gabonSociete d'Investissement pour l'Agriculture Tropicale (SIAT)

アフリカ成長企業ファイルは2008年度~2009年度に実施した調査事業の成果です。

会社概要と沿革

SIATは、産業用・小農用プランテーションの造成・運営と、関連加工業、下流産業を専門とする農工業グループである。重点作物はアブラヤシとゴムである。

Nv Siat SAは1991年にベルギー国内法によって法人化された。資本金は1000万ユーロ(全株引受・払い込み済み)。Siatはナイジェリア、ガーナ、ガボン、コートジボアールで活動している。本社はブリュッセルにある。

メインバンクはKBCグループ、BMI/SBI(ベルギー)、DEG(ドイツ)、アフリカ開発銀行、国際金融公社(IFC)である。

2003年にガボン政府によって実施された民営化政策によって、SiatはAgrogabon、Hevegabと、Nyangaの牧場を獲得した。2004年に引き継ぎ協定が署名された。Siat Gabonは、これらのSOEの資産を管理するためにつくられた。

ガボン北部にある同社のゴム事業は、Bitam(2,500 haの成熟したゴム製のプランテーション)、Mitzic(5,500 haの成熟したゴム・プランテーション)およびkango (2,000 haのゴムのプランテーション)から成る。また、2,500 haの契約栽培プランテーションも含む。Mitzicにおける同社の生産能力は日量80トンで、クランプゴム工場を運営している。

アブラヤシ事業はLambareneとMakoukeの周辺に位置し、6,500 haの成熟したアブラヤシ農園、と700 haの未熟なヤシ、30トンffb/時間の能力のパーム油/ヤシ・カーネル製粉所、年間15,000トン規模の生産能力をもつ石鹸工場、年間20,000トンの精油所/分別工場からなる。生産は主に国内市場向けである。

南部のNyanga州にある牧場は100,000haである。現在3000頭いる牛は、今後10年間で20000頭に増やされる予定である。2000頭の雌牛が、現在カメルーンから輸入されている。牧場域のおよそ3分の1がエコツーリズム用に改装される予定。

国内の所在地

Boulevard de L’Independence, Bord de mer, Rue du camp du police, Liberville, Gabon;
Telephone: +241 722 216
Telefax: +241 722 217

製品・サービス

SIATガボンは、10,000haの成熟したゴム・プランテーション、6,500haの成熟したアブラヤシ農園、20,000トン/年の完成品生産施設(精油所/分別/石鹸/包装工場)と100,000haの大牧場を運営している。

従業員数

2,100人

財務情報

年間生産量20,000トン、全てが輸出される。

市場シェア

SIAT Gabonは独占的な植物油生産者であり、非CEMAC地域産食用油の輸入販売会社である。

事業目的

「熱帯地方で農業産業のベンチャーに投資して経営すること」

ビジネスモデル

「SIATは民間の農産業企業への多数派出資を行い、管理と技術支援を提供する。会社の主要な戦略は以下の通りである:アグロインダストリー会社の株式に投資する、SIATが株を所有するアグロインダストリー施設を経営する、技術支援を提供する、子会社に物流支援を提供する。SIATは最新の技術的進展にアクセスするために、世界の一流大学や研究所と密接な関係を維持している」

株主・所有権益

SIATはSIAT Gabonの91.9%を持つ。

政府との関係・社会貢献

1975年以来、政府によって創設されたアグロインダストリーの諸機関が国内での食糧生産を支配してきた。しかしそれらは、さまざまな理由で利益を出せずに、そのほとんどが閉鎖され、あるいはSIATが肩代わりしたように民営化された。

開発・土地使用計画法(LDAT)が施行された前後に、国内経済の多角化と貧困削減を目的として、農業省は(畜産業、漁業を含む)セクターの開発を促進する新しい政策を作成した。2005年初頭に採択された農業開発マスタープラン(PDDA)は、2006-2015年期間において、2015年までに農業生産を45%増加させることを目標としている。

PDDAは、市街周辺地域での農業生産を増やすことと、村落農業、牧畜業、漁業、コーヒー・ココア部門の促進に重点をおいている。

現在、農民と家畜ブリーダーのために以下のような財政的サポートが行われている:生産、加工、保管、販売に携わる協同組合と協同組合連合のための法人税免除、新設の農業企業への当初2年間の法人税・個人所得税免除、続く4年の同税減免措置(林業・漁業を除く)、農民/ブリーダー、ハンター、ダグアウト・カヌーを使っている漁師へのビジネス・ライセンス料(営業許可)免除。

国内雇用維持のため一部の民間の農産食品企業は、国営企業時代から引き継いだ生産・販売独占をいまだに享受しており、様々な財政援助、関税合意をえているが、その内容は明らかになっていない。特定の農産品(肉、果物・野菜、ヨーグルト、テーブル油、飲料、砂糖、その他)は、輸入品には課せられる税が免除されているか割引されている。

ISICによると(牧畜業、漁業、林業製品を含む)農産品に適用される関税の単純平均は21.9%であり、全体平均の18.2%より高い。非加工農産品が比較的高い保護レベルにあるため、食品加工業での関税は段階的に拡大される点に特徴があり、国内商品、特に加工農産品の競争力を弱める結果になっている。

食品を含む農産品は、鳥インフルエンザにかかっている可能性のある生きた鳥種と鳥類製品の輸入や輸入規制により、衛生上および植物衛生上の処置の対象となる。

政府はSIAT-Gabonが製造する植物油の価格を「見直す権利」を保持している。

製品開発

2007~2015年開発計画は以下の通り:ゴム・プランテーション10,000 haの植林/再植林、アブラヤシ農園15,000 haの植林/再植林、3,000~20,000頭のNdama牛の牧場補充、上記のために必要とされる産業インフラストラクチャーの建設。SIAT Gabonは、同社株の40%を2011年にリーブルビルとドゥアラ証券取引所に公開予定である。