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moroccoOmnium Nord Africain (ONA)

会社概要と沿革

ONAはモロッコ第一の民間産業・金融グループで、カサブランカおよびパリの株式市場に上場されている。カサブランカの証券市場では、およそ5%を当グループの株式が占めている。

起源は1919年に設立されたCompagnie Générale de Transport et de Tourisme (CGTT)で、1934年にONAとなった。1980年代前半、当グループは主に乳製品(Centrale Laitière, Pingouin)、砂糖 (Cosumar)、油脂製品 (Unigral Cristal, Sepo)、銀行 (Société de Banque et de Crédit)、海上運輸、化学製品、繊維など、様々な事業部門への投資により事業活動を多様化した。

ONAは従来、Lesieur Afriqueへの株式投資、Cosumarによる製糖所の買収、 40%出資によるBanque Commerciale du Marocの買収、Compagnie Africaine d'Assurancesへの株式投資、産業漁船買収、魚類缶詰産業への投資、鉱山開発などの事業を通し成長してきた。1990年代前半には通信業、マルチメディア、小売流通、不動産などの最先端分野にも参入した。

更に、当グループは戦略的に多くの提携を結んできた。カナダの鉱山会社SEMAFOとの戦略的提携、BIMOおよびLEADERFOODの買収でのダノンと提携強化、国内の近代小売流通開発(ハイパーマーケット、スーパーマーケット)のためのオーシャン(AUCHAN)との提携などである。

国内の所在地

60, Rue d’Alger, Casablanca, Maroc;
Telephone: +212 (0)5 22 22 41 02/ 22 43 21 00
Telefax: +212 (0)5 22 29 93 18

製品・サービス

ONAが運営する5つの戦略的事業分野は、小売業、金融サービス業、農業関連産業、鉱業、成長分野(通信、不動産、エネルギー、環境、情報技術)である。

Managemは、コバルト、ベースメタル、金属誘導体を生産、販売している上場企業である。探鉱、研究、開発、エンジニアリングなどの専門会社を持つ。

Mercure.comは2002年に設立されたIT持株会社である。2005年に、経営コンサルティング界を世界的にリードするBearing Point Groupとの戦略的提携を締結した。ソフトウェア開発専門業者であるInvolysの34%参入権も所有する。1992年に設立されたNetcom Technologyはシステム、企業ネットワークを専門とするMercure.comの子会社。2004年に設立されたAccoladeもMercure.comの子会社で、観光、インターネット、電話サービスなどの事業を運営する大企業(特にヨーロッパ)の顧客向けコールセンターである。

Archos Conseilは1995年に設立され、主に情報システム経営コンサルティング、ソフトウェア・アプリケーションの2大事業を運営している。

Onaparは、当グループの持株不動産会社である。大規模な観光客向け不動産プロジェクトの実現、および産業分野の開発プロジェクトへの参加を目指している。

CMB Plastiqueは、飲料用プラスチック包装の事業を営む。

Cosumarは1929年に設立された公開有限株式会社で、砂糖の製造、輸入、製糖、ブランディング、流通販売に携わっている。

Bimoは、ビスケット製造における国内市場をリードする。5つのブランドのもと、40の商標を有する。

Centrale Laitièreは1940年に設立され、牛乳および乳製品の製造を専門とするグループ会社である。ダノングループとの提携により、1981年からONAグループが所有。

Sotherma (Société du Thermalisme Marocain)は1968年よりミネラルウォーターを販売。2002年にダノングループと提携を結び、新しいブランド名「Danone Aïn Saïss」で製品範囲を拡大。

Lesieur Cristalはモロッコ第一の農業関連産業会社で、植物油種子の粉砕、製油の2つの事業に取り組んでいる。2005年には、漂白剤、洗剤、家庭用品の分野で活動を多様化。動物飼料の分野でも知られている。

Maronaは深海漁業を営み、主に頭足類など様々な魚介類を販売。スペイン、イタリア(白身魚)と並び、日本(主に蛸)は重要な輸出市場である。

Sopriamはプジョー、シトロエンの独占自動車販売代理店で、モロッコ国内で新しい自動車市場をリードしている。

Marjaneはハイパーマーケットで、カサブランカ、ラバト、マラケシュ、タンジェ、フェズ、アガディール、テトゥアン、メクネスに14店舗チェーン展開している。

Acimaは、2002年にオーシャン(Auchan)との提携で設立。「身近なスーパーマーケット」をコンセプトに大都市で展開を始め、中小都市にも広がっている。

Optorgおよびその子会社は、モロッコ国内(Tractafric Marocを通して)およびサブサハラ・アフリカでの流通、サービス提供を行っている。主な事業活動は2つに分類され、Tractafric EquipementはCaterpillar、Hyster、マニトウ(Manitou)、Perkinsの公共事業・林業・工業用機具を扱い、Tratafric Motorsはメルセデス・ベンツ、クライスラー、ジープ、三菱、ヒュンダイ、マツダ、ミシェランのトラック・自動車を扱っている。

Attijariwafa銀行を通してONAは金融部門にも参入している。Attijariwafa銀行は主にモロッコ国内での活動に従事しているが、ヨーロッパ諸国にも支店を置いている。

Agma Lahlou Taziは保険業者で、リスクマネージメント・コンサルティング業界および保険ブローカー業界を世界的にリードするマーシュ(Marsh)の公式パートナーである。

