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nigeriaACNeilsen Nigeria

会社概要と沿革

<ナイジェリア消費市場調査に対するニーズは高い>
ACNeilsen Nigeria(以下、ACNN)は、米国調査会社ACNeilsenのナイジェリア現地法人だ。ACNeilsenは、サブサハラアフリカ地域において、ナイジェリアを含めた合計7カ国[※1]に進出している。ナイジェリアで展開するACNNは1998年8月に設立されて以降、指折りの消費市場調査会社として、製造メーカーを中心に利用されている。年間売上・営業利益などの財務指標は非公開である。

ナイジェリア市場に関するデータの入手が困難であることは、同市場を狙う企業共通の悩みである。ACNNは、まさにここに着目したのだ。ACNNは経営目標として、「お客様が消費者と消費者市場を理解できる、まとまった情報を提供すること」を掲げている。

約1億5千万人もの人口を擁するナイジェリアは、05~08年の実質GDP成長率が平均で年6%(IMF)を超え、「ネクスト11」の1カ国として注目を浴びる新興国である。しかしながら、他のアフリカ主要国と比べ、統計資料が揃っていなかったり、統計があってもそのデータは信憑性に欠ける場合が多い。例えば、03年から09年にかけて、ナイジェリアなど西アフリカ地域でエアコン、冷蔵庫、携帯電話などの販売拡大に成功した韓国LG電子も、「ナイジェリアは統計データが全く無いので、各市場の規模などがわからない。企業訪問をするなどして足で稼ぐしかない」(同社ソン氏)という状態から事業展開を図らねばならなかった。同様の声はザンビア系Zambeef Productsのナイジェリア法人Master Meats & Agro Production Comapany of Nigeriaからも聞かれ、「統計局も食品関連のデータを全く取り揃えていないので、国全体の市場規模が把握するのが非常に困難だ」(同社長プスワネポエル氏)という。

ACNNは、そのような企業が求める消費市場調査を、ナイジェリアで実施している数少ない企業の1つだ。同社の顧客は、ユニリーバ、ノバルティス、P&G、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ、コカコーラ、ギネスビール、ネスレ、ペプシコーラ、GSK、キャドバリー、フィリップ・モリス、アクセス銀行、GTB(銀行)、ノキア、MTN(携帯)、ザイン(携帯)、イティサラット(携帯)など、大手企業が中心だ[※2]。

※1 ナイジェリア以外の進出先は、次の6カ国(カッコ内は進出時期)。タンザニア(1998年2月)、ウガンダ(1998年12月)、ケニア(1999年3月)、ガーナ(2000年3月)、カメルーン(2000年12月)、コートジボワール(2001年2月)。
※2 ジェトロ・ラゴス事務所が、今回ナイジェリアにおける消費市場調査を実施するにあたり、在ラゴス米国領事館ラリー・ファリス商務官と、セメント・パスタ・小麦粉などの製造大手フラワー・ミルズ・オブ・ナイジェリア社コスタス副社長に、薦められた調査会社も、NNACである。

ナイジェリア消費市場調査に対するニーズは高い

ACNNによる消費市場調査の対象地域は、ナイジェリア全体、地域別、都市別の3段階に分けられる。うち、ナイジェリア全体の統計は、06年8月分から整備されている。また地域別とは、ナイジェリアを4つの地域(南西部、南東部、北西部、北東部)に分けての調査である。これは02年1月から開始された。

ACNNが98年8月の創業時から実施しているのは、都市別の調査だ。創業当初の対象都市は、ラゴス市、アバ市(南東部アビア州)、カノ市(北部カノ州州都)、カドゥナ市(カノ州の南に位置するカドゥナ州州都)の4都市。その後、99年4月にイバダン市(ラゴス州の北に位置するオヨ州州都)、ポートハーコート市(南東部リバース州州都)、ベニン・シティ市(中央南部エド州州都)、ジョス市(中央北東部プラトー州州都)の4都市が、2000年6月にもオニチャ市(中央南部アナンブラ州)、エヌグ市(中央南部エヌグ州州都)、ソコト市(北西部ソコト州州都)、マイドゥグリ市(北東部ボルノ州州都)の4都市が、それぞれ新たな調査対象都市として追加された。現在の調査対象都市は、36州の州都に6都市(アバ、首都アブジャなど)を加えた42都市、周辺都市66都市、加えて地方都市20都市と合計128都市に及ぶ。ACNNは、この広範囲にわたる調査を可能とする環境を整えているのである。

ナイジェリア市場が注目され、国内・海外企業からの需要が高まったことで、調査対象商品も多岐にわたる。現在、ACNNが調査対象としている商品は、タバコ、洗剤、薬用石鹸、歯磨き粉、スキンケア製品、殺菌剤、殺虫剤、ミネラル・ウォーター、炭酸飲料、ビール、麦芽ノンアルコール飲料、鎮痛剤、風邪薬、ビタミン剤、マーガリン、エネルギー・ドリンク、濃縮物(食品)、パウダーミルク、調味料、濃縮牛乳、キャンディー、フルーツジュース、空気洗浄剤、歯ブラシ、ガム、チョコレート、パスタ、ヘアケア製品、コーヒー、シリアル、衛生用品、ヨーグルト、RTD(Ready to Drink)、携帯電話プリペードカードなど合計35品目以上だ。

幅広い調査ニーズに応える

ACNNがよく使う手法は、特定小売店における売上確認と在庫調査だ。これは、各都市における消費トレンドを把握する手法として活用しているという。ACNNは、ナイジェリア全体で約100万店の店舗を調査対象にできるとしている。調査は、小売店のタイプ(地域、都市・地方、立地条件、店舗面積、保管施設、冷蔵施設の有無、従業員数)と、対象商品、および調査項目(販売量・額、購入層、マーケット・シェア)について、調査依頼者から指定を受けた上で行われる。ACNNは、100人以上を調査スタッフとして雇用し、調査対象である複数の小売店を1ヶ月ごとに1件ずつ訪問させる。

参考までに、例えば上述の全42都市において、03~08年のビール13種類の年間販売量・額と種類別シェアの調査の場合、調査金額は150万ナイラ(約90万円)の見積もりになるという。

またACNNは、このような手法とは別のカスタマイズ調査も、顧客の要望に沿って実施している。例えば、学生や主婦などの特定ターゲット消費者に対するインタビュー調査や、電話・郵便・インターネットを利用したアンケート調査が挙げられる。また、複数の一般人を集めて商品評価会を開くサービスも実施するなど、ACNNは、顧客の要望に沿う様々な事業を展開している。