Ciel Textile シエル・テクスタイル
アフリカ成長企業ファイルは2008年度~2009年度に実施した調査事業の成果です。
会社概要と沿革
毎年2500万着の衣類を生産するシエル・テクスタイルは、繊維瀬品のワンストップ店に発展した。シエル・テクスタイルは世界2番目に大きいウールマークのニットウエアの供給者である。シエル・テクスタイルはモーリシャス、マダガスカル、インドに運営部門を有している。グループとしては8つのビジネス部門(ニットウエア、ニット、シャツ、ズボン、紡績、織物、染色、小売)を持つ。その小売部門を通して、シエル・テクスタイルはHarris WilsonとFloreal Boutiquesというブランドを商業化している。
Floreal Knitwear Ltdはサブサハラ・アフリカの主要なニットウエア製造業者であり、世界2番目に大きいウールマークのニットウエアの供給者である。フロレアルは男性、女性、子供用衣料品を生産している。フロレアルは自社の垂直統合した紡績工場(Ferney Spinning Mills)を持ち、必要な糸の70%を供給している。上質の糸はヨーロッパ、極東、アフリカから輸入される。編み物、染色,仕上げ、プリントと刺繍の全ての工程は社内で行われる。Floreal Knitwear Ltdは綿とウール衣服染色を処理する世界レベルの湿式処理工場にも投資している。
Aquarelle Clothing Shirts部門は、中上級クラスのマーケットで営業している国際シャツメーカーである。
同社のモーリシャス工場は有機栽培原料使用とフェアトレードに関する認証を受けている。
国内の所在地
Ferney Spinning Mills Ltd; Royal Road, Forest Side, Mauritius; Tel: (+ 230) 601 3000; Fax: (+ 230) 675 6100
製品・サービス
テクスタイルとアパレル製造。
Units 000s | Location | Product type | ||
---|---|---|---|---|
Garments | Floreal Knitwear | 5,000 | Mauritius, Madagascar, China, Bangladesh | Sweaters |
Aquarelle Clothing | 6,000 | Mauritius, Madagascar and India | Woven Shirts | |
New Island Clothing (50%) | 1,200 | Mauritius | Woven Shirts | |
Tropic Knits | 16,000 | Mauritius, Madagascar | Leisurewear | |
Fabrics Yarns | Consolidated Fabrics | 8,000 (M) | Mauritius | Woven Fabrics |
Ferney Spinning Mills | 1,800 (tons) | Mauritius | Carded Yarn Spinning | |
Consolidated Dyeing & Fabrics Limited | 5,000 (tons) | Mauritius | Knitted Fabrics | |
Dyers and Finishers | 1,400 (tons) | Mauritius | ||
CIEL Textile | 28,200 |
従業員数
17,363人。
財務情報
市場シェア
当社は、モーリシャスの年間生産高の20%を占める、世界で2番目に大きなウールマークのニットウエア供給企業である。
事業目的
「世界で有数の、ウールマークのニットウエア製造企業となる」
ビジネスモデル
「我々の戦略のガイドラインは、地域における活動を強化し、品質を向上させて段階的に高級市場に進出することである。ニット製品の一時的な縮小は戦略の一部であり、利益が見込める海外生産(すなわち、インドのアクアレル部門、バングラデッシュや中国のフロレアル部門)を確立させて成長に乗り出す必要がある。フロレアルとアクアレルは両方とも今後の18~24ヶ月の間にバングラデシュでの投資を検討している。売上と収益性に悪影響を及ぼしている外部要因が存在するが、我々は顧客関係、重要スタッフとノウハウに対する投資を続け、顧客の満足と運営の有効性のレベルを改善し続ける。
短期収益性は大きな問題を抱えているが、一旦外部要因が否定的から肯定的なものに変われば実現されるはずの、本当の価値を築くことを期待している。
For Floreal Knitwear Ltd (FKL)に我々が昨年導入した効率的な製造概念は成果をあげ始めており、我々はなんとかモーリシャスの生産コスト(高いインフレの年でさえ)に対応することができた。マダガスカルの生産コストは、エネルギーと物流経費の増大だけでなく給料の増大と通貨高等によって増大している。
モーリシャスとマダガスカル両方でのコスト管理が、更に注目されることになる。我々は効率の15%向上を目標としてきた(マダガスカルにおいてそのほとんどが達成される予定である)。マーケッテイングについては、我々の戦略はより高い良い付加価値を有する製品を提供することで顧客基盤を強化することである。あらゆる製品提案を可能とするために、モーリシャスでは全自動編み機に投資している。
我々は、デザイン、流行、ファッションに関し直接的なコミュニケーションを持つために、重要な顧客と共同研究プログラムを設立した。我々は年間2つの社内コレクションを提案し、常時その更新を行う。戦略的な顧客との提携でデザイナー対デザイナーのサービスも提案していく。
株主・所有権益
政府との関係・社会貢献
モーリシャスの製造業部門は、繊維製品によって占められてきた。 変化している国際的な環境(繊維製品の貿易自由化)に応え、そして競争力を高めるために、繊維産業に与えられた保護策のほとんどは2006年の金融法によって廃止された。しかし、2008年6月30日以前に活動を始める紡績工場には3つのインセンティブが維持されている。それらは、2016年までの法人税免除、特別投資税の控除と投資家に対する税控除である。類似のインセンティブ策が、紡織企業、染色企業、ニット衣料企業に適用されている。
これらの産業へのインセンティブには次のものも含まれる。優遇された賃借料の土地、原材料や機器への関税や付加価値税の免除、配当またはキャピタルゲインに対する非課税、2人の海外駐在員に対する個人所得税の50%免除、電気料金の優遇。
繊維産業の発展は、多国間繊維取り決め(MFA)の下でECやアメリカ合衆国などの重要な市場への特恵的アクセスがあったことに後押しされていた。他の要因として、比較的低い人件費、インセンティブ刺激策の提供、よく発達した金融部門、整備されたインフラストラクチャー、買い手との長年のビジネス関係等がある。
投資を増やし企業の業績を強化するために、政府は2002-03年度の国家予算の採択に続き、10年の国家株式ファンドを設定した。その目標の1つは綿紡績への新規投資と、既存企業の拡張投資に参加することである。資本参加は通常10 MURから可能である。
名目的な平均関税保護は2001年の20.6%から現在の6.8%まで下げられている。