malawiOld Mutual Malawi

アフリカ成長企業ファイルは2008年度~2009年度に実施した調査事業の成果です。

会社概要と沿革

Old Mutual社の前身は、1845年にJohn Fairbairnが相互保険会社として設立したThe Mutual Life Assurance Society of the Cape of Good Hopeである。1970年にOld Mutualは、Mutual & Federal社のほとんどの株式資本を取得した。1973年にはNedcor Bankの株式を取得した。1999年、ロンドン、ヨハネスブルグ、ジンバブエ、マラウィ、ナミビアの株式市場で上場した。

1999年に同社は相互会社組織から転進し、ロンドン証券取引所とJSE証券取引所に上場した。2000年には、財務サービスコンサルタントであるGerrard GroupおよびボストンのUnited Asset Managementを買収した。

マラウィの生命保険業の発祥は1930年にまで遡る。この年Old Mutualが最初の生命保険事務所を開設し、ニアサランドと呼ばれていた時代に生命保険商品の販売を始めた。Old Mutualはその後1954年にブランタイヤに事務所を構え、現地代表を任命した。1976年にこの事務所はOld Mutual South Africaの支店に格上げされた。

Old Mutual Malawiは、Old Mutual plcの子会社であり、マラウィ証券取引所では現在唯一の外国企業である。

国内の所在地

30 Glyn Jones Road, Old Mutual Building, Blantyre, Malawi; tel: +265 (0) 1 820 677; faz: +265 (0) 1 822 649

Old Mutual House, City Centre, Lilongwe 3, Malawi; tel: +265 (0) 1 773 522; fax: +265 (0) 1 771 075

製品・サービス

Old Mutual Malawiは、長期貯蓄マーケットを中心に事業を展開している。他のサービスには、資産管理、生命保険、第三者資産管理、年金基金運営と管理、資産投資がある。歴史的に同社は企業部門の市場に注目し、グループ生命年金保険、年金基金管理、団体信用生命・葬式保険扱っている。また、小売部門で個人向けの生命保険も扱っている。

従業員数

97 名。

財務情報

会社全体

Old Mutual Malawiは、4万人を超える契約者を抱え、K390億マラウィクワチャ(K)(US$2億7900万)以上の資産を管理している。

市場シェア

Old Mutual Malawiはマラウィ最大手の生命保険会社である。長期型(生命)保険市場には、2つの主要会社がある。Nico Life Insurance Company Limitedと同社の2社で、30億Kの保険料収入市場の97%を独占しており、そのうちOld Mutualの市場占有率は55%である。第3の企業はVanguard Life Assurance Company Limitedである。

事業目的

「人気の高い長期型貯金と投資サービスを提供する国際的プロバイダーとなり、また南アフリカで主要な金融サービスプロバイダーとなること。我々の最強の事業(南アフリカおよび長期型貯金)の拡大に集中すること。グループを合理化して、事業内・事業間での価値創造を加速すること。」

「顧客及び投資家に対し、革新的で優れたサービスと業績を提示することで、マラウィにおける富創造の主要組織になること。同時に、一番に選択される雇用者となること。」

ビジネスモデル

同社のビジネスモデルは、以下に基づき作成されている:「資本ポジションを維持強化する。ポートフォリオを合理化する。長期型貯蓄ビジネスの規模を拡大する。南アフリカにおける価値創造を加速する。企業ガバナンスと危機管理を強化する。」

資本ポジションを維持・強化する

我々の資本ポジションと流動性ポジションを継続してモニターする。市場が不確かな中で、個々の経営活動がグループ全体の資本ポジションに及ぼす影響を考慮することはますます重要になっている。2009年3月31日付けのFGD余剰額は£9億まで増加した。我々は個々のビジネス部門で強い資本剰余金を持っている。責任を持って資本/流動性を管理し続けることが、我々の最優先事項である。

時間をかけてポートフォリオを合理化する

我々は、我々の企業のポートフォリオがあまりに広いと自覚している。我々は地理的にあまりに多くの場所で事業を展開し、業務の種類が多すぎ、その中にはそれぞれの市場で規模において劣るものがある。我々はこのことに強く関心を集中させており、当社のポートフォリオには合理化が必要であると認識している。

しかし、現在の環境では、我々のビジネス・ポートフォリオの大規模な合理化は非常に困難であり、かつ、達成できるとしても疑いなく我々の株主に対する価値を破壊するであろう。現段階では、最適なビジネス構造を実現するのにはかなりの時間がかかると、我々は結論を下した。とはいえども、理にかなう範囲では我々はすでに以下のようなアクションを起こしてきた。オーストラリア支店の売却を完了したこと。ヨーロッパ大陸で我々の企業を合理化したこと。マス市場および富裕市場用にベルリンとパリにそれぞれハブを構築したこと。ポルトガルから撤退したこと。極東での展開を縮小したこと。香港のオフィスを閉め、Chinese Asset Manager TEDAの取得を取りやめたこと。