Wana(旧Maroc Connect)はICT分野に携わっている。

Narevaは2005年1月に設立され、エネルギー、環境、公益事業を専門としている。

従業員数

32,000名以上(内訳:Mercure.com 454名、Onapar 103名、CMB Plastique 56名、 Cosumar 2,571名、Bimo 1,341名、Centrale Laitière 2,453名、Sotherma 314名、Lesieur Cristal 1314名; Sopriam 364名; Marona 526名; Marjane 5134名、Acima 1238名、Optorg 1,273名、Attijariwafa Bank 8196名、Agma Lahlou Tazi 162名、Wana 574名、Nareva 21名)

財務情報

2008年度収入:366億3500万ディラハム、 株式資本:1,746,245,000ディラハム

Managem の2007年度売上高:22億880万ディラハム、営業利益:1億7250万ディラハム
グループ各社の2007年度売上高は以下のとおり。

Mercure.com:1億1200万ディラハム、Onapar:5億1100万ディラハム、CMB Plastique:1億8470万ディラハム、Cosumar:54億6260万ディラハム、Bimo:5億3760万ディラハム、Centrale Laitière:44億8360万ディラハム、Sotherma:1億9210万ディラハム、Lesieur Cristal:36億9400万ディラハム、Marona:3億370万ディラハム、Sopriam:25億8720万ディラハム、Marjane:63億3810万ディラハム、Acima:18億470万ディラハム、Optorg:4億2710万ユーロ、Attijariwafa Bankネットバンキング:87億9310万ディラハム、Agma Lahlou Tazi:1億956万ディラハム、Wana:7億9120万ディラハム、Nareva:380万ディラハム

戦略事業分野別売上

市場シェア

ONAはモロッコ最大の民間企業である。Managemはモロッコ最大の総合鉱山開発会社。 Cosumarは砂糖の製造、輸入、精製、ブランディングおよび販売の筆頭会社。Bimoの市場シェア41.7%。Centrale Laitièreの市場シェア(牛乳)58.8%。Lesieur Cristalの市場シェアは食用油4%、オリーブオイル16%、油かす45%、石鹸87%、洗剤28%。Sopriamの市場シェア18.1%。Agma Lahlou Taziの市場シェア7.8%。Attijariwafa銀行はBanques Populaires Groupに次ぐ第2位。Agma Lahlou Taziはモロッコの保険業界市場をリード。

事業目的

「国内の一大経済勢力となるだけでなく、地域大の経済力となることを目指す」 「成長と収益性改善のバランスを取りつつ、社会的および経済的大望を遂行することを目標とする」

ビジネスモデル

長年におよぶ強気の開発、多様化を経て、1995年から1997年の間、当グループは事業活動の重点を変えることにより戦略変更を始めた。グループの目標は競争上の優位性を利用しながら出資し、成長を促すことであったが、需要を満たし、チャンスをつかむため、資金および有能な人材資源の動員に努め、生産性、品質、革新に重点を置いた。当グループの投資戦略は、過半数所有の原則、更に経営統制の維持が基盤となっている。この戦略は、長期的な安定した資産運用を目指し、現場主義経営により維持されている。当グループは、従来のビジネス(食品製造および鉱山業)に加え、サービス分野(流通と金融サービス)、強力な成長勢力分野での事業活動により、長期的に持続できる成長を目指している。ONAがモデルとして重視しているのは各子会社の投資に対する利益を最大化しグループの様々な活動での収益成長を実現すること、全体的なリスクと収益を考慮しつつ最適な資金配分の実行すること、戦略を実証し子会社の実績とリスクを監視すること、子会社の相乗効果を促進すること、子会社に対してサポートと専門知識の提供(法律、税金、財政などに関して)を行うことである。

ONAグループの発展において「相乗効果」および「リスクマネージメント」の課題を極めて重要視している。相乗効果プログラムは資源と能力の適合を目指し、リスクマネージメント・プログラムはリスク管理と意思決定の改善を目指している。

相乗効果プログラムは2005年にシナジー部門により開始され、最優良事例として今では社風となっている。また、継続的なコスト削減、相乗効果を生む新しい分野の研究を目指したプロジェクトもスタートしている。

リスクマネージメントは持株会社の一般管理部門が担当し、当グループでの重要な機能の1つである。グローバル・リスクマネージメント・システムを順次、全子会社へ整備することを目指し、リスクを認識、管理し、意思決定プロセスと資源配分を改善し、経営戦略の実行をサポートする。リスクマネージメント・システムは、外部環境に関連するリスク(子会社ビジネスモデルの活力に影響する外部要因)、ビジネスモデル自体に関連するリスク(経営、HR、組織、倫理、IT関連のリスク)、戦略決定、経営決定の基準となる情報の正確性と妥当性に関連するリスクを管理する。

株主・所有権益

Mercure.Com所有率100%、Archos所有率100%(2003年より)、Netcom所有率100%(2001年より)、Accoladeの所有率100%、 Onapar所有率100%

Managem所有率78.18%、Cosumar所有率55.5%、Bimo所有率50%、 Centrale Laitiere所有率51%、Sotherma所有率30%、CMB Plastiqu所有率56.1%、Lesieur Cristal所有率56.1%、 Marona所有率98.73%、Sopria所有率91%、Marjane所有率100%、Acima所有率100%、Optorg所有率100%、Attijariwafa Bank所有率29.6%、Agma Lahlou Tazi所有率49%、Wana所有率51%、Nareva所有率100%

政府との関係・社会貢献

当グループ会社はモロッコ王家の管理下にあり、その恩恵と優遇措置を受けている。国内の中核経済分野における国家独占企業といえる。

製品開発

ONAグループは、市場資本において世界最大の不動産開発業者であるエマール社(Emaar Properties)との合弁企業に参加し、モロッコ各地で大規模な住宅およびゴルフ開発プロジェクトを手掛けている。最初のプロジェクトは、マラケシュの高級住宅ゴルフ・コンプレックス、Amelkis IIである。