madagascarShoprite ショップライト

アフリカ成長企業ファイルは2008年度~2009年度に実施した調査事業の成果です。

会社概要と沿革

Shoprite Holdings Limitedは投資持ち株会社で、アフリカ大陸で最も足の早い消費財小売り事業子会社からなる。現在ショップライトグループは、アフリカ大陸17カ国で1,068の法人と275のフランチャイズアウトレット店と取引している。グループの総店舗数は1,343に上る。

Shopriteの企業グループは、1979年にケープタウンのスーパーマーケット8店舗を100万R(南アフリカランド)で購入したことからスタートした。1983年に同社は、北ケープ州のHartswaterに、西ケープ州外では最初の店舗を開いた。その1年後ShopriteはAckermansから食料品6店舗を購入、そこから急速な成長が始まった。1986年にブラームフォンテインで開店してフリーステート州まで拡大、ヨハネスブルグ証券取引所(JSE)に上場した(株式総額2900万R)。2年後には旧トランスバール州に2店舗を開店。最初の店はポロクワネ(旧ピーターマリッツバーグ)にある。

2002年、同社はフランスのチェーンChampionのマダガスカル店を買収した。現在マダガスカルでは7店舗を経営している。これらのうち5店舗は、国民のおよそ50%が住む首都アンタナナリボにある。同社の店舗は以下のとおり:

  • Mahajanga空港店
  • PhotoseleのAntsirabe店
  • ToamasinaのTamatave店
  • AntananarivoのAndravoahangy店
  • Ampefiloha店
  • Tanawater FrontのWaterfront店
  • ダウンダウンの1店舗。

国内の所在地

Airport: Address: RN7 Carrefour Route de Mahajanga; Contact Number: 00261 – 2022 485 49

Ampefiloha: Address: Nouvel Immeuble Fiaro, Ampefiloha, Antananarivo 101; Contact Number: 00261 - 2022 288 56

Andravoahangy: Address: Immeuble Soloprix, Andravoahangy, Antananarivo 101; Contact Number: 00261 - 2022 254 82

Antsirabe: Address: Antsenakely face boutique, Photosele; Contact Number: 00261-2044 497 04
Downtown: Address: 28 Rue Andrianampoinimerina; Contact Number: 00261 - 2022 360 89

Toamasina: Address: Avenue de L'Independence Toamasina; Contact Number: 00261 - 53 316 88

製品・サービス

このグループの主要ビジネスは、すべての所得水準の消費者への食品販売である。Freshmarkは南アフリカ最大の果物・野菜のディストリビューターであり、Shoprite Groupの440店舗および他の小売販売店に生産物を供給している。Shoprite GroupにはOK FurnitureとHouse & Homeというふたつの家具販売部門がある。OK Furnitureは一般大衆が対象、House and Homeは高級店。

アフリカ最大の精肉サプライヤーであるMeat Market Divisionは、すべてのShoprite店舗とCheckersおよびCheckers Hyperにおいて、高級部位であるプライムカットと、高品質で新鮮な肉を提供している。ファーストフードはHungry Lionが販売しており、南アフリカに47店舗、他のアフリカ諸国に18店舗ある。この他に32の酒類販売店をもつ。

主要なサービス全般を提供するstarter pack、プリペイド/リチャージのチケット、バス乗車券を店内で販売している。Shoprite主要店にはMedi-Riteというドラッグストアも設置されている。また現在500以上の店舗では航空券の購入が可能になっている。

従業員数

383人。

財務情報

経営の中核である南アフリカのスーパーマーケットの販売額は、2009年6月30日の年度末決算で22.8%の増加。グループとしての売上総額は、国外小売部門を合わせ590億3000万R(72億USドル)。Shopriteの国外ビジネスは、売上高で前年度比39.9%の増加であった。

2008年6月までの12ヵ月間では、Shoprite Groupの売上高は22,3%増の470億7000万R、既存店ベースでは18.0%の成長であった。

同じ2008年6月までの12ヵ月間においてグループが南アフリカ以外の地域で経営するスーパーマーケット100店舗の売上高は前年度比38.3%の増加で、既存店ベースでは30.2%の成長であった。同期間における純利益は、前年度比40.8%増の9億6200万R。アフリカ各国での収益は総収益の14%を占め、前年の12%を上回った。

市場シェア

マダガスカルにおける国際的小売支店

事業目的

Shopriteの目標は、最新のショッピング環境で、アフリカのすべてのコミュニティーに、食品と家庭用品を最も安い価格で提供することである。

ビジネスモデル

サプライチェーンのコントロールが鍵である。10年間以上にわたり、インフラ、ソフトウェアソリューション、技能と知識に投資してきた結果として、他の競争相手よりも長い期間にわたって低価格を維持できるメカニズムを生みだし、自社の配送センターから大量の商品を常時提供できる体制を維持している。これは、最小コストで顧客の心をつかみ、売上増加を維持するための勝利の秘訣である。Shopriteのサプライチェーン構築戦略は、卓越した競争力とリスク管理能力をもたらすだけでなく、健全なビジネスセンスを生み出した。

