ugandaStanbic Bank スタンビック銀行

会社概要と沿革

スタンビック銀行ウガンダ(Stanbic Bank Uganda Ltd.)社は、スタンダード銀行グループ(Standard Bank Group Ltd.)が所有するスタンビック・アフリカ・ホールディングス(Stanbic Africa Holdings Ltd.)の子会社である。

同行の前身は1906年に、インド・ナショナル銀行(National Bank of India)としてウガンダに設立された。何度かの名称変更を経てグリンドレーズ銀行(Grindlays Bank)となった。1991年にスタンダード銀行がアフリカにおけるグリンドレーズ銀行のネットワークを買収、スタンビック銀行(ウガンダ)(Stanbic Bank (Uganda) Limited)と再度名称変更された。

スタンビック銀行(ウガンダ)は、マーチャント・バンク、株式仲買人、投資顧問としての事業許可をウガンダ金融市場局(the Uganda Capital Markets Authority)より受けている。

2002年2月にスタンダード銀行は、ウガンダ国内全域を67の支店で網羅し小口業務を中心としていた国有のウガンダ商業銀行(Uganda Commercial Bank)を買収した。スタンダード銀行は買収した銀行をスタンビック銀行(ウガンダ)と合併させた。ウガンダ政府は新しく合併された銀行の株式10%を保持。2005年11月、ウガンダ政府はその10%分の株式をウガンダ証券取引所にて売却。スタンダード銀行もまた同時期に10%分の株式を売却した。

スタンダード銀行(本社:南アフリカ、ヨハネスプルク)は総資産額約810億米ドル、世界中で35,000人の従業員をかかえる。同行はサブサハラ・アフリカの17カ国(南アフリカを含む)に広がるネットワークを有し、アフリカ大陸以外においても21カ国に進出、ヨーロッパ、アメリカ合衆国、アジアに主要金融センターを置いている。

国内の所在地

17 Hannington Road, Kampala, Uganda; Tel: (+256-41) 234710/11/13-24 (+256-312) 224 111/600; Fax: (+256-41) 231-116

製品・サービス

業務上の3つの柱は、個人用・事業者用口座業務、企業金融・投資銀行業務、資産運用である。他にも、コーポレート・アドバイザリー・サービスや、キャッシュ・マネージメント、保管業務といった取引サービスをエレクトリックバンキング・ソリューションで補完する。取り扱い金融業務は、中長期融資、ストラクチャード・デットファイナンス、ストラクチャード・アセットファイナンス、ストラクチャード・トレードファイナンス、ストラクチャード・コモディティーファイナンス、外国為替、金融市場、金利に関する貿易・リスク管理ソリューション。

グローバルトランズアクション・プロダクト&サービス部門は、アフリカを中心に幅広いトランザクション・サービスを提供する。コーポレート&インベストメントバンキング本部は、新興国市場に最も関連性の高い業務に特化しており、高成長市場におけるインフラ整備、エネルギー、電力、鉱山業、建設業、電気通信業を専門に扱う金融ソリューションも提供する。

従業員数

1,258名(ウガンダ国内)。

財務情報

2009年4月、スタンビック銀行はその資産を8億5000万米ドルと評価した。

市場シェア

スタンビック銀行ウガンダは国内最大の市中銀行であり、資産では金融業界の24%を占め、銀行支店数では約20%を占める。

事業目的

「我々は新興国市場において主導的な金融機関となることを目指す。我々は可能な限り、堅実な営利原則に基づいてすべてを行なうという条件に従ってお客様にプロダクト、サービス、ソリューションを、ニーズに合わせて提供することを約束する。我々は適切に、長期的な利益還元を株主に対して行なうことで生存権を得ていることを理解している。我々は様々な目標を達成し、職務をまっとうするため非常に高い努力を行っている。」

ビジネスモデル

「グループは140年以上に渡って、アフリカ南部の経済振興に中心的な役割を担ってきた。常に市場における存在と整合性をとり、発展する地域経済のニーズとともに関連する銀行業務・金融サービスを提供することで成し遂げた。

グループが継続的にテクノロジーとインフラに投資を行なうのは、主にアフリカにおける事業活動において業務努力を集中させる戦略の一環として、特定の新興国市場における堅調な業務体制を構築するためである。この投資には多くの資源を投入してきた。強固な資金基盤と健全な資金流動性は、グループが選んだ成長市場においてビジネス・チャンスを有効活用できる立場を強固なものにした。新興国市場への集中は、先進国によってひき起こされた経済危機による影響から、グループを守った。

