馬英九再選 —2012年台湾総統選挙の結果とその影響—

情勢分析レポート

No.18

台湾では2012年1月に総統選挙がおこなわれ、国民党の馬英九が民進党の蔡英文を破って再選を果たした。馬の再選はなぜ可能だったのか。台湾と中国の関係を軸に、政党の構造や戦略にも分析を加えながら読み解く。また、この選挙結果は東アジアの国際情勢にいかなる影響を与えるのか。台湾と中国およびアメリカとの関係を中心に展望する。

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■ 馬英九再選 —2012年台湾総統選挙の結果とその影響—
■ 小笠原欣幸・ 佐藤幸人  編
■ 1,320円(本体価格 1,200円)
■ A5判
■ 2012年5月31日
■ ISBN978-4-258-30018-1
■ 品切れ

CONTENTS

第1章 投票結果の分析 / 小笠原欣幸

1.概況
2.地域別の投票行動
3.支持構造—都市部と農村部—
4.屏東県と桃園県の事例
5.投票率低下の影響

1.選挙戦の展開
2.馬英九の勝因
3.「92年コンセンサス」
4.中国要因
5.蔡英文の敗因

1.馬英九政権第一期の経済情勢とそれへの対応
2.馬英九政権による中国との経済関係の拡大
3.蔡英文の経済政策と選挙結果の解釈
4.第二期馬英九政権の課題と展望

1.台湾の半大統領制と選挙
2.馬英九政権の4年間
3.陣営の団結と改革
4.二重の勝利に向けた選挙戦略
5.総括と今後の展望

1.蔡英文と民進党
2.民進党の巻き返し
3.総統候補の党内予備選挙
4.陣営の団結と派閥勢力
5.選挙戦略とその成果
6.総括と今後の展望

1.国民党および馬政権の対中政策
2.台湾の国際社会への参加
3.中台関係をめぐる台湾国内の議論
4.まとめと展望

1.中台関係の緩和と安定化
2.アメリカの対中「戦略的再保証」の挫折と「基軸転換」
3.武器調達案の紆余曲折
4.停滞する主力戦闘機の更新
5.馬英九の再選とアメリカ産牛肉問題

1.馬政権第二期の内政
2.馬政権第二期の中台関係・外交
3.民進党の今後
4.台湾総統選挙のメッセージ