長期型貯蓄業のレバレッジ規模

我々は、Skandia、Old Mutual South Africa (OMSA)、US LifeとAsia Pacificを含む、全ての長期型貯蓄取り扱い会社を統合し、それらを一つの経営構造にまとめた。これらの業務が互いにより密接になること——たとえば南アフリカ、イギリス、北欧におけるプラットフォーム・ビジネスに存在する特徴的な技術と能力を、グループ内をより効果的に横断する形で展開すること——で、かなりの量の価値が生まれるだろうと考えられる。

南アフリカにおける価値創造

NedbankとOMSA の協力を通じてすでに重要な価値を作り上げてきており、10億ランドを超える年間税引き前利益という相乗効果を達成している。我々は、当社の南アフリカのビジネス全てに対し、確固としたコミットを続けている。各ビジネスの価値を最大化するという目的に沿っており、密接な協力によりもっと大きい価値が実現できると信じている。より強いシナジー効果が——たとえば、すでに合意済みの交差販売等による収入シナジー同様、IT分野や調達において——Nedbank とOMSAに生まれると信じている。

企業ガバナンスと危機管理の強化

2008年に、我々はリスク資源(人とシステム)に対し追加投資を開始した。その結果、我々のリスクおよびガバナンスのプロセスは大幅に強化された。次のプライオリティーは、グループ全体にそれらのプロセスを確実に埋め込むことである。これらのイニシアティブからえられた一つの結論は、我々がビジネスにおけるリスクテイクを示し、それにより各事業がとるべきリスクの水準を設定することである。

我々はさらに、integrated Capital, Risk and Financial Transformation (iCRaFT)プログラムを開始した。このプログラムは、リスク、資本及び財政的なパフォーマンスを測定・管理する点で最良の活動を実施することを目標としている。このプログラムにより我々はSolvency IIを十分に遵守するようになるのである。このSolvency IIは新しい規制体制であり、全ての在ヨーロッパの保険に導入されている。

Malawi国内

「我々が選択したローカル市場でのリーダーとして、Old Mutual Malawiは質の高い商品とサービスを顧客に提供することによって、完全性というカルチャーと財務力を基礎に継続して発展していく。我々は、グループの成功を支えながら、Old Mutual Groupの価値あるパートナーとして変わりなく仕える。ビジネスの収益性の管理に挑み、ビジネスに対しプロフェッショナルなアプローチを主張し、また支えることで、グループの名声を強化する。Old Mutual Malawiは、国内市場で選択された実行可能な機会を十分に利用し、富の増大とその管理に対する顧客の個別のニーズを満足させることにフォーカスを置いている。我々のゴールには、将来の顧客ニーズ、競争的なトレンドとそれに対する活動を予測することが含まれる。

株主・所有権益

Old Mutual Malawi はOld Mutual plcの子会社である。Old Mutual Life Assurance Company (Malawi) はマラウィの国内企業であり、Old Mutual Malawi Limitedに100%所有されている。Old Mutual Malawi Limited の株主は Old Mutual Plcである。

政府との関係・社会貢献

1957年の保険法が保険産業を規制している。マラウィがスターリング・ポンドからクワチャに通貨を切り替えた際に影響を受けたことを除けば、保険法には長年重要な改定がなく、すべての投資家は、同法が時代遅れだという点で見解が一致している。新しい法律は、現在法案作成段階にある。

保険産業の監督責任は現在のところ財務省が有しているが、マラウィ準備銀行の総裁が、事実上、保険会社の登録担当官(Registrar of Insurance)である。準備銀行は保険会社の申請、登録、登録廃止、財務監視の他、保険業界のルーティン的な監視も行っている。

マラウィにおいて保険業のライセンス取得に必要な最小限の資本金は、わずかUS$9万5000である。ライセンスを発行する準備銀行は、申請者が「fit and proper」でありまた健全な事業計画を提示できることを要求している。さらに準備銀行は、当該保険産業設立がマラウィの金融システムにとって望ましいかどうかを考慮する。外国籍企業に対する制限はない。

製品開発

他のOld Mutual事務所とともに、マラウィ事務所は2005年に「Greenlife」という新世代証券を発表した。その売れ行きは上々であり成功しているといえた。2007年に、「Greenlife」の保険料が生残年金型商品のそれを超えた。この商品はインフレ率同様市場に連動する。2008年には、団体信用保険及び葬式保険の販売に乗り出した。