アフリカと中国でそれぞれ最大規模の金融機関であるスタンダード銀行と中国工商銀行(スタンダード銀行へ20%の資本参加)の戦略的パートナーシップは、提携による大きな恩恵や成長へ向けた可能性をつくることになる。」

株主・所有権益

スタンビック・アフリカ・ホールディングス社はスタンビック銀行ウガンダの株式80%を保有し、残りの20%はUgandan Institutions and Nationalsが保有する。

政府との関係・社会貢献

ウガンダ銀行(the Bank of Uganda)には、全ての金融機関の監督、規制、統制、懲罰を行なう権限がある(Section 4 (2) (j) Bank of Uganda Act, Cap. 51 Laws of Uganda)。金融機関の直接監督責任を有するウガンダ銀行の監督機能の使命は、法的規制、信用秩序維持規制、並びに預金者の口座が安全で持続可能な経済成長に寄与する制度のもと、堅実で安全で安定した金融制度/金融業をつくることを目的としたガイドラインの立案と実行である。

2004年金融機関法(FIA)は金融機関(銀行・金融機関)の規制・監督をつかさどるものだが、2003年マイクロファイナンス預金受託機関法(MDI)はマイクロファイナンス機関をつかさどるものである。外国為替公認銀行と一般国民による外貨両替取引は、2004年外国為替法に沿って行なわれる。

金融機関に対する規制の枠組みは、以下の公示済み10項目の施行規則に根拠を得る。

1) 規制 2005年, 第41号 - 金融機関(事業許可)規定、2005年;
2) 規制 2005年, 第42号 - 金融機関(自己資本比率規制)規定、2005年;
3) 規制 2005年, 第43号 - 金融機関(クレジットの分類・信用供与)規定、2005年;
4) 規制 2005年, 第44 金融機関(信用集中と大規模エクスポージャーに関する制限)規定、2005年;
5) 規制 2005年, 第45号 - 金融機関(インサイダー/融資制限)規定、 2005年;
6) 規制, 2005年 第46号 - 金融機関(資金流動性)規定、2005年;
7) 規制, 2005年 第47号 - 金融機関(企業統治)規定、2005年;
8) 規制, 2005年 第48号 - 金融機関(所有・支配)規定、2005年;
9) 規制, 2005年 第59号 - 金融機関(信用照会局)規定、2005年;
10) 規制, 2006年 第10号 - 外国為替(外国為替局・送金)規定、2006年。

すべての申請者は一連のハードルをクリアする必要がある。

i. リスク管理:銀行の場合は適切な資本金を最低40億ウガンダ・シリングとし、銀行以外の金融機関の場合は10億ウガンダ・シリングとし、また、資本金を維持する能力を証明し、いかなる場合でも事前に設定された最低額を損失によって下回ることで損なわれることがないようにすること。継続的に適切な自己資本比率を守ること。
ii. 取締役の資質:有力株主の過去における銀行および銀行以外の事業への関わりと実業界における品行と評判を調査し、また、有力株主全員の財務の健全性、必要な場合に追加的な財務支援を行なう余力の有無も調査する(適正・適合テスト)。
iii. 管理の質:従業員に十分な資格を取得させ、仕事を適切かつ既存の金融機関とも競争力のある形で行なわせることができる(適正・適合テスト)。
iv. 企業統治と親会社による監督(該当する場合):外国資本による申請については、中央銀行と本国の監督機関との間において一定レベルの協力をもって連結監督を認める。これらの要件により、高い資質の事業者のみが銀行として登録できるものとする。

ウガンダ銀行の銀行監督に対するアプローチの基軸は、銀行経営および直面するリスクに対する第一義的な責任は国内の取締役会に委ねられるべきで、銀行経営自体も国内で行なわれるべきというものである。例えば、規制法によると、取締役会は問題を適時、率直に議論することが非常に重要であることを理解する必要があり、内部取引・外部取引の両方において不正行為や贈収賄を予防するものとする。また同規制法によると、取締役会は金融機関の財務およびリスク管理プロセスに積極的に参画することが要求される。

製品開発

2009年8月中旬、同行は300億ウガンダ・シリング相当の7年債を発行し、中長期融資の原資とした。