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政府活動報告の準備

中国経済レポート

 

新領域研究センター 田中 修

2020年2月3日


はじめに

李克強総理は1月13日、国務院全体会議を開催し、政府活動報告(意見徴求稿)を討論した。また、15日には座談会を開催し、専門家・学者・企業家から意見・建議を聴取した。本稿では、李克強総理の講話の概要を紹介する。

1.国務院全体会議(1月13日)

過去1年、内外のリスク・試練は顕著に上昇し、経済の下振れ圧力が引き続き増大し、全国上下は習近平同志を核心とする党中央の堅固な指導の下、一致協力し、堅塁を攻略し難関を克服して、年間の経済社会発展の主要目標・任務を完成した。

経済運営は合理的区間を維持し、発展の質は着実に向上し、都市新規就業増は連続7年1300万人を超え、民生は一層改善された。この成績を得るのは十分容易ではなかった。

同時に、存在する問題・不足と直面する困難・試練をはっきり認識しなければならない。

2020年、我々は小康社会を全面的に実現しなければならず、政府活動の任務は繁雑で荷が重く、意義は重大である。

習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を導きとすることを堅持し、中央経済工作会議精神を真剣に貫徹し、安定の中で前進を求めることを堅持し、新発展理念を貫徹し、「雇用・金融・対外貿易・外資・投資・予想」を安定させる政策を全面的にしっかり実施し、安定成長・改革促進・構造調整・民生優遇・リスク防止・安定維持を統一的に企画・推進しなければならない。

新たな情況・新たな問題の検討を更に重視し、マクロ・コントロールの展望性・的確性・有効性を高めることに力を入れ、カウンターシクリカルな調節手段をうまく用いる。改革開放・イノベーションを更に力を入れて推進し、ビジネス環境を引き続き最適化し、社会の予想を誘導し、市場主体の活力を奮い立たせる。伝統産業の改造・グレードアップと新たな動力エネルギーの成長・壮大さを加速し、3大堅塁攻略戦を断固としてしっかり戦い、経済運営を合理的区間に維持し、質の高い発展を推進する。

1-3月期の経済は年間の動向を表現するものであり、市場の予想は「風向標」の役割を果たしている。

各地方・各部門は責任感・緊迫感を一層増強し、激戦を戦うための十分な準備を引き続きしっかり行い、積極・主動的に実務で結果を出し、既に明確になっている政策は早期に始動し、急いで実施し、1-3月期の経済社会の発展が好いスタートを切るよう努力しなければならない。

地方政府特別債券の発行を加速しうまく用いて、建設中のプロジェクトの建設と条件を備えたプロジェクトのできるだけ早期着工を推進し、有効な投資の拡大を牽引する。

金融政策の伝達メカニズムを円滑化し、年初の預金準備率引下げ・流動性の合理的増加の政策効果を好く発揮させ、製造業、民営企業、中小・零細企業への貸出支援を金融機関が増やすよう誘導し、企業の総合資金調達コストを一層引き下げなければならない。

雇用を促す政策を着実にしっかり実施し、出稼ぎ農民の賃金未払い清算と春節後の都市への帰還・就業サービスにしっかり取り組む。

経済運営の調節を強化し、庶民の石炭・ガス・電力使用とりわけ北方地域の冬季暖房を保障し、休日における市場での豚肉等重点農産品の供給確保・価格安定と春節輸送活動をしっかり行う。

困窮大衆の基本生活をしっかり保障し、各地方は物価上昇にリンクした臨時補助、被災補助、危機を助け困難を救う資金・物資等が春節前に困窮大衆の手中に届くようにしなければならない。

公共安全・公共衛生・安全生産活動をしっかり行い、社会の調和・安寧を維持する。

2.専門家・学者・企業家座談会(1月15日)

2019年、わが国の発展は長年滅多に見ない困難・局面に遭遇し、習近平同志を核心とする党中央の堅固な指導の下、全国上下は党中央・国務院の政策決定・手配を真剣に貫徹し、経済は安定の中で前進し、民生は引き続き改善している。

2020年、内外情勢はより複雑・峻厳になり、政府活動をしっかり行うには、より非常に困難な努力を払わなければならない。

習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を導きとすることを堅持し、中央経済工作会議の手配を実施し、自信を確固とし、着実な進取の精神で、困難・試練に対応する政策措置を精確に実施し、発展を促進する有利な条件を十分にうまく用い、小康社会の全面実現を確保しなければならない。

マクロ政策をしっかり実施し、市場の予想を奮い立たせ、経済運営が合理的区間にあることを確保しなければならない。

積極的財政政策は減税・支出節約を要とし、減税・費用引下げの成果を強固にし発展させ、政府は真に日々節約し、一般性支出とりわけ行政支出を大幅に圧縮し、制度性減税の完全実施と基本民生の保障を確保しなければならない。

穏健な金融政策は流動性の合理的充足を維持し、伝達メカニズムを円滑にし、小型・零細企業の資金調達難・資金調達コスト高の問題をより有効に緩和しなければならない。

雇用優先政策をしっかり実施し、就業ルートの開拓に力を入れ、柔軟な就業を支援し、重点層の就業サービスを強化し、就業保険の保障活動をしっかり行い、雇用の大局的安定を維持する。

市場化・法治化・国際化されたビジネス環境を早急に作り上げ、市場主体の活力をより大きく奮い立たせなければならない。

減税・支出節約と行政の簡素化を有機的に結び付け、市場の声に耳を傾け、企業の関心に焦点を絞り、「行政の簡素化・権限委譲、開放と管理の結合、サービスの最適化」改革を引き続き推進しなければならない。

市場に対する政府の直接関与を可能な限り減らし、企業の生産経営・公平競争参加のためにより緩和された環境を提供し、より多くの新企業を生み出し、市場主体の役割を十分発揮させて経済の下振れ圧力に耐え抜く。

国内市場の巨大な優位性を一層発揮させ、良好な需要環境を創造しなければならない。

人民の日増しに増大する素晴らしい生活への需要に企業が順応するよう奨励し、内需の潜在力を深く掘り下げ、質の高い製品・サービスの供給を増やし、消費のグレードアップを促進する。

政府による誘導を強化し、社会(民間)のパワー・積極性を動員し、大衆が急いで必要とする老人ケア・幼児保育等の方面のコミュニティサービスを積極的に発展させ、インフラ・都市関連施設等の分野の不足部分の補充を加速し、老朽化した住宅団地の改造を推進し、有効な投資を拡大し、発展の持続力を増強する。

同時に、国際協力に企業が積極的に参加し、市場を開拓・多元化することを奨励する。