石油産業の長い歴史がある
II ロシアの石油埋蔵量はサウジアラビアに次ぐ規模
III ロシアの石油産業は民営化、新規地域については国家主導へ再編
IV ロシア・カスピ海諸国の投資環境は相対的に良好
V ロシアからの石油・天然ガス・パイプライン輸出の現状と将来
I 帝政ロシア時代のバクー油田開発
1 石油時代の夜明けとノーベル兄弟による近代石油産業の始まり
2 ロスチャイルド家とシェルによる世界市場への進出
II ソビエト連邦の成立と石油をめぐる争い
1 ロシア革命とバクー油田
2 計画経済下の石油開発
III ヴォルガ=ウラル油田地帯の開発(第2バクー)-第二次世界大戦から復興へ-
IV 西シベリア油田の開発(第3バクー)-サウジアラビアと並ぶ世界最大の産油国へ-
V 欧州への石油・天然ガスの輸出-外貨獲得と東側陣営の命綱として-
1 ドルージュバ・パイプラインと東欧の石油事情
2 ソビエト連邦から東欧・西欧への天然ガスの輸出
VI その他の主要油田地帯
1 中央アジア
2 北カスピ
3 ティマン=ペチョラ
4 東シベリア
5 サハリン
VII 日本の関わり-チュメニ、ヤクーチャ、サハリン
I ロシアはどの程度の資源大国なのか
II 快調な増産を続けるロシアの石油生産とその問題点
1 エリツィン時代の大減産とプーチン時代の大増産
2 欧米技術の影響力
III ロシアの天然ガス生産の現状と問題点
IV ロシアの石油法制と外国資本の導入
1 ロシアにおける石油関連法体系
2 ロシア石油産業の再編と外資の関わり
3 ユコス・ホドルコフスキー事件の意味するもの
V ロシアにおける石油精製の現状
VI ロシア東部の新規石油・天然ガス開発の現状
1 東シベリアの石油・天然ガス開発
2 サハリン大陸棚の石油・天然ガス開発
VII カスピ海諸国での石油・天然ガス開発
1 カスピ海は第二の中東か?-その埋蔵量と新しい油田地帯
2 カザフスタンでの外資参入の動き
3 アゼルバイジャンの石油開発の現状
I ロシアの石油・天然ガスの生産の見通し
1 石油生産の見通し
2 天然ガス生産の見通し
II ロシアの既往石油パイプラインとターミナル
1 バルト海のターミナルと石油パイプライン
2 バレンツ海からの原油搬出
3 中部欧州(ドルージュバ・パイプライン)
4 黒海(特にブロディ=オデッサ・パイプラインに関して)
5 極東ロシア
III ロシアから欧州市場への天然ガス・パイプライン計画
1 ヤマル半島ガスパイプライン
2 北ヨーロッパ・ガスパイプライン
3 ブルー・ストリーム
IV 東シベリアからのアジア向け石油・天然ガス・パイプライン
1 ナホトカ向けと大慶向けの石油パイプライン
2 コビクタ・ガス田から北東アジアへの天然ガス・パイプライン
3 チャヤンダ・ガス田から中国東北部への天然ガス・パイプライン
V カスピ海諸国のパイプライン計画
1 カザフスタンからの石油・天然ガス輸出
2 アゼルバイジャンからの石油・天然ガス輸出
3 トルクメニスタンの天然ガス・パイプライン計画
I 原油価格の将来とエネルギー輸出
II 石油・天然ガスの今後の輸出市場
III プーチン大統領のパイプライン政策と優先順位