効率性を向上させるために意欲的に取り組む一方で、バリューチェーンの維持と管理を積極的に継続している。焦点は、在庫管理、輸送の最適化、業務の生産性、店舗経営の4分野である。こうした活動によって経費削減とキャッシュフローの改善がえられている。在庫レベルは増加しているが、先行買いについては科学的なアプローチを採用している。結果として低価格を維持し、同時に製品のアベイラビリティを高レベルで確保している。

このグループの2つの主要なチェーンであるShopriteとCheckersの販売戦略において、ますます重要度を増しているコンセプトがMoney Marketである。その目的は、「町の中で」顧客がしなければならないことの大半を可能にして、顧客の時間を節約することである。つまり、日用品の購入、各種支払い、ショーやスポーツイベントの座席予約、航空券の予約を一ヵ所でできるようにすることである。これによってグループのスーパーマーケットは、独自のサービスレンジを消費者に提供するデスティネーション・ストアになることができる。

2007年10月段階で経営陣は、低所得層のために主食を中心とした食材の販売価格を下げる決定をした。これにより、一購入機会当たりの価格増が、食品のインフレ率以下におさえられたが、Shopriteへの来客数は増加した。事業コストは慎重に管理されているので、経費の増加よりも売上額の増加のほうがはるかに大きかったため、営業利益は大幅に増加した。

南アフリカ以外の地域に関してShopriteは、成長ポテンシャルが高く豊かな天然資源をもつ市場に焦点を合わせている。資源は将来の経済成長をもたらし、一人当たりGDPと消費支出を引き上げる。Shopriteは、南アフリカのショッピングセンター開発の経験を、国境を越えた投資のモデルにしている。このようなショッピング・モールは、地域の消費や都会の環境を劇的に変える。地元のインターネットストアや音楽CDショップが、しばしばこのクラスターには含まれる。多くの地域でShoprite Groupは、地域社会とのパートナーシップを築いている。

株主・所有権益

政府との関係・社会貢献

マダガスカルに輸入される商品は、毎年設定される財政法によっていろいろな関税および税の対象となる。2005年、特に輸入統計税(TSI)と輸入税を廃止することでマダガスカルは関税体系をシンプルにした。これで、関税は別として、マダガスカルは輸入品に対する課税がなくなった。関税についても多くの譲許的扱いが裁量的に与えられている。

マダガスカルではVATを適用している。標準税率は2005年に20%から18%に引き下げられたが、2008年には20%に復帰。VATは、原産国に関わらず、家庭で消費される全ての商品に課される。輸入品の課税ベースは、関税とVATを除く他の適用税を加えた額。国産品については販売価格に他の課税額を加えた額である。輸入品、国産品に関わらず生活必需品のいくつかは、VATの対象外になっている。

2007年よりマダガスカルでは、アルコール飲料、香水および化粧品、葉巻、タバコ製品に消費税が課せられている。これら商品には他にも追徴税が課せられる。追徴税(消費税でない)は、砂糖、小麦、メスリン粉、マッチにも課されている。2007年に施行された税率は、地場産業を保護するため、製品の生産地により異なっている。地元で製造された製品のための課税対象ベースは販売価格であるが、輸入品に対するそれはc.i.f.価格プラス関税の合計額である。

マダガスカルでは、パック詰め食品にはCodex基準に従った表示義務規則がある。生鮮食品はフランス語または英語のラベルが貼られてなければならず、原産国、販売元、賞味期限、成分、保管の方法、登録番号と、必要に応じてメーカーの名前と使用用途が示されていなければならない。マダガスカルでは、メートル法での記載が義務付けられている。

マダガスカルは2005年に競争に関する新規制が採用されたが、グッドプラティクスに関する規定は、未だに施行されていない。新規制では自由企業・自由価格の一般則が掲げられているが、価格設定については国が、独占、供給不足、危機発生の場合に6ヵ月間を上限にして制限を設けられることになっている。この条項はすでに発効している。反競争的行為も禁止されている。

現在のマダガスカルの政策は、生活必需品である食用油、コンデンスミルク、ベビーフード、セメント、小麦粉、パン、砂糖、家庭用石鹸、教科書、ロウソク、包装製品の価格を監視することを目的としている。これらの財は、かつての価格統制政策のなかで定義されていたもので、1987年の自由化政策まで続いた。さらに、農業省はマダガスカルの主要市場での米の価格をモニターしており、サーベイ結果は毎週公表されている。2005年の食糧不足時には例外的に、米に対する輸入税とその他課税が免除された。

2009年前半のクーデターに続いた騒乱で、グループ7店舗のうち1店舗が被害を受けた。新政府は前政権とつながりのあった企業を営業停止にしたが、これは、一時的に酪農製品の在庫不足をもたらした。大騒乱があったにもかかわらず、残った6店舗は順調な営業を維持できた。

製品開発

2008年に、Antananarivo 1店舗、Tamatave 1店舗のリース契約が終了した。この2店舗は、より大きな、現代的アウトレット店に転換した。さらに2店舗の開設が計画されている。